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導入事例

 様に導入

  • クラウド
  • SaaS
  • コミュニケーション
  • 効率化
  • コスト

株式会社アバン

 様に導入

ゲームや遊技機など、進化し続ける最先端の CG 制作管理に Project Pro for Office 365 を活用。進行状況やタスクの依存関係を可視化し、業務効率を改善

株式会社アバン

株式会社アバン

株式会社アバン は、主にテレビ ゲームや遊技機向けの 3DCG やムービー制作を受注し、最先端の映像制作を行っています。業務の特性上、制作途中で仕様変更が入り作り直しとなることが多く、その都度スケジュールの再調整やスタッフの制作実態の把握に手を焼いていました。2013 年 6 月から、遊技機向けの 3DCG やムービー等の制作プロジェクト管理に Project Pro for Office 365 を採用。プロジェクトの進行状況や、業務の依存関係を可視化することで、急な仕様変更にも迅速に対応できる体制、およびスタッフの実績評価の構築に取り組んでいます。

<導入の背景とねらい>
Excel では不可能だったスタッフの実績や現状把握まで行えるプロジェクト管理ツールを求めて

株式会社アバン は、1994 年 7 月にテレビ コマーシャル向けの 3DCG 制作を主業務として設立。現在はテレビ コマーシャルのみならず、映画、テレビ ゲーム、遊技機など、さまざまなジャンルにおいて多数の人気タイトルの 3DCG モデリングやモーション、さらには演出ムービーの制作を手掛け、各方面から高評価を得ています。

株式会社アバン
代表取締役
藤井 善美 氏

株式会社アバン
プロデュース部
プロデューサー
高畠 宏尚 氏

さらにアバンでは近年、自社ブランドのソーシャル ゲームも手掛けるなど、精力的にビジネスを展開。遊技機の CG 制作を主軸に据えながら、さらなる成長を図っています。しかし、1 点課題があったと、アバン 代表取締役の藤井 善美 氏は言います。それが、プロジェクト管理の効率化による、リソースの適正化でした。
「ゲームや遊技機用の CG モデルやムービーでは版権がからむ著名なキャラクターを扱うことが多いためにチェックが厳しく、何度も修正や変更依頼が入ります。また制作中に仕様そのものが変わってしまい、1 から CG を作り直すことさえあります。多い時には毎週のように、Excel の制作スケジュールを作り直したこともありました。しかし Excel の表ではスタッフの進捗情報が分かりづらいため、効率的なマネジメントを行うことが難しかったのです」。

アバンでは、 CG やムービーの制作スケジュール管理を Excel で行っていましたが、プロデュース部 プロデューサー 武田 哲也 氏は、こうした管理方法には限界があったと強調します。 「Excel でもおおまかなスケジュールの管理は可能です。しかし、スタッフ各人の担当パートまで細分化してスケジュールを整理しようとすると項目が多くなり過ぎてしまいます。時間をかけて整理したとしても、視認性が悪くなってしまいスケジュール管理の実用性を欠いてしまいます」。

本来、タスク管理には、スタッフ各人に割り当てた作業の進捗情報なども反映されなければなりません。しかし、Excel で管理していたのは、全体のスケジュールに過ぎず、キャラクターや仕様などの変更が発生する度に、チームを率いるディレクターが、スタッフ全員にヒアリングを行い、それぞれの進捗状況を把握し直していたと言います。 「スタッフへのヒアリングには、社内コミュニケーションの側面もありますが、1 つのプロジェクトでも 5 人から 20 人のスタッフがいますので、かなりの時間を要します。結果として、スケジュールを引き直すだけで、半日から 1 日を費やしてしまっていました」(武田 氏)。

こうした課題を解決するために、アバンでは以前から、武田 氏を筆頭にプロジェクト管理ツールの導入を検討していたと言います。そして、2011 年後半、武田 氏の目に留まったのが、Microsoft Project であったと言います。

「ある時、取引先のオフィスで Microsoft Project を使ったガント チャートを取り入れたプロジェクト管理表を見せてもらい、驚きました。『誰が何のタスクを担当して』、『どのタスクの遅れがどのタスクに影響するのか』、といった情報が視覚化されていて、非常に分かりやすかったのです。また当初の予定からどのように日程変更されてきたのかも、振り返って確認することができました。まさに当社が求めていた管理ツールだと思いました。"この仕組みを当社にも早く導入しなければ"、と強く思ったことを覚えています」。

