612
導入事例

 様に導入

  • クラウド
  • コミュニケーション
  • コスト
  • ビッグデータ

安藤ハザマ

 様に導入

短期導入、BCP 対策、グローバル活用の 3 点を一度に満たすために Office 365 を選択。合併による新体制スタートと同時に、Exchange Online の運用を開始

写真: 株式会社安藤・間

株式会社安藤・間

安藤ハザマは、共に 100 年以上の歴史と実績を誇る安藤建設株式会社と株式会社間組 (ハザマ) が 2013 年 4 月 1 日に合併して誕生した企業です。同社では、業務遂行に欠かせないツールとなっているメール システムを、新体制のスタートに合わせて刷新するために、クラウド サービスの採用を決定。タイ、ベトナム、マレーシアなどの海外拠点を含めグローバルに活用できることと、"止まらない" 安定稼働を大前提として、Google Apps と Microsoft Office 365 を、パートナーによるサポート体制も含めて詳細に比較。企業における導入実績とサポート体制の充実を理由として選ばれたのが、Office 365 の Exchange Online でした。

<導入の背景とねらい>
安藤ハザマとしての船出に、2 社のシナジーを活かすコミュニケーション環境を実現

写真: 森田 雅支 氏

安藤ハザマ
社長室
情報システム部長
森田 雅支 氏

写真: 高馬 洋一 氏

安藤ハザマ
社長室
情報システム部
システム運用管理
グループ長
高馬 洋一 氏

2003 年から資本業務提携を続けてきた安藤建設とハザマの 2 社が、2013 年 4 月 1 日に合併し、誕生した安藤ハザマ。土木と建築のそれぞれにおいて豊富な実績と信頼を誇る両社が、技術力、営業力、コスト競争力でシナジーを発揮することで、より強固な経営基盤の構築が進められています。

共に創業から 100 年を超える歴史を誇る安藤建設とハザマが「安藤ハザマ」として新たに生まれ変わった今、「人」と「技術」の融合が活発に進められています。事業内容も社風も異なる 2 社合併に際しては、業務システムの統合など、さまざまな変化が生じます。2012 年 5 月 24 日の合併発表から、2013 年 4 月 1 日までの約 1 年間にわたり、いくつもの社内プロジェクトが進行する中、「4 月 1 日からの運用開始が必須な業務システム」として重要視されたのが、社内外のコミュニケーションを支えるメール システムでした。

旧 安藤建設、旧 ハザマの 2 社では、共にオンプレミスのメール システムを構築、運用してきました。しかし、この合併に際しては「メール システムの構築および運用負荷を軽減し、安藤ハザマの船出に、問題なく間に合わせる」ことが大前提になっていました。さらに、合併後に発表された中期経営計画における重点施策として、海外における「得意地域、得意分野での収益確保」と「重点事業としての長期的ミッション達成の布石」が謳われており、海外拠点も含めたコミュニケーション環境をスピーディーかつ柔軟に整えられる環境を実現することも重要となっていました。

そこで「クラウド」という選択肢が浮上したと、安藤ハザマ 社長室 情報システム部長 森田 雅支 氏は話します。
「メールは全社員が毎日活用しているシステムですから、止めるわけにはいきません。安藤ハザマの船出の日に新環境の運用を開始することは必須条件でした。しかし、オンプレミスでの運用を続けるとなれば、サーバー環境構築から始まって、負荷の高い作業になってしまいます。基幹システムを含めて、さまざまなプロジェクトが一度に進行する中、そのリスクは避けたかったのです。さらに、BCP (Business Continuity Planning) の観点からも、システムの再考が求められていました。そのため、早い段階から新しいメール システムにはクラウド サービスを活用することで、社内の合意を得ていました」。

■ 安藤ハザマが、新しいメール システムに求めた主な条件

  1. 構築から運用にかかる負荷を軽減し、短期間でのシステム移行をスムーズに成功させる
  2. BCP 対策を徹底し、災害時にも連絡の途絶えない環境を実現する
  3. グローバルでの活用に適したインフラとサポートを得る

新メール システムの条件として上記 3 点を満たすためにクラウド サービスの活用を決定した安藤ハザマでは、グローバルにサービスを展開している Google Apps と、マイクロソフトが提供する Office 365 に含まれる Exchange Online の 2 つのサービスを詳細に比較。その結果、選ばれたのが、Exchange Online 活用でした。

