612
導入事例

 様に導入

  • クラウド
  • 効率化
  • コスト
  • 人工知能
  • 機械学習
  • IoT
  • ビッグデータ

医療法人 沖縄徳洲会 石垣島徳洲会病院

 様に導入

端末に Windows 10 CBB を採用した最新の電子カルテシステムで、業務の効率化とセキュリティの "入口対策" 強化を達成

医療法人 沖縄徳洲会 石垣島徳洲会病院は、「生命 (いのち) だけは平等だ」という理念の下、24 時間 365 日の体制で質の高い医療を提供しています。しかし、紙カルテの運用が長く続いていたため、個人情報の安全性や、災害などに対する医療データの保全など、さまざまな不安があったと言います。特に、徳洲会グループからの応援職員は、電子カルテ経験者がほとんどを占めるため、紙カルテに戸惑い、多くの非効率が生じていました。こうした課題を解消するべく、2016 年 9 月から徳洲会グループ内でも "最新" の機能と性能を誇る電子カルテシステムの運用を開始。端末には、Windows 10 CBB と第 6 世代インテル Core プロセッサー (Skylake) を搭載した機種を採用することで、ストレスのない操作性とセキュリティの強化を両立しています。

写真:石垣島からの景観

<背景とねらい>
24 時間 365 日の医療体制を、より円滑に、より安全に保つために電子カルテシステムの導入へ

写真:医療法人 沖縄徳洲会 石垣島徳洲会病院

医療法人 沖縄徳洲会 石垣島徳洲会病院

医療法人 沖縄徳洲会 石垣島徳洲会病院 (以下、石垣島徳洲会病院) は、「生命だけは平等だ」という理念の下、離島・へき地医療・救急医療などに精力的に取り組む「徳洲会グループ」の一員として、石垣島で年中無休 24 時間体制で医療を提供。沖縄県立八重山病院とも連携することで、島内において「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる」環境の実現に貢献しています。

石垣島の人口は約 4 万 9 千人 (2016 年 10 月時点) ですが、サンゴ礁の海と豊かな自然を求めて数多くの観光客が訪れます。2013 年の「南ぬ島 石垣空港」開港以来その数は増え続け、翌 2014 年以降は毎年約 110 万人以上が来島しています。
そのため観光客のケガや病気も多く、石垣島徳洲会病院においても外来患者 (新規) のうち 5 ~ 10% は、観光客が占めていると言います。加えて、石垣島徳洲会病院では「旅行透析」というサービスを提供。透析中の患者であっても、美しい自然の中で、安心して過ごせるように助力しています。

しかし、観光客などの流動人口が多いとはいえ、住民人口の少ない石垣島にあまり多くの医師が常勤することはできません。医師や看護師、コメディカルなど、常勤スタッフの人数が限られてしまう石垣島徳洲会病院が、年中無休 24 時間体制の医療提供を円滑に実施できている背景には、徳洲会グループの「人材」や「医療情報システム」などを包括的に支援する体制が、有効に機能しています。
医師に臨床検査技師、診療放射線技師、そして薬剤師や研修医など、北海道から沖縄県まで 71 病院を含む 341 あまりの医療施設からの応援職員によるサポートを受けることで、同院の充実した医療体制を維持しているのです。

しかし、石垣島徳洲会病院に不足していた事が 1 つありました。それが「医療情報システム」です。

徳洲会では、グループ全体で質の高い医療を提供するために、オーダリングシステムや電子カルテなど各種医療情報システムに蓄積される医療情報の有効活用にいち早く注目し、他の医療機関と比べても非常に先進的な ICT 活用を行っています。
2009 年に徳洲会インフォメーションシステム株式会社 (以下、徳洲会インフォメーションシステム) を設立し、それまでは病院ごとに導入していたシステムの調達から運用までを一元化。多大な労力を費やして、各種システムに用いられるさまざまな用語やコードの統一を行うと共に、導入するシステムの規格を統一。現在ではグループのほとんどの病院への電子カルテ、PACS (Picture Archiving and Communication Systems) の導入が終わっており、約 1,000 万人の医療ビッグデータを、「医療の質の向上」に役立てるべく分析・活用しています。

