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導入事例

 様に導入

  • 見える化
  • 効率化
  • 最適化
  • コスト

京セラメディカル株式会社 | 導入事例 | ウイングアーク1st

 様に導入

京セラメディカル株式会社
情報活用と見える化による経営体質の強化
~営業活動実績の見える化や、貸し出し在庫の最適化を実現~
  • Dr.Sum EA

  • 医薬品

Before
「より高度で高速な集計機能と、費用を最小限に抑え短期的に改修する仕組みが必要でした。また、既存システムに高度な集計機能をアドオンするにしても、パフォーマンスを向上させ、システム本来の業務への支障を回避する必要がありました」
After
「Dr.Sum EAは汎用性が高く、別途構築しようとしていたシステムやExcelによる煩雑なデータ集計も実装することができました。新たなシステムを導入することなく津田氏が自力で構築したことによるコスト削減に加え、業務改善による工数削減や時間短縮といった成果をあげることができました」

京セラメディカル株式会社

営業事業本部
営業管理部 業務改革課
津田 拓巳 氏
導入背景

● 人工股関節の国内市場でトップシェアの獲得を目指すための営業活動の改善

● 煩雑なデータ集計や分析も柔軟に対応可能

● Excel VBAで行っていた日次在庫状況の可視化にかかる時間を短縮(ビッグデータの活用。可視化まで瞬時に行う)

導入ポイント

● 基幹システムの運用に負担をかけないデータ活用

● 大量データ集計の高速なパフォーマンス

● 営業実績の分析、コンプライアンス目的のデータ検索など、多様な用途に対応できる汎用性

導入効果

● 任意の切り口で必要な情報を必要な時にタイムリーに集計できる

● 日々の変化を見える化することにより対応スピードが向上

● マーケティング部主導で集めた市場調査データを取り込み、市場トレンドの分析に活用

人工股関節をはじめ人工骨や歯科インプラントなどを扱う国内屈指の医療材料・医療機器メーカーである京セラメディカル株式会社。競合する欧米メーカーの牙城を突き崩して国内シェアトップを獲得すべく、営業力の強化に力を注いでいる。そのスタート地点として、Dr.Sum EAを活用することで、日々の売上実績や経費の見える化を実現した。併せて、同社製品を使用する医療機関に対して貸し出す製品や手術用器具の“ターンアラウンドタイム”についても詳細かつ迅速に集計できるようにし、最適在庫のコントロールや投資に対する的確な意思決定を可能とした。

営業活動の改善で国内トップシェアを目指す

股関節の痛みは、関節の軟骨や骨がすり減ったり、変形したりして起こる変形性股関節症と呼ばれる疾患によるもので、痛みや動きの制限、あるいは跛行(はこう)を伴う。発症すると加齢とともに次第に悪化し、進行してしまうと元の状態に戻すことができないとも言われている。この治療に用いられるのが人工股関節で、患者の機能回復、ひいてはQOL(Quality of Life:生活の質)向上に大きく貢献している。京セラメディカル株式会社(以下、京セラメディカル)は、こうした人工股関節をはじめ人工骨や歯科インプラントを主力製品として手掛ける国内屈指の医療材料・医療機器メーカーだ。

とはいえ、市場における競争は熾烈だ。人工股関節のグローバル市場では欧米系のメーカーが大きなシェアを握っており、京セラメディカルといえどもその“壁”を突き崩すことは容易ではない。同社 営業事業本部 営業管理部 発注企画課の責任者であり、業務改革課の責任者を兼務する芝 聖代氏は、次のように語る。

「国産メーカーとして、まずは人工股関節の分野で国内トップシェアを取ることが、当社にとっての目下の営業目標です」

この目標を達成すべく、同社が注力してきたのが営業活動の改善であり、その取り組みを支える営業活動実績の見える化を行うために2006年に導入したのがDr.Sum EAだった。

営業部門の業務効率化だけでなく多様な用途に対応できる汎用性を評価

営業活動に必要な情報は常に変化し、また個々でその内容や用途が異なるため、多種多様な資料作成要望が寄せられていた。同社では在庫販売システムで、出荷・売上管理業務を行っているが、高度で柔軟な分析機能は実装していなかった。

また、同システムには他に在庫や物流関連データも蓄積されており、これらを有効活用したいという要望もあったが、ビッグデータを扱うことからシステムへのパフォーマンスに対する不安や、業務への支障といったリスクも回避する必要があった。

この課題を解決し、データ活用に特化したソリューションとして評価したのがDr.Sum EAだった。また、サーバーライセンスであり、アクセスできるユーザー数の制約が回避できることも大きなポイントであった。

「当時は、とにかく人手をかけずに集計・分析し、その結果を外出先の営業担当者とタイムリーに共有できるようにしたかったのです。さらに、導入の簡便さや様々な用途に応用できる汎用性も導入の決め手になったと聞いております」と、芝氏は導入の決め手となったポイントを語る。

2007年、Dr.Sum EAの活用を大きく前進させる新たな人材が加わった。同社 営業事業本部 営業管理部 業務改革課の津田 拓巳氏だ。

「データ集計の質とスピードを高めることは、経営層の意思決定に貢献したり、会社資産の運用を効率化して投資コストを抑えたりすることに役立ちます。また、『必要な時に、必要な情報を得られない』『一部の社員しかBIツールを使いこなせていない』といった営業部門の課題を解決することで、業務効率化やデータ分析のスピードアップに貢献したいと考えました」と、津田氏は振り返る。

