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ブックオフコーポレーション株式会社

 様に導入

Microsoft Office 365 への移行で情報共有基盤をクラウドに統合
あらゆる場所で安全に使える環境を整え、情報活用とコラボレーションの生産性を高める

ブックオフコーポレーション株式会社 (写真:ブックオフスーパーバザー綱島樽町)

ブックオフコーポレーション株式会社
(写真:ブックオフスーパーバザー綱島樽町)

多岐にわたるリユース事業を展開し、循環型社会の静脈の役割を担い続けているブックオフコーポレーション株式会社。同社では情報共有基盤のクラウド統合が、Office 365 で実現されています。以前は国内サービス プロバイダーのメール サービスとオンプレミス型のグループウェアを併用し、メール ボックスの容量や機能の制約、運用負担の増大などに悩まされていましたが、これらの問題を根本から解決することに成功しています。どこからでも安全に情報にアクセスできる環境を整えることで、社員の生産性も向上。BCP (事業継続プラン) の実現が可能に近づき、海外とのコミュニケーションも活発化しています。

<導入の背景とねらい>
国産サービスでは容量や機能に限界

ブックオフコーポレーション株式会社
IT統括部長
福富 啓之 氏

ブックオフコーポレーション株式会社
IT統括部
総括グループマネージャー
石毛 信次 氏

情報伝達の主要ツールとして、今や欠かすことのできなくなった電子メール。最近では添付ファイルの容量も大きくなっており、長年使い続けることで蓄積されるメールの数も増え続けています。その結果、すべてのメールを収容しきれず、定期的にメール ボックスの中身を削除して空きスペースを確保する、という運用を採用しているケースも珍しくありません。また使用しているメール システムによっては、機能不足によって利便性が損なわれていることもあります。メール システムを今後どうしていくべきなのか、さらに情報共有基盤全体の方向性をどう考えるべきなのか、悩んでいる IT 担当者は決して少なくないはずです。

このような悩みを、Office 365 の採用によって解決したのが、ブックオフコーポレーション株式会社 (以下、ブックオフ) です。同社は中古書籍売買を行う「BOOKOFF」事業をはじめ、多岐にわたるリユース事業を手がける企業。店舗数はフランチャイズ加盟店を含め、1,054 店に上ります。「もう必要ないけれど捨てるのはもったいない」という人々の思いに対し、循環型社会の静脈の役割を担うことで応え続けています。

ブックオフコーポレーション株式会社 IT統括部長 福富 啓之 氏は、情報共有基盤の構築も、10 年前にオンプレミス型のグループウェア パッケージを導入して、施設予約に利用し始めたのが最初のステップだったと振り返ります。6 ~ 7 年前にはグループウェアの用途を広げ、活用を本格化。2007 年には、国内のサービス プロバイダーが提供するメール サービスを全社展開しています。

しかし、「このサービスはメール ボックスの容量が限られており、ビジネスで本格的に使うには物足りないものでした」と福富 氏。最初のメール ボックス容量はわずか 100 MB。その後 1 GB までアップグレードしましたが、ここでサービスの限界に到達したと言います。

また、「アクセスするにはメール ソフトを導入した店舗の PC を使用する必要があり、店舗外からは利用できないという問題もありました」と指摘するのは、ブックオフコーポレーション株式会社 IT統括部 総括グループ マネージャー 石毛 信次 氏です。「東日本大震災の時も、社員の安否確認は個人の携帯電話に直接連絡するしかなく、時間がかかってしまいました。災害時の BCP (事業継続プラン) をどのように実現していくのかも、全社的な課題になっていたのです」。

<導入の経緯>
Office 365 の登場で悩みが解決
きめ細かいサポートも高く評価

この状況を打開するきっかけになったのが、Office 365 の発表でした。ブックオフでは当初、ビジネスで活用できる海外サービスの 1 つとして、Microsoft Business Productivity Online Suite (BPOS) も検討の俎上に載せていましたが、「Office 365 の登場でようやく導入できる環境が整ったと考えました」と福富 氏は説明します。

