「ひとつのグループチャット」を「ひとつの講義」に見立てて教室を構築

「CAR DESIGN ACADEMY」について教えてください。

仲宗根 : CAR DESIGN ACADEMYは、世界で唯一のカーデザインを学ぶためのオンラインスクールです。講座では、前半はテキストと動画による講義で基本的なスキルを学びます。後半は受講生が描いた作品をプロのカーデザイナーが添削しフィードバックをおこないます。

カーデザインを学ぶためのオンラインスクールを、チャットワークを使って構築している。
どのような方法で教室を運営しているのですか?

仲宗根 : チャットワークの「グループチャット」で講義ごとに教室を作っています。教室では、テキストの配布・動画講座へのリンク・質疑応答などのコミュニケーション・課題の提出・課題へのフィードバックがおこなわれます。

講義用のグループチャット。講義用の教室24個をグループチャットで作っている。

受講生にとって使いやすいツールであることが導入の決め手

世の中にはいろいろなツールがある中で、チャットワークを教室づくりに選んだ理由を教えてください。

仲宗根 : 受講生が使う時に迷うことなく使えると思ったことがチャットワークに決めた理由です。ツール選定に当たり、私ともう1人のスタッフで先生役と生徒役になって模擬授業をおこないました。選択肢は、Facebookの非公開グループ・海外製の人に教えることを目的としたSNS・チャットワークなどでした。

選定の基準は、僕らの考える授業をストレスなくできるかどうかでした。カーデザイナーを目指すからといってITに詳しいわけではないはず。だから、できるだけ分かりやすくて、動画や教材のやり取りがスムーズにいくツールを求めていました。模擬授業の結果、チャットワークが一番分かりやすく、ファイルを取り出しやすく、授業が一番うまくいったので決めました。自分でシステムを作ることもできましたが、多大なお金と時間がシステム構築にかかります。それよりも早くスタートできるチャットワークを利用することにしました。

生徒さんはチャットワークを問題なく使っていますか?

仲宗根 : 操作でつまずく人はいません。開講直後はこちらも慣れておらず説明不足な点もあり、チャットワーク上で質問がありましたが、その後は使い方の質問はなくカーデザインに関する質問が来るようになりました。講座でやっていることはシンプルで、受講生は教材をダウンロードし、作品をアップロードする。「TO機能」で誰かに向かって話しかける、「タスク機能」で今やるべきことを指定するということぐらいです。直感的に分かるインターフェースなので問題はありません。

オリジナルの操作マニュアルで使い方を生徒に説明している。

世界中どこにいても一流講師から学べる環境が完成

チャットワークでどのような学習環境を構築できましたか?

仲宗根 : リアルの教室ではできないことをチャットワークという教室は可能にしてくれました。重要なポイントは3つあります。

  • 世界中どこに居ても一流講師から学べる
  • 学校では難しいテキスト学習や、個人へのアドバイスが可能
  • 何度もくり返し授業をみて理解を深められる

世界中どこに居ても一流講師から学べる

仲宗根 : カーデザインを学べる学校はとても少なく、首都圏に集中しています。学費は年間150〜200万円と高額で家賃もかかるため通えない人が多くいます。オンラインスクールはこの問題を解決できます。実際、当アカデミーには開講後すぐに日本各地およびアメリカから約30人の受講生が集まりました。費用も全過程で25万円です。好きな時間にテキストや動画で勉強できるため、入学のタイミングも自由です。しかも、講師は国産車・海外車・ショーカーを数多く手がける一流の現役デザイナーが担当しています。サッカーで言うと本田圭佑さんに直接教えてもらえるようなものです。しかも家にいながら!