写真:医療法人 沖縄徳洲会 石垣島徳洲会病院副院長 木村 聡 氏

医療法人 沖縄徳洲会
石垣島徳洲会病院副院長
木村 聡 氏

ところが、石垣島徳洲会病院では導入コストが問題となり、電子カルテシステムの導入が遅れていました。
そのために、前述した医療データ活用のメリットを活かしきれなかったのみならず、日常的な業務においてもさまざまな非効率が生じていたと、石垣島徳洲会病院 副院長 木村 聡 氏は説明します。
「本島から応援に来られる職員は電子カルテに慣れている人が多く、研修医など若い方の中には電子カルテしか経験したことのない人もいるほどです。当然、さまざまな場面で、紙カルテの運用が負担になっていました。私自身、当院に着任する前は電子カルテシステムを利用していましたので、その便利さはよく知っています。業務効率の向上やヒヤリハットの予防など、電子カルテに期待できる効果は数多くあり、私たちとしても長く導入を望んでいました。」

そして 2016 年 6 月、待ちに待った「石垣島徳洲会病院への電子カルテシステム導入決定」の通知が徳洲会グループ本部から届くと、約 3 か月の準備期間を経て、9 月 1 日から本稼働を開始。
長年にわたって抱えてきた課題が解消しています。

しかも同院に導入されたのは、徳洲会グループの中でも "最新" のバージョンとなる電子カルテシステムであり、端末となる PC の OS には最新の Windows 10 が採用されています。

<システム概要と導入経緯>
グループの知見を活かし、長年続いた紙カルテでの運用から最新システムへの移行を、わずか 3 か月で完了

写真:医療法人 沖縄徳洲会 石垣島徳洲会病院 事務長 山川 宜則 氏

医療法人 沖縄徳洲会
石垣島徳洲会病院
事務長
山川 宜則 氏

徳洲会グループでは、電子カルテシステムを株式会社ソフトウェア・サービス (以下、ソフトウェア・サービス) の製品に統一しており、現在では同社が提供する総合医療情報システム「新版 e-カルテ & NEWTONS2」をベースに、グループ内の各院で得られた知見をフィードバックして細かな改良・改善を重ね、独自の機能と使いやすさを備えたバージョンへと進化させ続けています。

石垣島徳洲会病院に導入された電子カルテシステムは、徳洲会グループの中でも最新のバージョンとなっており、グループ内の他院への導入事例もありません。紙カルテの運用から、一気に電子化する石垣島徳洲会病院への導入は、大変な困難が伴うように感じられますが、数多くのノウハウを持つ徳洲会インフォメーションシステムと、マイクロソフトのテクノロジーを熟知したソフトウェア・サービスとの協力体制によってプロジェクトはスムーズに進み、電子カルテアプリケーションの Windows 10 対応作業も短期間に完了。
プロジェクト開始から、わずか 3 か月でシステムの稼働を迎えています。

これもすべて「徳洲会グループの取り組みがあればこそ」と、石垣島徳洲会病院 事務長 山川 宜則 氏は説明します。

「私たち現場の職員にとって、電子カルテシステムの導入は初めての体験ですが、グループ全体には数多くの経験が蓄積されています。院内の業務フローの見直しや "紙カルテからのサマリーデータ登録" などの、非常に大変な作業を含む今回の導入に際しても、グループ全体の IT 戦略立案や導入支援を行っている徳洲会インフォメーションシステムをはじめ、多くの方々に支援をいただき、わずか 3 か月で本稼働に至ることができました。おかげで、当院の職員への負担は最小限に抑えられました。」

電子カルテ端末を「脆弱性の少ない、最新の環境」に保つことでシステムのライフサイクルを最大化

写真:株式会社ソフトウェア・サービス インフラソリューション部 次長 堀本 明男 氏

株式会社ソフトウェア・サービス
インフラソリューション部
次長
堀本 明男 氏

こうして 2016 年 9 月 1 日から稼働している石垣島徳洲会病院の電子カルテシステムは、最新の Windows 10 および、第 6 世代インテル Core プロセッサー (Skylake) を搭載した高性能な PC を採用することで、医療の現場を支える職員にストレスを与えない、快適な使用感を提供しています。

ソフトウェア・サービス インフラソリューション部 次長 堀本 明男 氏は、「Windows 10 の採用は、お客様のご要望に応える上で当然の選択肢だった」と、説明します。