ブックオフが Office 365 導入に向けた検討を本格化したのは、マイクロソフトが BPOS の後継サービスとして Office 365 を発表して間もない、2011 年初頭でした。社内の IT 投資のあり方を検討するミーティングに議題として取り上げ、約 1 年かけてじっくりと検討を進め、社長を含めた全経営陣の意思決定が固められていきました。

「メール ボックスの容量が 1 ユーザーあたり 25 GB もあり、社外からのアクセスも可能です。またグループウェアを含めた情報基盤全体を統合できるのも、大きな魅力です。他社よりもマイクロソフトの方がライセンスの考え方が柔軟で、ユーザー企業の利用形態に最適な方式を選択できるからです」 (福富 氏) 。

2011 年末には Office 365 の導入を決定。2012 年 6 月にはマイクロソフトとの契約を締結します。プランとしては E1 を選択し、これにメール アーカイブのオプションを追加。さらに周辺環境を整え、2012 年 9 月から 10 月にかけて本部と全店舗への展開を行っています。

「過去の海外サービス検討時の経験もあって、外資系企業は対応が冷たいという印象を持っていましたが、今回日本マイクロソフトと仕事をしたことで、その印象が大きく変わりました」と福富 氏。日本マイクロソフトは顧客にきめ細かく対応するという、外資系でありながら日本企業の良さを持っていると指摘します。「Office 365 の導入はサービス内容を比較した結果決まったことですが、企業としても安心してお付き合いできることがわかりました」。

ブックオフでは、アカウント管理は基本的に Office 365 の内部で完結させています。ただし、社外からアクセスする必要のある社員に対しては、ソフトバンク・テクノロジー株式会社が提供する「Online Service Gate (OSG)」を利用し、Office 365 と連携したアカウント管理とアクセス制御を行っています。アルバイト店員は店舗からしか見られませんが、社員は社外からもアクセスでき、一方個人情報を扱う部門は社外からアクセスできないようにするなど、柔軟に設定ができることによってユーザーの利便性と、社外からのアクセスの安全性を高めているのです。

「出張買い取りをする社員はタブレットを持ち歩いて、Office 365 を利用するケースが出てきました」と説明するのは石毛 氏です。メールのやり取りはもちろんのこと、統括エリアやプロジェクトごとに SharePoint Online によるチーム サイトを立ち上げ、商品情報などのドキュメント共有も行われていると言います。また、ユーザーは使い勝手がいままでの使い慣れた環境と大きく変わらないため、ユーザー教育をしなくても展開が可能であることも魅力であるといいます。

「ユーザーには導入趣旨の説明を中心に行い、細かい機能説明は資料の提供だけに留めました。しかし展開はスムーズに進み、業務現場でも積極的に使われています」。

<導入効果>
運用管理負荷が軽減し BCP も実現可能
場所を選ばない情報共有で生産性も向上

「まだ本格的に使い始めてから 3 か月程度なので、ようやく慣れてきたという段階です」と石毛 氏。しかし Office 365 への移行は、数々のメリットをもたらしていると説明します。

まずメール ボックスの容量が 25 GB と大幅に増えたため、メール運用が大きく変わりました。以前はサーバーの容量が小さかったため、メール データは原則としてサーバーには残さず、クライアント PC (ノート PC) に保存していましたが、Office 365 に移行してからはその必要がなくなったのです。これに加えて「無制限のアーカイブ領域」もオプションとして追加しているため、容量を気にする必要はまったくなくなりました。

これに伴い、クライアント PC のメール データ管理が不要になりました。以前は店舗のノート PC が壊れると、メール データも一緒に失われるケースが少なくありませんでしたが、今ではその心配もなくなっています。PC のリース アップや人事異動に伴う PC の入れ替えの際にも、メール データを移行する必要はありません。ピーク時に毎日 2 ~ 3 台の PC 入れ替えが発生しているため、この作業が不要になるだけでも大きな運用負荷軽減につながると石毛 氏は指摘します。