<導入の経緯>
他社の SaaS サービスとも比較検討した結果、「最良の選択」として Project Pro for Office 365 を採用

株式会社アバン
プロデュース部
プロデューサー
武田 哲也 氏

株式会社アバン
第一制作部
ディレクター
本田 大輔 氏

株式会社アバン
第一制作部
ディレクター
小崎 俊平 氏

Microsoft Project と出会った武田 氏は、もう 1 人のプロデューサーである高畠 宏尚 氏と共に検討を行いますが、1 点だけ、「躊躇するポイントがあった」と振り返ります。
「Microsoft Project の機能には不足はなかったのですが、当然のことながら、導入にはコストがかかります。そこで気になったのが『デザイナーばかりの社内で、このような管理ツールを使いこなしてもらえるか?』ということでした。前提として、私たちもディレクターもスタッフも全員忙しく、操作、活用のための研修や教育を行う時間がない、という事情もありました」。

そこで、アバンでは SaaS (Software as a Service) として提供されている無償の管理ツールを少しだけ試してみたと言います。しかし、「Microsoft Project とは機能が違いすぎた」と高畠 氏は話します。
「無償のツールを使ってみましたが、タスクの分割どころか、色分け表示さえできず、役に立ちませんでした。無償ツールですから仕方ない面はあります。そこで、有償の別ツールも調べてみたのですが、今度は ERP (Enterprise Resource Planning) に主軸を置いたツールで、当社には過剰な機能を搭載していました。その分、月額の使用料も高く設定されており、投資対効果がまるで見合わなかったのです」。

検討した 2 つのツールが「帯に短し、たすきに長し」の状態であったことから、アバンでは再度 Microsoft Project に注目。2012 年 3 月に、無償のセミナーを受講したと言います。
そして、このセミナーで、Microsoft Project の豊富な導入実績を持つ株式会社イーランドと出会ったことによって、アバンのプロジェクト管理ツール導入は大きく前進します。翌 4 月には Microsoft Project 2010 のテスト環境を用意し、1 か月間の試用を実施。「これなら十分に使える」と手応えを得ますが、業務の繁忙期と重なってしまったこともあり、プロジェクトは一時凍結されます。

しかし、2013 年 6 月に Microsoft Project のクラウド版である Project Pro for Office 365 がリリースされることをキャッチしたアバンでは、「もう、ここまでメリットが揃えば、ためらう理由はない」として、いち早く導入を決定したと言います。
選択の決め手になったのは次の 3 点であったと話します。

1. 必要な分だけライセンス数を増減できる柔軟性
2. 最新の Microsoft Office に通じる優れた操作性
3. Project Online との連携で PPM (Products Portfolio Management) まで行える拡張性

「ライセンス、機能面ともに最も魅力的だったのが、クラウド サービスである Project Pro for Office 365 でした。当社では制作部を 3 つに分けた上で、それぞれ複数のプロジェクトを稼働させています。プロジェクトごとに稼働がピークを迎える時期が異なりますので、全社一斉に導入するとなれば、一部のラインには必ず悪影響が出てしまいます。その点 Project Pro for Office 365 であれば、順次導入に合わせて契約ライセンス数を増やせば良いため、費用の無駄も生まれません」と武田 氏。

また、ユーザー インターフェイスの設計が Microsoft Office と共通しており、Excel を操作していた感覚で利用できることも大きなポイントだったと高畠 氏は話します。
「使い慣れた Excel と同じような感覚で操作できることは大きな魅力です。お陰で、デザイナーばかりの当社スタッフにも、特に戸惑う様子も無く受け入れられました」。

<導入の効果>
管理業務を 20% 効率化するほか、スタッフの人事評価や、プロジェクトの質的向上にも貢献

同社制作による 3DCG イメージ画像。

同社制作による 3DCG イメージ画像。 [拡大図] 新しいウィンドウ

同社が出資、および制作に参画した日本初の劇場用フル CG アニメ「豆富小僧」。(C) 2011「豆富小僧」製作委員会

同社が出資、および制作に参画した日本初の劇場用フル CG アニメ「豆富小僧」。(C) 2011「豆富小僧」製作委員会 [拡大図] 新しいウィンドウ

アバンでは、まず第一制作部に Project Pro for Office 365 を導入し、20 人のスタッフを対象に活用していますが、すでに下記に挙げる 3 つの効果が実感できていると言います。

