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カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社

 様に導入

SNS 機能を標準装備した新しい Microsoft Office 365 を、新たな情報共有基盤として先行導入
「人と人」、「人と情報」をつなげることで企画力のさらなる強化を目指す

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が創り出した「代官山 蔦屋書店」

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が創り出した「代官山 蔦屋書店」

「TSUTAYA」、「Tカード」や「TSUTAYA Online」など、人々のライフ スタイルを支えるプラットフォームを企画および提案し続けているカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社。同社では企画力をさらに強化するための情報基盤として、新しい Office 365 の導入が進められています。採用の決め手になったのは、企業ユースに適した SNS 機能の標準装備。また Microsoft FAST Search Server 機能が標準で使えることや、ポータル サイトに各種 Web パーツを埋め込むことで機能拡張可能なことなども高く評価されています。同社が目指すのは「世界一の企画会社」。人と人、人と情報がつながりやすい、新しい Office 365 は、このビジョンを支える重要な基盤になると期待されています。

<導入の背景とねらい>
企画力をさらに強化するため
新たな情報共有基盤の確立へ

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
店舗サービスセンター
PC・LAN部 部長
米川 誠也 氏

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
店舗サービスセンター
PC・LAN部
社内システム企画
Leader
奥村 正樹 氏

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
店舗サービスセンター
PC・LAN部
社内インフラ
Leader
細谷 孝一 氏

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
店舗サービスセンター
PC・LAN部
社内システム企画
花野 友彦 氏

市場や社会が大きく変化しつつある現在、ビジネスの現場で発揮される企画力の価値が高まっています。これまでとは異なる状況に直面したときには、従来通りのアプローチではうまくいかないことが増えていきますが、企画力はこれを突破する鍵になります。また優れた企画が新たな市場を創り出したり、長期的に社会を変革することも少なくありません。既存のものとは異なる市場でリーダーシップを発揮し、新たな成長戦略を描ける可能性もあります。社内の企画力をいかにして強化していくかは、多くの企業に共通する重要課題だと言えます。

この課題への対応を支える基盤として、新しい Office 365 を選択したのが、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 (以下、CCC) です。

同社は「TSUTAYA」や「Tカード」など、人々のライフ スタイルを支えるプラットフォームを創出し、それらを社会に提案し続けている企画会社。たとえば 1983 年に 1 号店をオープンさせた「TSUTAYA」は、1 つの店舗で映画や音楽、書籍を購入かつレンタルできる「マルチ・パッケージ・ストア (MPS)」という、当時としては斬新なエンタテインメントの楽しみ方を生み出し、これをフランチャイズによって全国展開することで「当たり前の文化」へと育て上げました。また以前は事業者ごとに個別発行されていたポイント カードを 1 枚に集約できる「Tカード」も、「パンパンに膨らんだ財布を持ちたくない」という不満を解決する CCC ならではの企画であり、現在では日本人の 3 人に 1 人が持つメジャー カードになっています。これらの他にも「TSUTAYA online」「TSUTAYA DISCAS」「TSUTAYA TV」などのインターネット サービス事業、「Tサイト」「Tモール」「Tトラベル」などの Tポイント関連事業、「カルチュア・パブリッシャーズ」というコンテンツ・メディア事業などを展開。最近では、東京・渋谷区に大人が楽しむ森の中の図書館 "代官山 蔦屋書店" を創出。「ヒトと世の中をより楽しく幸せにする環境=カルチュア・インフラ」を通じて、人々のライフ スタイルを豊かにするための提案をしています。

その企画力の源泉について、「企画とは情報と情報を組み合わせることで生まれるというのが、CCC における基本的な考え方です」と説明するのは、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 店舗サービスセンター PC・LAN部 部長 米川 誠也 氏です。CCC には長年にわたるサービス提供の経験やマーケティングのノウハウ、分析データなど、膨大な情報が蓄積されています。これらを組み合わせることで、新たな企画が生み出されているのです。そして新たな企画内容も情報となり、組み合わせの対象として蓄積されていきます。