グループウェアのサーバーが社内からなくなったことも、運用負荷軽減に貢献しています。以前は朝出社した時にグループウェアがダウンしているといった現象が度々発生していましたが、このような障害への対応も必要ありません。もちろんクラウド型サービスなので、BCP の実現も容易になっています。

情報共有基盤を統合し、社外で活動することの多い出張買い取りの担当者や、あらゆる商材を扱う「BOOKOFF SUPER BAZAAR」の担当者にとっては、社外からも安全にアクセスできるようにしたことで、ユーザーの生産性も高まりました。

海外スタッフとのコミュニケーションも活発化しています。以前はグループウェアのデータ バックアップを日本時間の夜間に行う必要があったため、時差のある地域では使いにくいという問題がありました。また日本から赴任したスタッフは日本国内と同じサービスを利用していましたが、現地採用のスタッフは現地の別サービスを使うケースが多く、これによって情報共有基盤が分断されてしまうことも問題でした。しかし、今では全世界からいつでも Office 365 にアクセスできるため、グローバルな情報共有が容易になっています。その結果、IT 統制も実現しやすくなりました。

リアルタイムのコラボレーションに、Lync Online を活用していこうという取り組みも始まっています。

「最近フランスのメンバーとオンライン会議を行いましたが、これはとても便利です」と言うのは石毛 氏。これまでにも他のツールで海外スタッフとのテレビ会議をした経験がありますが、Lync Online はデスクトップやファイルを共有しながら会議ができるため、非常に効率が良いのだと説明します。「Lync Online があれば、もう他の会議システムは必要ありません。今は米国に最新の POS レジスターを導入するプロジェクトが進んでおり、海外と会話する機会も増えていますが、これまで以上に効率的な意思決定が可能になると感じています。今後は国内支店との会議にも活用していきたいですね」。

ブックオフの情報共有基盤における課題解決フロー

ブックオフの情報共有基盤における課題解決フロー [拡大図] 新しいウィンドウ

<今後の展望>
チーム サイトのダッシュボード化と
Lync の全社展開を柱に活用を拡大

現在のブックオフにおける Office 365 活用は、まだ第一歩を踏み出したばかりです。今後はさらに用途を拡大し、Office 365 のポテンシャルを引き出していくことが目指されています。

その 1 つとして挙げられているのが、社内ブログ機能の活用です。これによって、よりきめ細かい情報発信が可能になると期待されています。

チーム サイトの使い方も、今後段階的に変化させていく計画です。「今はまだ以前のグループウェアに似せた使い方をしていますが、Office 365 なら、それより一歩進んだ使い勝手を実現できるはずです」と石毛 氏。例えばプロジェクト管理用のガント チャートや Microsoft Excel で作成したグラフを表示したり、売上データをチーム サイトで共有する、といった使い方を考えていると言います。福富 氏も、「Excel のワークシートを表示できれば集計にも便利です。将来はこれをダッシュボード的に活用したいと考えています」と説明します。

Lync Online の活用も拡大していく予定です。Lync Online の活用が広がれば距離を超えたコミュニケーションが活発化し、プレゼンス機能によってコミュニケーション相手をつかまえることも容易になるはずです。

また、タブレットやスマートフォンに、Windows 8 搭載製品を採用することも検討されています。

「ビジネスで使うのであれば、クライアントもクラウドもマイクロソフト製品が良いと感じています。近い将来には Office 365 のプランも E3 へとアップグレードし、社内の Office 製品ライセンスの統合管理まで実現したいと考えています」と福富 氏は、今後の展望に期待を寄せています。

中古書籍販売を行う「BOOKOFF」の店内

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本、書籍以外に、さまざまなリユース事業を展開

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