同 社長室 情報システム部 システム運用管理グループ長 高馬 洋一 氏は、採用に至った最大の理由は、「企業としての信頼」にあると説明します。
「今回が両社ともに初めての大規模なクラウド活用です。検討には慎重を期しました。Google の持っているテクノロジーも評価していますが、最終的に決め手となったのは、マイクロソフトの『企業における導入実績』や『企業としての信頼感』でした。Google はコンシューマー ベースのサービス提供が中心という印象があり、永年のマイクロソフトとの信頼関係を重視しました」。

森田 氏もまた、次のように声を揃えます。
「さらに言えば、社用でクラウド サービスを使用する場合、ビッグデータ活用においてどのように利用されてしまうのか、私たちには判断しかねる部分もあります。その点は杞憂かも知れませんが、万一トラブルが発生した場合を考えると、日本の法が適用されるサービスを使用するのが肝要と判断しました」。

こうして、2012 年 10 月に、Exchange Online の採用が確定。安藤ハザマを支える従業員 4,000 人強が活用するメール環境構築の、本格的な準備が開始されました。

<システム導入の経緯と概要>
IP 制限や端末制限などのセキュリティ対策を含め 4,000 人強が活用するメール環境を短期間で構築

写真: 岸田 桂一 氏

安藤ハザマ
社長室
情報システム部
システム運用管理
グループ
主任
岸田 桂一 氏

写真: 石津 理 氏

安藤ハザマ
社長室
情報システム部
システム基盤
グループ
主任
石津 理 氏

情報システム部として複数のプロジェクトを同時進行させる中、安藤ハザマの新メール システムは約 5 か月という短い期間で無事にサービスインを迎えています。従来は安藤建設、ハザマ両方で管理されていたアドレス帳も、人事管理システムと連携して統一されており、氏名を入力するだけで、お互いのメール アドレスがすぐに検索できるようになっています。

メールの送受信だけではなく、予定表機能も活用されています。予定表の画面から任意の日付をクリックし、時間を指定した上で出席を求めるメンバーの氏名を入力。検索表示されるアドレスを指定した上でメールを送信すると、自動的に相手の予定表にも、スケジュールが反映されるようになっています。このため部門を横断したプロジェクトであっても、容易に連絡およびスケジュールの確保が行えるようになっています。

森田 氏は、社内の交流支援にも役立つ上述の環境が新体制スタートと同時に運用されたことで「社内の意識統一に、少しでも貢献できたのは良かった」と振り返ります。

BCP 対策についても、十分な可用性を確保。Exchange Online を支えるデータセンターは、グローバルに展開されており、相互にバックアップを取りながら運用されています。そのため、国内の災害によってすべてのデータが失われることはなく、ネットワーク環境さえ存在していれば、メールの送受信が行えるようになっています。

もちろん、セキュリティへの配慮も充実しています。Office 365 は、インターネットを経由して、どこからでもアクセスできるサービスですが、安藤ハザマでは、よりセキュアな運用を図るためにソフトバンク・テクノロジー株式会社が提供する Online Service Gate を活用して、IP アドレス制御と端末制御を実施。許可された PC 以外からのアクセスを遮断しています。

IP 制限まで含めた環境構築が、予定通りに完了したのは「クラウドであったからこそ」と、高馬 氏は言います。
「もちろん、構築に際して担当者にはさまざまな苦労があったでしょう。しかし、オンプレミスで新規構築していたのでは、予定通りに間に合わないリスクが多大にあったでしょう。また、既存システムのどちらか片方に寄せる選択をした場合、調整にさらに多くの時間がかかるでしょう。しかも、寄せられた側には不満が残ります。クラウド サービスを選択したからこそ、達成できた目標でしょう」。

