612
導入事例

 様に導入

  • コミュニケーション

アクセルマーク株式会社

 様に導入

Yammer を導入し組織の壁を超えたコミュニケーションの活性化を実現
情報共有や意思決定もスピードアップし、知的資産の有効活用も容易に

写真:アクセルマーク株式会社

アクセルマーク株式会社

"「楽しい」で世界をつなぐ" をコーポレート スローガンに掲げ、モバイル インターネットの領域でモバイルゲーム、コンテンツ、広告を 3 本柱に事業を展開するアクセルマーク株式会社。ここでは事業部の壁を超えたコミュニケーションを活性化するための手段として、Yammer が活用されています。企業合併や買収で組織が拡大してきた同社にとって、異なる文化を持つ組織どうしの融合は大きな課題になっていました。しかし Yammer の全社導入からわずか 3 か月でこの課題を解決。情報共有の即時化や意思決定の迅速化、社内に蓄積された知的資産の有効活用等の効果も得られています。

<導入の背景とねらい>
企業合併と買収で会社組織が急拡大
事業部を超えた交流活性化が重要課題に

アクセルマーク株式会社
ソリューション室
マネージャー
中沢 伸介 氏

以前は企業間での株式持ち合いなど、日本独特のビジネス慣習が障壁となり困難だった M&A (企業合併や買収) が、現在では日本企業でも一般的になりました。M&A の動機としては競争力の強化が多いようですが、最近では後継者問題を解決する手段として活用するケースも目立っています。またマスコミで報道される M&A は大企業どうしのものばかりですが、実は中小企業でも M&A は活発に行われています。しかしそれまで個別に存在していた組織どうしを 1 つに融合することは決して簡単ではありません。企業文化の壁を融かすには、それなりの時間がかかるのです。

しかしこの時間を、コミュニケーション手段の変革によって大幅に短縮している企業も存在します。アクセルマーク株式会社 (以下、アクセルマーク) もそのような企業の 1 つです。同社はモバイル インターネットの領域で、モバイル ゲーム、コンテンツ、広告を 3 本柱に事業を展開。 "「楽しい」で世界をつなぐ" をコーポレート スローガンに掲げ、モバイル ユーザーにエンターテイメントを届け続けています。最近では「天空のレギオン」「反逆のシエルアーク」「王様ゲーム」などのモバイル ゲームが利用者を増やしており、2014 年 1 月には全タイトルの登録者数合計が 400 万人を突破する勢いを見せています。

「当社は 2011 年に、2 社が合併して現在の組織になりました」と説明するのは、アクセルマーク株式会社 ソリューション室 マネージャーの中沢 伸介 氏。また 2012 年にはソーシャル ゲーム開発力を強化するため株式会社インディソフトウェアを子会社化、現在ではアクセルゲームスタジオ株式会社として、アクセルマークグループのモバイル ゲーム事業を担う存在になっていると説明します。「これらの合併および買収後に入社した社員も少なくありません。そのためバック グラウンドの異なる、実に多様な人々が社内で働いているのです」。

このような組織の最大の問題は、多くの企業が持っている "暗黙の了解" が通用しないということだと、中沢 氏は指摘します。たとえば「新しいアイデアを具現化していくにはどのような段取りが必要なのか」「段取りを円滑に進めるにはどの部署と交渉すればいいのか」といった社内ルールが、全社的に共有されていないのです。そのためどうしても "言葉による明示的なコミュニケーション" が必要になりますが、以前のアクセルマークには、そのための基盤も不十分だったと振り返ります。

「オープン ソースのチャット システムを利用していたのですが、チャットの相手をユーザー ID でしか認識できず、事前に設定されたグループを超えたコミュニケーションも難しいという問題を抱えていました。そのためどうしても相手が限定されてしまい、同じ会社の中なのに知らない人がいるという状況が続いていました」。モバイル インターネットのビジネスは変化が激しく、これに合わせて組織構造も柔軟に変化させなければなりません。事業部間の人の移動はこれからも頻繁に発生し、複数の事業部のシナジーも重要になってきます。組織の壁を超えたコミュニケーションを円滑にするにはどうすればいいのか。これはアクセルマークにとって文字どおり "死活問題" 。「当社の社長も重要な経営課題だと認識していました」と中沢 氏は語ります。

その一方で「事業部間の情報共有が進めば、社内リソースの有効活用も可能になるはずです」とも指摘します。たとえばある事業部が備品を購入する時、既に他の事業部が同じ備品を購入済みかもしれません。このような情報を共有しておけば、二重購入を避けることができます。またある事業部で不要になった備品を、他の事業部で再利用することも可能になります。「ロスをなくすためにも、事業部を超えたコミュニケーションは重要なのです」。

