農作物の生産・野菜の直売所を営む農業生産法人

農園をとりまく環境について教えてください。

立川 : 農業界全体を見渡すと、平均年齢67歳と高齢化が進んでいます。多くの農家はメールを利用しておらず、ほとんどの連絡を電話かFAXでおこなっています。日中は畑に出ていることが多く、夕方、事務所に戻ってからFAXで届いた注文書を確認する農家がほとんどです。メールは難しいと感じていた当農園ですが、チャットワークは全員が使いこなせました。

カガヤキ農園が運営する野菜の直売所。近隣農家約60軒と提携し営業している。
近隣農家のご婦人。農家の平均年齢は67歳で、主に電話とFAXで連絡を取っている。
生産・販売と両方おこなうカガヤキ農園では、米などの農作物を生産している。
カガヤキ農園も、主な連絡手段は電話とFAX。これにチャットワークが加わった。

「農業は、メールより一歩手前の時代にあります。」

チャットワークで解決しようとした課題を教えてください。

立川 : 農家の主な連絡手段は電話やFAXで、メールもほとんど使われていません。カガヤキ農園もそうで、社員はメールを使っておらず、アナログの業務運用をしていました。社員に連絡したい時は口頭か電話でした。畑では草刈り機・田植機などいろいろな機械を運転します。運転中に電話に出るのは、車の運転中に通話をするようなもので危険です。電話のたびに作業を中断する必要がありますし、一歩間違えば事故につながる可能性もあります。

また、事務所に集まった情報を生産部に上手く伝達できないという課題もありました。そこで、農園スタッフの連絡手段として、メールを導入しようと考えました。

主な連絡手段は電話だが、機械の操作中は危険なため電話はできない。
メールを検討していたにも関わらず、チャットワークに決めた理由は?

立川 : チャットワーク導入の決め手は、20代~50代まで、パートさんから社員まで、すべてのスタッフが使いこなせるという点です。操作画面がシンプルだから誰でも楽々操作できるうえ、スマートフォンがあれば畑でも使えます。というのも、他の業界に比べ、スタッフはITがそれほど得意ではありません。生産部・販売部すべてのスタッフが使いこなすには、メールは難しい点がありました。

農家のスタッフにとってメールが難しい点

  • 「メールを送りたい人のアドレスを、アドレス帳から探して選ぶ」という作業が難しいこと。
  • 件名を入れるのが大変なこと。
  • メーリングリストを使えないこと。

最初は、これらの問題を解決できる操作が簡単なメーラー(メールを読むためのソフト)を探していました。その過程でチャットワークを知り、メールよりもシンプルだったので導入を決めました。

立川様は、メールを検討している時、「メールの時代は終わりました」というコピーを見てチャットワークの利用を開始した。

年配スタッフ、出勤少なめのパートさんもラクラク活用

チャットワークをどんなデバイスで利用していますか?

立川 : 利用しているデバイスは、生産部はスマートフォンです。農作業の合間に連絡事項を確認します。販売部は事務所内のPCを利用しています。

生産部では、農作業の合間にスマートフォンで業務連絡をおこなう。20代のスタッフは、作物の成長過程を写真に撮って、生産部のグループチャットで病気などの対処方法を相談する。
事務所では、40代・50代のスタッフもチャットワークを使いこなしている。メールは難しいけれど、チャットワークは操作が簡単だから使えるという。
どのような連絡をチャットワークでおこなっていますか?

立川 : 社内全体の情報共有・販売部内や生産部内の連絡といった、部門ごとの情報交換にチャットワークを活用しています。

社内の情報交換にチャットワークを活用
なぜチャットワークは年配スタッフ・出勤日数少なめのパートさんも使いこなせたのでしょうか?