このような活動を支えるため、CCC はデータ収集のための IT システムを、継続的に構築および運営してきました。しかしデータを組み合わせるのはあくまでも「人」であり、この部分での IT 化はあまり行っていなかったと米川 氏は振り返ります。また生み出された企画内容を蓄積する「保管庫」についても、貯められた情報をキーワードで検索するなどして活用するためのしくみの整備はそれほど進んでいなかったと語ります。

企画を生み出すための発想をいかにして刺激していくか。そしてその結果、また新たに生まれた企画をいかにして IT の中に蓄積していくか。この問いに対する CCC の答えが、新しい Office 365 を情報共有とコミュニケーションの基盤として活用することだったのです。

<導入の経緯>
悩み続けたサービス選定
新しい Office 365 の登場が決定打に

社員の企画力を支えるため、社内の情報インフラを変えていこうという検討が CCC 内でなされました。CCC ではそれまでオンプレミス型の Microsoft SharePoint Portal Server 2003 を使った情報共有ポータルが利用されていましたが、検討を始めた当時は複数のクラウド サービスが登場しており、CCC でもクラウド サービスを利用する方向で検討が進んでいました。オンプレミス型のシステムは導入やカスタマイズに時間とコストがかかり、一度導入しても数年後には陳腐化し、新たなシステムを構築する必要があります。また運用管理に必要な労力やコストも自社で負担しなければなりません。これらの負担が軽減されれば、より戦略的なシステム企画に社内リソースを集中でき、企業価値向上に貢献できます。これからのシステムは「作る」から「使う」へとシフトすべきだと考えられたのです。

しかし「このころのクラウド サービスはまだ、私たちが求める機能が十分に備わっていませんでした」と米川 氏。企画力を高めるには単に情報を共有するだけでは十分ではなく、いかにして「人と情報、人と人をつなげていくか」が重要になりますが、そのための機能を装備したサービスはなかったと説明します。また料金も高く、機能に見合うとは思えなかったと言います。

その後、他社製品の使用を本格的に検討。しかしこれも結局、採用には至りませんでした。その理由について、「社内で活用している Microsoft Office との親和性が低いことが最大の要因です」と説明するのは、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 店舗サービスセンター PC・LAN部 社内システム企画 Leader 奥村 正樹 氏です。また、「人と人をつなぐ」いわゆる SNS 機能に関しても CCC が望んでいる内容ではなかったと指摘します。「検討を始めてからしばらくして、他社製品でも SNS を利用できるものが増えてきましたが、企業ユースに特化しておらず、投稿した情報がインターネットに公開されてしまう可能性があるという仕様でした。私たちは SNS を企画立案のツールとして活用したいので、それらが社外に流出するのは困るのです」。

このほかにも複数のクラウド サービスが検討の俎上に載せられましたが、満足いくものはなかなか見つかりませんでした。「本当にクラウド サービスを選択することが正しいのか、今はまだオンプレミス型でシステムを構築すべきではないのかと悩んだこともありました。当時のクラウド サービスは、機能不十分であり利用料も高いものばかりでした。そこで、市場が拡大しクラウド サービス事業者が、システム価値を競い合うことにより、サービスが向上してからの判断でも良いと思っていました」と、米川 氏は当時の心境を振り返ります。

この状況を打開したのが、2012 年 7 月に行われた新しい Office 365 の発表でした。「最大の魅力は SNS 機能が標準で使えることです。情報共有やコミュニケーションに必要な機能も 1 つにまとめられており、必要な情報をすぐに取り出すことができます。これなら採用できると判断しました」 (米川 氏) 。