「電子カルテシステムのライフサイクルを最大化する意味でも、端末の OS を最新版にアップデートすることは有効です。やはり古い OS のままでは動作も重くなりますし、何より、セキュリティパッチの配信まで途絶えた古い OS を使用し続けていると、致命的な脆弱性にも対応することができず、セキュリティに大きな不安が生じます。
そのため、以前から『最新の OS にアップデートして欲しい』という声は、当社にも数多く寄せられていました。そして石垣島徳洲会病院様への導入・稼働が終わった今、全国の病院からの Windows 10 へのアップデート要望に、順次対応している状況です。」

堀本 氏はさらに、「当社には、マイクロソフトのテクノロジーに対する豊富な経験とスキルがある」と続けます。
「当社は、1997 年に最初のオーダリング・医事会計システム『NEWTONS』の提供を開始した時から Microsoft SQL Server や Windows、そして開発環境までマイクロソフトの製品を全面採用してきました。その後、機能拡張や性能改善を繰り返しながら現在に至るのですが、その間、何世代ものマイクロソフト製品を扱ってきましたので、社内には開発の経験やスキルが、大量に蓄積されています。最近では 2016 年 8 月に Windows 10 の Anniversary Update が提供開始されましたが、これについても約 2 か月で対応を完了しています。」

今回、ソフトウェア・サービスが採用した Windows 10 は、企業向けにデザインされたサービシング モデルの「CBB (Current Branch for Business)」です。 Windows 10 CBB は、Windows Update でコンシューマー向けに新機能がリリースされた後に、十分な検証期間を経てから適用できるように、適用期間の延期を設定できます。

重要な個人情報を取り扱う電子カルテ端末のセキュリティは、非常に重要です。堀本 氏は「システム全体の "入口" ともなる端末は、最新のセキュリティに対応し、もっとも脆弱性の少ない状態に保つことが望ましい」と強調します。
「セキュリティ対策に終わりはありません。外部環境の変化に応じて継続的に対策することが必要です。そのために当社の製品では、常に機能強化に努めてきました。今回採用した Windows 10 CBB は、そうした当社のコンセプトとも一致しています。」

<導入効果と今後の展望>
軽快に動作する最新の Windows 10 環境で、
業務スピードと情報伝達の正確さ、セキュリティのすべてが向上

写真:医療法人 沖縄徳洲会 石垣島徳洲会病院 医事課 上原 星太 氏

医療法人 沖縄徳洲会
石垣島徳洲会病院
医事課
上原 星太 氏

写真:医療法人 沖縄徳洲会 南部徳洲会病院 システム管理者 宮城 智之 氏

医療法人 沖縄徳洲会
南部徳洲会病院
システム管理者
宮城 智之 氏

Windows 10 を採用した電子カルテ端末は、院内スタッフにも好評であり、沖縄本島から導入時の応援に参加した南部徳洲会病院 システム管理者の宮城 智之 氏は、「自分たちが使用している端末よりも動作が軽快だった」と話します。

「南部徳洲会病院で使用している Windows 7 端末よりも起動が早いので驚きました。自分たちの病院でも、早く Windows 10 をテストしてみたいと思います。」

石垣島徳洲会病院 医事課 上原 星太 氏も、「動作の軽快さ」など、使用感の良さが「院内への浸透を早め、業務効率改善に直結していく」と話します。

「紙のカルテから電子カルテに変わったことで、"カルテ出し" などの手間がなくなり、患者を待たせる時間が減りました。以前は、相当時間がかかっていましたので、大きな改善です。また、どんなに便利なものでも、導入当初は抵抗を感じてしまう人が多いと思いますが、今回、端末の起動も早く、操作についてのストレスも少ないため、スムーズに現場に浸透したと思います。」

電子カルテ端末は、看護師が院内を回診する際も、ワゴンに乗せてベッドサイドへ携帯。与薬業務に際しても、患者・薬剤・実施者のバーコード 3 点認証が行われるようになり、「患者の取り違え」などの防止にも貢献しています。また、投薬指示を行う医師にとっても、「非常に便利な上に、書き損じや手書き文字の読み違えといったミスがなくなるのはありがたい」と、木村 氏は言います。
「特に高齢者になると、複数の持病をかかえているために、薬の種類も多くなります。10 種類の薬を服用している患者の場合であれば、以前は 10 種類すべて、診療ごとに手書きしなければいけませんでしたが、今は前回診療時のデータを引用したり、必要な部分を書き換えるだけで完了します。これだけでも、かなりの時間短縮が図れています。」