立川 : 最大のポイントは、チャットワークのビジネスプランを使うことです。管理者が、スタッフが使い始める前に、あらかじめ必要な設定をしておけます。 必要なグループチャットの作成と、参加する人を指定しておくのです。たとえば、「販売部連絡用」というグループには、スタッフは使い始めた瞬間から関係者がグループに入っているので、AさんがBさんに伝えたいことがある場合は、「販売部連絡用」グループのアイコンからBさんを選ぶだけでBさんに直接連絡できます。メールの場合は、「アドレス帳からBさんを探す」のが難しかったのですが、チャットワークはアイコンを選ぶだけなのでパートさんにも簡単です。

二つ目のポイントは、件名を入力する必要がないことです。メールには件名が必要ですが、チャットワークは「目的の明確な業務グループ」に用件を書き込むだけでOKです。小さなひと手間、ふた手間を省略できるおかげで、出勤日数の少ないパートさんや50代スタッフが使いこなせています。

メッセージを送りたい人のアイコンを選ぶだけ。アドレス不要だから簡単。
目的に応じていくつでもグループを作れるから件名の入力も不要。

入力手順の共有で、細かいミスが1/10に軽減

チャットワークの導入で、どんな効果がありましたか?

【出荷日の変更情報をリアルタイムに伝達】

立川 : 農産物の出荷スケジュールをスタッフに速やかに伝えられるようになりました。農産物は出荷日が天候に左右されます。「田村さんのトマトが7月1日より入荷します。」などの出荷情報をすぐに伝えられ、お客様に情報を正確に伝えられるようになりました。

【入力手順のマニュアルを載せて、ミスが1/10に軽減】

立川 : カガヤキ農園では、ギフト商品の宅配もしています。ギフトは専用システムで受注入力をおこないます。入力方法の変更がある場合に、口頭で伝えたり、メモで回覧しても、5名のスタッフにうまく共有できないことが悩みでした。口頭だとわからないことがあったり、メモは質疑応答ができず伝わらないという問題点がありました。ある作業では、5人中2人しか正しくできないなど、情報伝達は課題でした。また、5人中2人は出勤日数の少ないパートさんです。これまでは、出勤しない日に起こった業務の変更点に気付かないこともありました。

この問題が、チャットワークで運用マニュアルを共有することで解決しました。チャットワークは履歴が残るので週末だけ出勤する場合にも変更点を確認できるようになりました。結果、ケアレスミスが約1/10に減りました。今では改善提案もおこなわれるようになりました。

【生産の流れを写真で記録し生産履歴の管理に活用】

立川 : 今後は、作物の成長過程を写真で記録し、病気や害虫の対処方法を全員に相談するなど、20代が5名いるので、生産技術の向上にも活用していく予定です。

持ち場が違うスタッフがつながり、チーム力が上昇

チャットワークを使うと、どんな気持ちになりましたか?

立川 : 「事務所と畑、畑と畑。お互い持ち場は遠くても、つながっている!」といううれしい気持ちになりました。生産部は色んな畑に行っていますが、「そっちの畑の肥料をこちらに回してほしい」といったやり取りができ、離れた畑がつながっているかのようです。

また、 会社として、カガヤキ農園チームとしてつながっている感覚も生まれています。たとえば、情報は事務所に集まりますが、その情報は事務所内にも回り切らず、それ以外のチームにはなおさら伝わらない状態でしたが、チャットワークで伝達できるようになりました。決して高度な使い方はしていませんが、情報共有がすすみ、業務が効率化されたという手ごたえがあります。

夢は直売所革命。チャットワークがあれば叶えられる

今後はチャットワークを何に活用したいですか?

立川 : 目指す姿は、直売所のチーム化です。約60の提携農家と一緒にやっているので、彼らがチャットワークを使い始めたら直売所革命を起こせます。「石原さん、いちご出せない?」という相談は電話かFAXなので「電話をするぐらいならやめようか。」ということにもなりますが、チャットワークなら気軽に問い合わせできます。スマートフォンがあれば畑でも使えるので、FAXが中心の農家や、しばらく顔を見ない農家ともコミュニケーションが取れるようになります。平均年齢は67歳ですが、らくらくスマートフォンも発売されたので、皆さんにすすめようと思います。

チャットワークを使えば、新しくシステムを開発せずとも、有名な「葉っぱの町、上勝町」のような地域を上げてのビジネスができると感じています。「今日、ほうれん草出せる人いませんか?」「出せますよ。」こんなやり取りができる日を楽しみにしています。