このような課題を解決するために、中沢 氏が所属するソリューション室は、社内 SNS の導入を検討。その中で最終的に選ばれたのが、Yammer だったのです。

Yammer の管理者用ボードの画面。約 150 名のユーザーがやり取りするメッセージ数は、1 月で 40,000 以上に上っています。 [拡大図] 新しいウィンドウ

<導入の経緯>
社内利用に適した Yammer を採用
戦略的なアプローチで一気に展開

検討に着手したのは 2013 年 6 月。この時点でいち早く Yammer の無償版ライセンスを入手し、試行を開始しています。約 5 か月間のトライアルを通じて、Yammer の優位性を確認。2013 年 11 月に有償版の契約を行っています。

それではなぜ Yammer を選択したのでしょうか。その理由について「当社が社内 SNS に求める 2 つの要件を満たしていたことが決め手になりました」と中沢 氏は説明します。第 1 は SNS 内にグループを設定できること。社内 SNS の導入は、事業部間のコミュニケーションを活性化することを目的としていますが、ビジネス上の機密を守るには、各事業部で閉じた使い方も必要になるからです。第 2 は投稿記事がログとして記録されることです。これはコンプライアンスを確保するうえで、重要になると語ります。

これに加え、ユーザー インターフェイスがわかりやすく、使用方法を説明せずに使ってもらえることも評価されました。また、他のサービスと比べて価格が圧倒的に安いことも、Yammer 導入に踏み切る重要な要因になったと中沢 氏は指摘します。

2013 年 10 月には、コーポレート部門を中心に 8 名のメンバーが集まり、Yammer 推進委員会を発足。Yammer の社内展開を円滑に進めるためのプランが練り上げられていきました。そして 11 月中旬に、Yammer 導入が社内に告知されています。

「この時は社長自らが "朝会 (週次で行われる全社ミーティング)" で、Yammer の使用を宣言しました」と中沢 氏。しかし当初は招待性を採用し、全社員に Yammer アカウントを展開したわけではなかったと振り返ります。まずは Yammer を導入したという噂話だけを先行させ、どうしたら使えるのかわからないといった状況をあえて創り出し、これによって使ってみたいという気持ちを高めていったのだと言います。全社員への展開を実施したのは 2013 年 12 月。このころには「Yammer を使いたい」という欲求がかなり強くなっており、利用は一気に進んでいきました。「最初から全社員の強制加入にしていたら、ここまでスピーディには広がらなかったと思います」。

工夫はこれだけではありません。実は他社事例のスタディも積極的に行われており、その中で効果的だと思われる手法も取り入れられています。その 1 つが "やまま" というキャラクターです。「NTTラーニングシステムズ株式会社様の事例の中に、Yammer 活用を盛り上げるゆるキャラ "やまーちゃん" を見つけて、これは実に良いアイデアだと思いました。 "やまま" はこれを参考にしたものです」 (中沢 氏) 。

"やまま" をどのようなキャラにするかは、Yammer を使った社内公募で決められていきました。まず複数のユーザーが候補となるイラストを投稿。これらの中から、Yammer のアンケート機能を利用した投票によって、最終的な "やまま" の姿が決定されたのです。Yammer には "やまま" のアカウントも用意されており、コーポレート部門からのお願いを投稿する時には "やまま" のアカウントで投稿しています。こうすることで、お願いを受け入れるユーザー側の抵抗感も、小さくなっていると言います。

Yammer 推進委員会が作成したキャラクター "やまま" 。このイラストも Yammer 上での公募と投票によって決められています。 [拡大図] 新しいウィンドウ

<導入効果>
事業部を超えたやり取りが活発化
全社的な意識共有も容易に

2014 年 2 月末現在、登録されているアカウント数は 155。そのうち 150 アカウントは常にアクティブな状態になっています。またグループも数多く作成されており、そのうち 40 以上のグループがアクティブです。ユーザーの中には 70 歳代の人もいますが、問題なく使いこなしています。投稿だけではなくプライベート メッセージも活発にやり取りされており、その数は 1 週間で約 9,000 メッセージ、1 ユーザーあたりの平均では毎週 60 メッセージに上ります。堅苦しいルールは特に設けず、ゆるく使ってもらうことが、Yammer 活用を広げる鍵になっていると中沢 氏は語ります。

作成されているグループも多岐にわたります。業務遂行に必要な部門ごとのグループももちろんありますが、趣味に関するグループも数多く存在します。特に参加者が多いのが「猫好き」「犬好き」などのグループです。また体格のいい社員が立ち上げた「デ部」も人気があると言います。このグループの主旨は「肉について情熱を語る」ことにあると、中沢 氏は楽しそうに説明します。