a. 管理業務を 20% 効率化
b. 個人用サイトの「マイ タスク」をスタッフの実績評価にも活用
c. 新機能「タスクパス」により、プロジェクト全体の相関性をスタッフ全員が把握

a について、高畠 氏は次のように言います。 「私たち管理者の業務としては、毎週のようにまる 1 日を費やしていたリソースの再配分が、すごく簡単に終わるようになりました。およそ 20%、業務を効率化できたと言っていいでしょう。また、1 つのタスクが追加または削除された場合、全体にどんな影響が出るかといったシミュレーションまでできるため、再配分のプランを検討しやすくなり、非常に助かっています」。

b の「マイ タスク」に注目しているのは、制作物のクオリティ面を監督している第一制作部 ディレクター 小崎 俊平 氏です。スタッフ各人にとっては、個人用サイトに情報を入力する作業が増えることになりますが、Excel と口頭のインタビューのみで管理していた従来に比べると、「平等に、間違いもなく、各人のプロジェクトへの貢献度が図れるのでは」として、以下のように説明します。

「今までは、スタッフの成果や進捗は聞き取りに頼っていましたが、話の仕方によっては、スタッフの努力について聞き洩らしてしまうことも考えられます。実際、タスク管理が曖昧になると、スタッフ間で『何であの人は早く帰れるんだろう?』といった、不公平感が醸成されてしまうこともあります。しかし、Project Pro for Office 365 の導入後は、スタッフ各人が、自身の成果や進捗を記録し、アピールすることができます。結果として、以前よりも業務評価の正当性が確保できるため、スタッフ各人の仕事に対するモチベーションにも良い影響を与えるのではないか、と期待しています」。

そして、最新の Microsoft Project 2013 から追加された c の「タスクパス」に好感触を抱いているのが、スタッフのマネジメントを取り仕切っている第一制作部 ディレクター 本田 大輔 氏です。
「タスクパス」機能を使うことで、任意のタスク間にある連鎖関係が強調表示されます。そのため、タスクが複雑に絡まりあうガント チャートであっても、タスク間の関連性をすばやく視認できます。この機能が、スタッフ各人の「マネジメント意識」に影響すればいい結果が期待できると、本田 氏は言います。

「制作に集中していると、つい自分のタスクばかりに目がいってしまい、プロジェクトの全容を見失ってしまうことがあります。しかしタスクパス機能があるお陰で、自身のタスクがプロジェクト全体にどう影響しているか、という依存関係を視認できます。自分の作業が全体に対して、どのような影響を持っているかをスタッフ各人が理解できるようになれば、業務の質は格段に向上すると思います」。

このほか、Microsoft Project 2013 になって強化された レポート作成機能も、Project Pro for Office 365 には反映されているため、Project 内のデータをグラフ化した資料作成などもスムーズに終えることが可能になっています。こうした、「最新バージョンならではのメリットを、何も気にすることなく享受し続けられるのも、クラウド版の利点」と本田 氏は続けます。

「ソフトウェアのアップデートって、意外と大変ですよね。私たちが使っている CG 作成のソフトも、バージョン アップデートを行うと、半日近く PC が使えなくなってしまいますから。でも、Project Pro for Office 365 では常に Microsoft Project の最新バージョンがサービス提供されると聞いています。ユーザー側が何も気にすることなく、最新バージョンならではのメリットを得られるのは、とても良いことだと思います」。

<今後の展望>
大阪支社を含む全社への導入完了後、Project Online との連携による PPM も視野に

アバンでは、秋頃には、第二、第三制作部への導入を完了させる予定になっています。

さらに、"大阪制作部" として活動している大阪支社 (10 名) にも導入範囲を拡げる予定となっており、全社的な統合管理へと歩を進めるために、サーバーの役割を果たす、もう 1 つのクラウド サービス Project Online との連携も視野に入れていると、藤井 氏は話します。
「今はスケジュール優先で導入を進めていますので、サーバー活用については今後の課題としています。しかし、プロジェクト管理と PPM を統合した EPM (Enterprise Project Management) まで実現できるというのは魅力に感じています。いずれは、プロジェクトごとの損益や事業部合算、上半期下半期の数字も、すぐに確認できる環境へと整えていきたいですね」。

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