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魚沼市

 様に導入

マイクロソフトのクラウド サービス Office 365 ProPlus を導入し、互換性、操作性、BCP、セキュリティなど、自治体の課題を一気に解消

写真: 魚沼市役所

魚沼市役所

「魚沼産コシヒカリ」のブランドで広く知られている新潟県魚沼市。豊かな自然に恵まれた同市は、三条市、長岡市、見附市、粟島浦村と 5 自治体共同で、住民情報システムのクラウド化を推進するなど、庁内業務と ICT 資産の効率化に積極的に取り組んでいます。庁内で利用している 700 台以上の業務用 PC についても、コストの見直しを随時実施。2012 年度に更新時期を迎えた PC 約 180 台の入れ替えを行った際には、コストを最重要視して国産のオフィス ツールを選択しました。しかし、翌 2013 年度の更新に際し、同市が選択したオフィス ツールは、マイクロソフトの新しいクラウド サービス「Microsoft Office 365 ProPlus」でした。

<導入の背景とねらい>
積極的なクラウド活用で、
オフィス ツールを含む庁内 ICT 資産をスリム化

写真: 須佐 光行 氏

魚沼市役所
企画政策課
企画政策室
情報管理係 係長
須佐 光行 氏

写真: 和田 祥太 氏

魚沼市役所
企画政策課
企画政策室
情報管理係 主事
和田 祥太 氏

2004 年 11 月 1 日に、6 町村が合併して生まれた魚沼市では、以前から情報共有のためのメールや掲示板などが重用されており、700 ~ 800 台の PC が庁内で利用されています。同市では ICT を積極的に活用する一方で、2012年度から、三条市をはじめとする新潟県下 5 自治体と共同で住民情報システムをクラウド化する取り組みにも参加するなど、ICT の運用、維持にかかるコストの軽減と庁内業務の効率化に積極的に取り組んでいます。

その一環として、魚沼市では PC 環境の最適化にも注力。毎年約 100 台ずつ行われる PC のリプレースの際にも、調達コストの見直しを実施。2012 年度には、1 台でも多くリプレースを行うために職員の PC 185 台のオフィス ツールに JUST Office を採用しました。

しかし、翌 2013 年度の PC リプレースに際して魚沼市が選択したのは、マイクロソフトのOffice 365 ProPlus でした。

Office 365 ProPlus は、最新の Microsoft Office を、クラウドを通じて提供するサービスです。常に新しいバージョンの Microsoft Office が提供され、1 ユーザーが最大 5 デバイス上で利用できるなど、さまざまなメリットを持っています。

魚沼市役所 企画政策課 企画政策室 情報管理係 係長 須佐 光行 氏は、このクラウド サービスを選択した理由について、次のように説明します。
「当市が策定した情報システム最適化計画に基づいて、自前でシステムを抱えるのではなく、積極的にクラウド サービスを活用するようにしています。例として、地理情報システム(GIS;Geographic Information System) や電子申請、公共施設予約システムなどはすでにクラウド サービスを活用しています。Office 365 ProPlus についても、基本的な採用理由は同じです。さらに言えば、常に最新バージョンの Office が提供されるため、PC の更新時期に左右されることなく、庁内の業務環境を一定に保てる点も魅力的でした。」

また、前年の調達から方針を変更した背景には、「互換性の問題もあった」と、同 企画政策課 企画政策室 情報管理係 主事 和田 祥太 氏は説明します。

「JUST Office を利用する職員からは、Word や PowerPoint の表示崩れなどといった互換性の不具合に関する問い合わせが、数多く寄せられました。また、Excel についてはマクロの利用を目的として、20 ライセンスだけ別途調達したのですが、実際に運用を開始してみるとマクロを利用する職員が想定よりも多く、20 ライセンスでは足りなくなったという事情もあります。」

<導入の経緯とシステム概要>
庁内 LAN を通じて Microsoft Office をインストール。
あっという間に 120 台への展開が完了

クラウド サービスとして提供される Office 365 ProPlus は、PC のローカル ディスクにインストールして「クイック実行」という方法で利用することができます。
そのため、「パッケージで購入した場合と使用感を比較しても、まったく遜色がない」と、須佐 氏は話します。

「以前、Office Web Apps という名称でサービス提供されていた時に試したこともありました。その時はレスポンスに若干の不満を感じたのですが、"ProPlus" は違います。何の不満もありません。このことは、検討期間中に試用して、確認していました。」