従来の Office 365 にも Lync Online や Microsoft Outlook にソーシャル機能と呼ばれるものはありましたが、いわゆる Facebook のような SNS 機能はありませんでした。新しい Office 365 では、SharePoint Online のユーザーごとに「ニュースフィード」というページが個人用サイトに新設され、自分のタイムラインの中に、フォローをしたユーザーやドキュメント、話題のタグなどの更新情報が時系列で表示されていきます。情報にコメントをつけたり、「いいね」と評価をしたり、ファイルや画像などを資料として貼り付けることができるのです。

奥村 氏も、「新しい Office 365 なら社内の Office 製品との親和性も高く、使いやすいはずだと考えました」と言います。Office ドキュメントをブラウザーで表示でき、デバイスを選ばずその場で編集も可能だからです。これに加え、「Microsoft FAST Search Server の機能も標準で使えるのもメリットだと感じました」と語るのは、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 店舗サービスセンター PC・LAN部 社内インフラ Leader 細谷 孝一 氏です。「FAST のような強力な検索機能があれば、必要な人や情報を見つけ出しやすくなります。また検索結果の内容をサムネイルや Office Web Apps で確認したり、時系列やカテゴリで絞り込むなどの、ユーザーを誘導する利用しやすいインターフェイスも、情報検索の効率を高めるはずです。情報の検索はこのしくみなしでは考えられません。このしくみが利用できない場合はオンプレミス型での導入を検討せざるを得ませんでした」。

これらの特長が決め手となり、2012 年 11 月には導入を決定。12 月に契約を締結し、ソフトバンク・テクノロジー株式会社をパートナーとして、導入に向けた準備に着手したのです。

<導入効果>
必要な情報が自動的に届く
企業ユースに適した SNS 機能

現在はまだ準備段階であり、全社展開には至っていませんが、新しい Office 365 の活用には数々の期待が寄せられています。それらの中でも最も大きなものが、SNS 機能への期待です。

新しい Office 365 の SNS には「必要な情報が通知される。自分で探さなくても必要な情報が自動的に通知されるしくみ」が備わっています。たとえば、人と人がつながるキーワードを登録しておくだけで、自分自身の気になる情報 (人・ドキュメント、サイト上での投稿情報) が自動的に通知されます。あこがれる人をフォローしておけば、その人が更新や発言をする度に通知されたり、収集したい情報の「キーワード」を登録しておけば、全社でやりとりしている情報の中で関連する情報が一元的に通知されたりします。投稿者の情報は Lync Online のプレゼンス機能とも連動。顔写真にマウス オーバーすることで、プレゼンス情報がポップアップされます。

「この SNS 機能は企業ユースに適しています」と言うのは、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 店舗サービスセンター PC・LAN部 社内システム企画 花野 友彦 氏です。CCC では、情報発信のツールは既に導入しています。しかし新しい Office 365 は、投稿するときに動画、画像、Office ドキュメントなどの資料を添付すると情報を必要としているフォロワーがブラウザーだけで内容を確認できるうえ、ニュース フィードからダイレクトに、「人」や「ドキュメント」、「Web サイト」につながることができます。情報に埋もれることなく、情報発信のツールだけでは得ることのできない、社員 1 人 1 人にとって必要な情報が双方向で自動的に届くという感覚です」。

その一方で、人と人が「友達」といった対称的な関係でつながるのではなく「フォロー」という非対称な関係でつながるのも、企業組織での活用に向いていると米川 氏は指摘します。

「社内には数々の企画を成功させている、誰もがあこがれる社員もいますし、まだ入社したばかりで何をどう企画したら良いかわからない社員もいます。今はまだ直接会わないと話がしにくい状況であったり、社内のどこにどういう人がいるのかもわかりにくいのですが、それぞれの社員が "自分はこういう仕事をやっている、こういう経験がある" というような情報を "マイ ページ" に登録すれば、自分が求めている人物を見つけやすくなります。優れた企画者を見つけてフォローすれば、相手を煩わせることなくその人の活動に関する情報が自動的に集まり、自分自身の企画活動に活かすことができるだけでなく、企画者自身との交流の機会も増加します。またフォロー数によって、その社員が社内でどれだけ注目されているのかも定量化できると思います」 (米川 氏) 。