このようなグループの存在は、事業部を超えたコミュニケーションを活性化しています。またリアルな会議ではあまり発言しない若い人も、Yammer 上では活発に発言するようになっています。社員の投稿に社長が "いいね" をしたり、社長の投稿に社員がコメントするといったことも、日常的に行われています。なかには 100 を超えるコメントがつく投稿もあると言います。

全社を対象にした "オープンな投稿" も増えています。「最近のトピックとしては、あるゲーム機を備品として購入するためのスレッドが、大きな盛り上がりを見せました」と中沢 氏。まず、最初に 1 人の社員が「最新のゲーム機を購入してほしい」と投稿。これに対して社長も「欲しい」とコメントしたものの、コーポレート部門が「予算がない」と却下。このようなやり取りの後、社長決裁で購入が決まったのだと説明します。またこのゲーム機のお披露目会も Yammer 上で告知され、複数の事業部から参加者が集まったと言います。そしてそのお披露目会の様子も写真付きで、Yammer に投稿されているのです。

もちろん Yammer が活性化しているのは、このような趣味的なコミュニケーションだけではありません。ビジネス面でも大きな貢献を果たし始めています。

その 1 つとして挙げられたのが、社内に蓄積されたイラスト資産の有効活用です。ソーシャル ゲームの開発では、ゲーム システムだけではなくイラストも重要な役割を果たしています。しかしこれまでは、ゲームのライフ サイクルが終了してサービスを停止した後、これらのデータはファイル サーバーに格納されてしまい、1 ファイルずつ開かないと中身を確認できないため、再利用が難しいという問題がありました。これらを Yammer に投稿してタグをつけておけば、過去に作成したイラストを発見しやすくなり、再利用しやすくなります。もちろんゲームによって求められるテイストが異なるため、そのまま流用できるわけではありませんが、過去にどのようなキャラクターを作ってきたのかを参照することは、次のゲームのキャラクター考案に役立つのだと言います。

またキャラクター開発を行う際に、社内の意見を聞くことも容易になっています。たとえば「露出が多いキャラクター」は消費者からのクレームを受けることが多く、リリース後に修正を余儀なくされるケースもありますが、他部門の意見を集めることで、リリース前に修正して問題を未然に防ぐことが可能になります。

マスコミのニュースをきっかけに、社内で議論が始まることも少なくありません。たとえば同業他社が事件を起こしたという報道があった場合、同じことがアクセルマークで起きたらどうすべきかが議論され、全社的な合意が形成されたこともあると言います。

特に盛り上がったスレッドの例。中には 100 を超えるコメントが付くスレッドもあると言います。 [拡大図] 新しいウィンドウ

<今後の展望>
業務処理や意思決定もスピードアップ
今後もさらなる効果拡大を目指す

「オープンな場で議論が行われれば、その結果をすぐに共有できます。また回答者を指名した質問が公開の場で行われることも多く、この場合には指名された側も、すぐに対応せざるを得なくなります。その結果、社内の意思決定が迅速になり、意識の共有も加速していきます」 (中沢 氏)。

業務連絡や会議でも同様の効果が出始めています。たとえば他部門への依頼事項は、これまでは相手部門の上司に依頼し、その上司から担当者に指示が下りていくというプロセスだったため、どうしても時間がかかっていました。しかし現在では、Yammer のメッセージを上司と担当者に同時に送ることで、依頼内容を即座に共有できます。

会議では資料を Yammer のノートで事前共有することで、時間を短縮しています。また議事録も、Yammer のノートでリアルタイムに記録するといった取り組みが始まっています。この議事録を見て、実際には会議に参加していない社員が、会議中にコメントを寄せるケースもあり、リアルとバーチャルの境界も薄れつつあります。会議そのものを Yammer 上で行ってしまうことで、不要になった会議も 2 割程度あると言います。

Yammer を導入してから 4 か月、全社展開からはまだ 3 か月しか経過していませんが、Yammer は驚くべきスピードで浸透しています。「事業部の壁を超えてお互いが知り合えるようにするという目標は、既に達成されています」と中沢 氏。今後の課題は、業務上の効果をさらに引き出すことだと語ります。「Yammer にはもっと大きなポテンシャルがあると感じています。今後も議論しながら活用を拡大し、定量化可能な効果へとつなげていきたいと考えています」。

カードバトル型ソーシャルゲーム「天空のレギオン」


カードバトル型ソーシャルゲーム「キングダムクロニクル」

コメント