学校では難しいテキスト学習や、個人へのアドバイスが可能

カーデザインはニッチな分野のためテキストが存在しません。普通はデザイン学校の授業で先生の話をメモする、授業中に絵を描くというスタイルが主流です。しかしわれわれは「むしろデザイン画は家で描いた方がいい、授業中は先生が描いているのを見る方が上達する」と考えています。そのため、オンラインスクールでは生徒が好きな時間にじっくりデザイン画を描き、講師はきっちりと添削し一人ひとりに向けて動画でアドバイスをおこないます。

カーデザイナーとして一流のキャリアを持ち、今なお最前線を走り続ける栗原典善氏が生徒のデザイン画を添削し、動画でアドバイスをおこなう。動画はYouTubeに非公開でアップされ、講義のグループチャットにURLを掲載している。オンライン授業だからこそ超一流講師から丁寧に教えてもらえる環境を構築できたと仲宗根さんは力説する。
生徒はデザイン画を講義用のグループチャットにアップする。他の生徒の作品も閲覧できるので刺激になるという。
講師は細かく添削する。一人ひとりにこれだけ細かく指導できるのはオンラインスクールならでは。

仲宗根 : 図の赤で書いてある部分は添削後のものです。良いところを褒め不自然なところを赤ペンで添削したりしています。これらは普通の学校ではおこないません。先生がひとつひとつ添削するのは困難で、教室でほんの一言コメントをする程度です。 われわれは「上達するにはどうすればいいのか」を考えて講座を作っているので、1人1人丁寧に指導します。

何度もくり返し授業動画を見て理解を深められる

チャットワークのクラスルームには授業動画やテキストが全部保存されているので何回でも閲覧できます。学校の授業は1回であり、先生がデザイン画を描く場面は二度と見ることができません。チャットワークのクラスルームでは、授業を何度も閲覧できますし、ファイルの検索性が良いので、1回ファイル保存のルールを決めてしまえば目的のファイルは一発で探し出せます。特にプロのデザイナーがデザイン画を描いている動画は、通常学生は見ることができない貴重な動画です。

これらはすべてオンラインスクールにしかできない学び方です。こんなことができるのが非常に良いですね。

カーデザイナーへの登竜門、自動車メーカー就職実習に2名参加

オンラインスクールを開講して約6カ月ですが成果があれば教えてください。

仲宗根 : 受講生2人がある自動車メーカーの就職実習に参加しました。カーデザイナーになるには就職実習に参加することが唯一の道なのですが、有名な専門学校のみに要項が送られ、そのなかから1人だけ採用されるというのが実情です。そんな中で デザイン教育を学ぶことができない学校に通っている方が2名参加するというのは今までにないことだと思います。これはカーデザインやプロダクトデザインが学べる専門学校や大学でしっかり勉強したレベルに達していると判断してもらった証拠です。僕らとしてもこんなに早く実習に参加できる人がでるとは思いませんでした。一人は受講開始から約6カ月、もう一人は3カ月たらずで参加しています。デザインが学べる大学や専門学校に通っていない方でも、隠れた才能はたくさん眠っていると考えています。いずれは、各自動車メーカーにも協力頂きながら、世界中の隠れた才能を発掘し、磨く場として、カーデザインアカデミーを機能させたいと考えています。

受講生からは「学べない分野の学習が可能になった」と感謝の声が寄せられる。

教室運営リスク、地方で学べない不便をすべて解消するツール

最後に、オンラインスクールを作りたいという方にメッセージをお願いします。

仲宗根 : 実際に教室を作ってリアルで生徒を集めるのはいろいろな制約があると思います。場所を借りたらお金がかかりますし、準備に何年間もかかります。チャットワークは一気に時間やお金の制約を取り払ってくれます。ネットさえつながっていればどこに居ても伝えられますし、受講できます。また、生徒さんは1秒でも多くの時間を学習に当てられるようになります。ログが残ることやファイルの検索性が良いことから「あのファイルどこ?」とか、「ツールの使い方はどうだったかしら?」と迷う時間をなくせますし、通学時間も不要です。いろいろな時間が短縮されて練習に当てられるのはチャットワークの使いやすさのおかげです。

現在は英語版のオンラインスクール構築に取組んでいます。どんどん窓口を広げていきたいですね。チャットワークは学び方を変えることができるツールです!