さらに、カルテデータのバックアップ保存や、部署ごとに情報へのアクセス権限を細かく設定できることなど、紙カルテの時代に比べて、個人情報保護対策や、災害に備えた診療データの保全対策などが、飛躍的に高まっています。

「在宅医療」の強化に向けて、
安全・快適なモバイル端末活用を検討

写真:利用イメージ
写真:利用イメージ
写真:利用イメージ
写真:利用イメージ
写真:利用イメージ

木村 氏はさらに、「診療の現場が少しずつ効率化されていくことで、もっと大きな成果に結びついていく」と、続けます。

「カルテ出しがなくなり、処方箋を書く時間も減り、回診中の与薬業務なども円滑化することで、"新しい時間" が創出できるようになりました。この、"新しい時間" を使うことで、今まで手が回らなかった業務に着手できます。それが、『在宅医療』と『検診業務』の強化です。」

石垣島の面積は 222.25 ㎢。石垣島徳洲会病院のある南部から、島の北部までは車で 30 ~ 40 分もあれば到達しますが、公共交通機関はバスしかないために、高齢者にとって通院が困難になる場合が多々あります。
そのため、現在でも 2 週間に 1 回は島の北部への在宅医療を行っているのですが、今後はさらに頻度を増やし、高齢化が進む状況に対応したいと言います。

そのために今、期待されているのが「電子カルテ端末のモバイル活用」です。
木村 氏は言います。
「徳洲会グループとしては、すでにモバイル活用による在宅医療の実績があります。当院には、せっかく最新の Windows 10 端末があるのですから、この安全性や利便性を活かして、より良いモバイル活用を行っていきたいと思います。」

"徳洲会グループ全体の医療の質の向上" を推進
するべく、クラウドや機械学習、人工知能などの
テクノロジー活用も視野に

「セキュリティの入口対策の強化」に始まり、軽快な動作による「業務効率の向上」、「安全なモバイル活用」など、さまざまな効果をもたらしている Windows 10 ですが、徳洲会インフォメーションシステム 取締役 導入管理部長 髙橋 則之 氏は、「Windows 10 を採用した背景には、長期的なビジョンに基づいた、さらに大きなねらいがある」と強調します。

「私たちは、徳洲会グループ内にとどまらず、より広く、医療の質の向上に貢献できるよう、医療情報システムの進化に注力しています。そのために、"機械学習 (マシンラーニング)"、"人工知能 (AI)" などの先進的なテクノロジー活用にも、積極的に取り組んでいく考えがあります。しかも、こうした機能はクラウド プラットフォームである、Microsoft Azure 上ですでにサービス提供されています。
そして、Windows 10 には、"ユニバーサル Windows プラットフォーム (UWP)" という仕組みが導入されているため、PC、スマートフォン、タブレットや IoT (Internet of Things) デバイスなど、……マシンラーニングや AI を活用したデータ分析のアプリケーションなどが、非常に少ない労力で開発できるメリットがあります。特に、医療 IoT の開発・運用は、未病の改善など、多くの方々の QOL (Quality of Life) 向上に貢献できると期待しています。
つまり、最新のマイクロソフト プラットフォームを選択することで、私たち徳洲会グループが目指す将来構想に、大きく近づいているのです。」

最後に、木村 氏は「この石垣島徳洲会病院からも、少しでも多く、グループ全体の価値向上に貢献していきたい」と締めくくります。

「今回、最新のシステムが導入されたことで、院内の業務効率も、医療データの安全性・信頼性も飛躍的に向上し、ヒヤリハット防止まで成果が出ています。さらに、徳洲会グループ全体の医療情報システム構想に参加したことの責任と意義も、強く感じています。今回導入された最新のシステム…特に、Windows 10 端末を在宅医療などに徹底的に活用して、徳洲会グループ全体に貢献するフィードバックを行いたいと考えています。」

写真:9 名様集合写真
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/mt574263(v=vs.85).aspx新しいウィンドウ

コメント