このほかにも、SharePoint Online で構築されたサイトを Web パーツでカスタマイズしやすいことも、新しい Office 365 のメリットだと評価されています。Exchange Online で管理されているスケジュール情報やタスク情報、チームで共有している Excel シートや各種ドキュメント、ディスカッション、ワークフローなどを、サイトに直接埋め込むことができるのです。この特長を活かせば、プロジェクト管理の効率も高まると期待されています。

さらに「OneDrive (旧 SkyDrive) による情報共有も使い勝手がいいですね」と米川 氏。使い慣れた Windows と同じ感覚でアクセスできるため、目的のドキュメントにたどり着きやすいのだと説明します。「新しい Office 365 全体を対象にした横断的な検索も容易です。FAST の高度な検索機能と連動させれば、企画に必要な情報をすぐに取り出せる環境を実現できます」。

システム構成図

システム構成図 [拡大図] 新しいウィンドウ

<今後の展望>
人と人、人と情報のつながりを
新たな企画力の源泉に

ソフトバンク・テクノロジー株式会社
クラウドソリューション事業部
ソリューション技術統括部
第3技術部
ソリューション第1グループ
香川 昌幸 氏

全社展開は 2013 年度上期を予定。ユーザー数は社内だけで約 2,200 名、全国の TSUTAYA の店舗アカウントまで含めると 4,000 を超えることになります。ここでまず行われるのは、SharePoint Online の展開です。これによって企画立案を支える情報共有基盤と、SNS 環境を確立することを目指しています。きちんと利用されるしくみを構築し、SNS を仕事の中心に据えたワーク スタイルを会社全体に広げていく予定です。SharePoint のしくみを利用したプロジェクト進捗管理もあわせて行っていきます。

その 1 ~ 2 か月後には Exchange Online の展開も予定されています。CCC では、2004 年にメール基盤を Lotus Notes/Domino から Microsoft Exchange Server へと移行し、2009 年には Exchange Server 2007 へとバージョンアップしています。これをクラウドへと移行することで、サーバー運用の負担は大幅に軽減します。また、1 ユーザーあたり 25 GB という、自社で用意するとそれだけで何億円もかかってしまうような圧倒的な容量や SharePoint Online との連携、添付ファイルの内容も含めた横断的な検索が可能になることも高く評価されています。

Lync Online の活用も視野に入っています。特に注目されているのがプレゼンス機能です。Lync のプレゼンス機能はニュース フィードだけではなく、メールとの連動も可能です。メールが届いた時点で相手が在席しているか否かが即座にわかるため、リアルタイムのコミュニケーションが行いやすくなります。また、CCC では社員が常にスマートフォンを持ち歩いているので、どこででもチャットに参加できます。さらにビデオ会議もさらに手軽に行えるようになります。

「最新版の導入ということもあり、先行事例などの情報が少ないのですが、CCC 様が目指すものをぜひ実現したいと考えています」と言うのは、導入パートナーとして参画しているソフトバンク・テクノロジー株式会社の香川 昌幸 氏。現在は、CCC 社内の Microsoft Active Directory と Office 365 を Active Directory Federation Services (ADFS) で連携させる認証基盤を構築する一方で、新機能の活用方法に関する情報提供や、既存システムからのデータ移行に関するドキュメント整備などを進めていると説明します。

「このような環境があれば、人と人、人と情報が、これまで以上にスムーズな形でつながっていくはずです」と米川 氏。そしてそのつながりを、新たな企画を生み出すパワーの源泉にしていきたいと語ります。

CCC が目指すのは「世界一の企画会社」。新しい Office 365 が実現するエンタープライズ ソーシャルは、このビジョンを支える基盤として、重要な役割を担うことになるはずです。

T カードで支払いができるセルフレジ (代官山 蔦屋書店)

T カードで支払いができるセルフレジ (代官山 蔦屋書店)

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