こうして何の不安もないことを確認した魚沼市では、2013 年 10 月頃に採用を決定し、180 ライセンスを契約。そのうち、120 ライセンスは新規調達した PC に展開するためのものであり、残りの 60 ライセンスは、前年度に JUST Office を導入した端末において業務上 Microsoft Office が必要と判断した際に提供するために準備したものであると、和田 氏は説明を続けます。

Office 365 ProPlus は、既存の資産管理ツールを活用して、2014 年 1 月に導入作業を実施。あっという間に 120 台への展開が完了したと言います。

「当市では魚沼市の合併時から活用している資産管理システムと組み合わせて、『クイック実行』という方法でOffice 365 ProPlusを展開しました。具体的には、庁内のサーバーにソフトウェアのイメージを置いて、庁内 LAN 経由で PC にインストールしたのです。アクセス集中による遅延を防ぐための工夫でしたが、結果として、この展開方法がベストだったと思います。」

<導入効果>
導入後の問い合わせ件数は「ほぼゼロ」。
BCP、セキュリティ対策の向上も同時に実現

こうして 2013 年度の PC リプレースと、それに伴うオフィス ツールの導入を完了した魚沼市では、明らかなメリットを実感していると言います。

「一番良かったことは、PC の入れ替え後に、職員からの問い合わせ件数がほとんどゼロだったことです。前年度は、『メニューのどこを開けばいいか分からない』といった電話や、互換性に関する問い合わせが数多く寄せられていました。しかし今回は、ほとんどの職員がふだんから使い慣れているツールを導入しました。この差が大きかったのだと思います。」(和田 氏)

「外部で作成されるドキュメントを含め、世の中に流通しているファイルのほとんどが、Microsoft Office で作られています。それが、互換性の不便もなく閲覧、編集できるのは良いことだと思います。また、職員自身がツールを使い込もうと考えた時に、書籍やネット検索で、有効な情報を即座に入手できるのも、高いシェアを持った製品だからこそ得られるメリットだと思います。」(須佐 氏)

加えて「クラウド サービス化されていることのメリットもある」と、和田 氏は言います。

「万一の災害が起きた時こそ、自治体が機能することが重要です。その点、Microsoft Office がクラウド化されたことで、端末を選ばずに業務遂行に活用できることは、BCP (Business Continuity Planning) の観点からも、プラスになっていると思います。」

そしてもう 1 つのメリットが、「セキュリティの強化」です。現在、セキュリティ上の大きな脅威となっている「標的型攻撃」は、メールの添付ファイルや埋め込みのリンクなどを、受け取ったエンド ユーザー自身にクリックさせることで、その目的を達成します。
そのため、怪しい添付ファイルを不用意に開かないなどの心がけが重要になるのですが、「うっかり」などのヒューマン エラーを根絶することはできません。

そこで有効視されたのが、"2010" 以降の Microsoft Office に搭載されている「保護されたビュー」の機能です。和田 氏は、次のように話します。
「セキュリティ対策としては、インターネット経由で入手したドキュメントの取り扱いに慎重を期する必要があります。特にメールに関しては、なりすましなどの方法も手が込んできていますので、職員による『うっかり』を防ぐ手段として、『保護されたビュー』の機能は有効だと感じています。最近では OpenSSL の脆弱性をねらった攻撃も猛威を振るいましたし、IT のセキュリティに "絶対" はありません。導入前は特に意識していたわけではありませんが、いざ使い出してみるとここまで機能が進化している。とても良かったと思います。」

<今後の展望>
タブレットなどマルチ デバイス活用で
ペーパレス化の促進も

こうして、さまざまなメリットを実感している魚沼市では、今後、さらに投資対効果を最大化するための取り組みも検討していると言います。

それが、タブレット導入によるペーパレス化の推進です。
「たとえば、会議で使われる資料は、カラー印刷されて、個別に綴じられることも多いのですが、コストがかさみますし、内容に修正が入った際の差し替えの手間も大変です。しかし、タブレットを使って、会議資料を電子化できれば、印刷コストも、修正の手間も削減されます。検討する価値は大いにあると思います。」(須佐 氏)

「タブレットに Office が入っていれば、手書き入力でメモを取ることも容易になります。Microsoft Surface など高性能なタブレットも出てきています。コスト パフォーマンスや BCP 対策など、さまざまな観点から今後タブレットを本格的に活用する場合にも、タブレット上でも利用できるオフィス ツールがすでに整っているということは、大きなポイントだと思います。」

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