<Office 365 導入の効果>
ユーザー 1 人あたり 50 GB の大容量メール ボックスとグローバルで安心して活用できるネットワーク インフラを確保

Office 365 導入によるメリットとして、第一に「グローバルで活用できるネットワークが獲得できたことが挙げられる」と、同 情報システム部 システム基盤グループ 主任 石津 理 氏は言います。
「メールは、今や紙と鉛筆ぐらいに一般化した業務ツールです。さらに中期経営計画でも謳っている通り、海外での事業拡充が重要な施策となっています。当社は、ネパールやインドネシアなど、ネットワーク環境が厳しい国にも進出していますが、どこの拠点にいてもメールは必要です。有期の現場拠点で、VPN など海外ネットワーク インフラを専用に構築することは、コスト的に問題があります。その点、世界中にデータセンターを展開しているマイクロソフトのクラウド サービスの、CDN を備えたネットワークを活用できることは、非常に大きなメリットがあると考えています」。

同 情報システム部 システム運用管理グループ 主任 岸田 桂一 氏は、「オンプレミス環境に存在した制限から解放されたことが大きい」と話します。
「オンプレミスの場合、ハードウェアの管理やサーバーリプレースの手間が発生します。また、ウイルス対策ソフトの導入やパッチの適用など、セキュリティ面の管理も大変な苦労がありました。しかし、Exchange Online は、マイクロソフトから オールインワンでこれらの機能が提供されているので、運用負荷の軽減になりました。しかも、メール ボックスは 1 人あたり 50 GB の大容量です。オンプレミスでは、これだけのストレージを用意することはできません。スケーラビリティも確保され、利用者の増減に柔軟に対応できることも Office 365 を採用した理由のひとつです」。

メール ボックス容量が増えたことは、個人のメール利用にも大きなメリットをもたらすと、高馬 氏は言います。
「私は以前から、メールを備忘として活用してきました。しかし、旧環境ではメールはすべてローカルにおとして保存していましたので、PC が壊れた時や、リース切れで移行する際には苦労しました。Exchange Online では、50 GB もの容量が割り振られていますので、余裕をもってメールをサーバーに保存しておくことができます。これは便利ですね」。

森田 氏もまた、個人的な使用感として「今までよりも、便利になった」と話します。
「個人的に感じているのは、従来の環境に比べて検索性が高まったことですね。後からメールを探す場合、以前は分類して保管したフォルダごとにメールを検索する必要がありました。今は受信トレイの下にフォルダを作ってメールを仕分けすれば、メール ボックス全体から検索してくれるので、簡単に目的のメールが見つかるようになりました」。

さらに、既存の SharePoint Server 活用においてもメリットがあったと、森田 氏は続けます。
「SharePoint に関しては、旧 安藤建設の時代から、すでにオンプレミスの環境を構築して活用してきました。今は安藤ハザマの統合ポータル サイトとして新たに構築し直し、情報共有のためのルール整備などを進めているところです。本来ならば、新規にアクセスする旧 ハザマ側のユーザー分の CAL (Client Access License) が必要となるのですが、Office 365 内の SharePoint Online のライセンスに SharePoint CAL (Client Access License) が包含されているため、追加コストもなく運用できています。さらに将来的な拡張を考えると、機能的な面で Office 365 との親和性も高い点も評価できます」。

<今後の展望>
多様なコミュニケーションを実現できる可能性に期待

安藤ハザマでは、今後 Office 365 の利便性をさらに深く活用するために Lync Online などのサービスにも期待していると、森田 氏は言います。
「Office 365 のサービスをどこまで活用していくか、これから検討を進めていきますが、SharePoint Online をはじめ、相手の在席情報を確認しながらメールやインスタント メッセージが活用できる Lync Online や、社内用 SNS (Social Networking Service) の Yammer など、充実したサービスを、余分なコストをかけずに導入できるという可能性の広さと、安心感を得られたのは大きいですね」。

最後に高馬 氏は、マイクロソフトへの期待について、次のように締めくくります。
「クラウドであっても、オンプレミスであっても、システムを止めてはいけないことに変わりはありません。その点、日本マイクロソフトには今後もしっかりとしたサポートを期待しています。今回、日本マイクロソフトの営業の人たちと、しっかりと顔を合わせて対話することができました。そして、4 月 1 日にサービスインを間に合わせるという点について、私たちの信頼に応えてくれました。これは非常に感謝しています。欲を言えば今後、Office 365 などのクラウド サービスに関して、日本からの発言を強めて、より強力にサポートをいただけると嬉しいですね」。

コメント