津田氏は経営体質の強化をいかにDr.Sum EAで実践できるかを自らのミッションとして、Dr.Sum EAにおけるすべての開発を行い、利用者に提供している。

営業活動・実績の見える化を進める3つのアプローチ

京セラメディカルでは、Dr.Sum EAの活用を、「分析能力の向上および集計リードタイムの短縮」「業務効率化による時間削減」「資産運用の効率化」の大きく3つのアプローチから進めている。そうした中での具体的な活用例をいくつか紹介しよう。

●分析の幅を広げ、タイムリーに情報共有する

津田氏が最初に取り組んだのが、分析の幅を広げることだ。

Dr.Sum EAに、同社が開発・販売を手掛けているすべての機種の情報を、分析に必要なマスターとして登録することで、それぞれの機種について、大分類→中分類→小分類とドリルダウンしながら、製品の細かい特性に至るまであらゆる角度からデータを分析することができる。

また、会社として特に注力している戦略製品について、新規純増獲得数など日々の進捗状況を確認することも可能だ(図2)。そして、これらの分析結果はデータ連携後すぐに営業全員が見ることができるようになり、即日、経営判断や営業戦略に活用されている。

●経費や収益の実績集計・分析

京セラグループでは「アメーバ経営」と呼ばれる独自の経営管理手法がある。その中で「時間当たり採算制度」というものがあり、小さな単位で構成される組織それぞれに採算表を作成している。データはホストシステムで全社員が閲覧できるが、データが膨大となるので一定の 期間が経過すると検索の対象外となる仕組みになっている。そこで、Dr.Sum EAに必要なデータのみを切り分けて取り込むことで、経費の詳細を過去に遡って検索して分析できるようにした。

さらに、Dr.Sum EAでその他のシステムデータと連携させることにより、例えば1回の出荷当たりの収益内容の把握・分析が可能になるなど、営業担当者一人ひとりの採算意識向上につながっている。この時の集計は、データが詳細になることもあり、Excelインターフェイス「Dr.Sum EA Datalizer for Excel」を利用している。

●「在庫管理システム」の構築

同社が手掛ける製品は数千種と非常に多く、在庫量の適切なコントロールは経営にとって重要な課題である。
医療分野(整形外科)ならではの特殊事情がこの取り組みをより複雑にしている。

一般的な売り切り型のビジネスであれば、需要予測と販売計画、製品生産のリードタイムから、大まかな適正在庫量を算出することができる。しかし、同社のビジネスはそれだけでは済まない。

1つの人工関節は複数のパーツとサイズバリエーションの組み合わせで構成される。また手術中に想定される様々な状況に対応するために、複数品種を準備する場合もある。その結果、一人の患者様の手術で埋入される製品数の15~20倍の数を準備することになる。

「製品には社内で定めた有効期限があるため、投資タイミングには非常にシビアな判断が求められます。過剰在庫が大きな損失につながるのはもちろんですが、需要が拡大している機種に関しては、その伸びを見越して在庫を用意しておく必要があります。また、貸し出した製品が、 手術後すぐに返却されているかといった『ターンアラウンドタイム』も把握しながら、正確な意思決定を行わなければなりません」と芝氏は語る。

この作業のために同社では、在庫販売システムから抽出したデータをExcelのVBAをベースに独自開発したシステムで可視化していたが、 膨大なデータを扱うので、 その集計に長時間を要するという問題も抱えていた。

そこで、 大量データの高速集計エンジンを持つDr.Sum EAを採用することで、 機能を大幅に強化した「新・在庫管理グラフシステム」を構築した。その結果、データ集計に要する時間をわずか数分の夜間バッチ処理へと大幅に短縮でき、タイムリーで正確な意思決定を可能とした。

さらに同社では専用手術器具の貸し出しも行っており、これらの運用効率を高めるため、出荷から一定期間が経つと返却を促すメールを担当者へ自動配信するなど、 ターンアラウンドタイム短縮への意識を高める仕組みも用意した。

●市場トレンドの分析

単に自社の売上実績を把握するだけでは、市場動向や地域性、顧客ニーズの変化などを把握することができない。そこでマーケティング部門主導で集めた市場調査データと京セラメディカルの売上実績データをマージさせDr.Sum EAで見える化し、経営戦略に活用している。

見える化は、あくまでも業務改革のスタート地点

もっとも、こうした取り組みには様々な困難もあった。データを見える化することで、営業現場に対して良い点、悪い点を明確に示すことが可能となったが、それが即座に売上向上やシェア拡大といった数字につながるわけではない。

「仕組みを改善しようとする時、現場のスタッフには大変な苦労が伴います。進捗状況が思わしくない場合は、特に『現場の立場になって考えること』を意識しました。現場に足を運び十分に話し合うことで、机上ではわからないことや理解できなかったことが解決し、考え方や方向性が一致してきます。こうして現場スタッフとの信頼関係を築くことが、さらなる問題解決や改善のステップアップにつながります。“見える化”は、あくまでも業務改革のスタート地点なのです」と津田氏は語る。

こうした地道な試行錯誤の積み重ねは、大きな成果となって実を結んでいる。

「別途構築しようとしていたシステムや煩雑なデータ集計を、Dr.Sum EAに実装することができました。新たなシステムを導入することなく自力で構築したことによるコスト削減に加え、業務改善による工数削減や時間短縮といった成果をあげることができ、弊社にとって非常に大きな効果をもたらしました」と津田氏は、Dr.Sum EAの汎用性の高さを評価する。

定性的な観点からの効果としては、様々な部門で業務効率が向上したことにより、これまで着手できていなかった業務に取り組むことが可能となり 、個々の社員のチャレンジ精神が高まっていることがあげられる。また、組織全体としての分析リテラシーの向上や課題対応のスピードアップにより、経営層から営業部門、製造部門まで全社にわたって業務品質が高まっており、その結果として顧客満足の向上にも貢献している。

「悪い部分を指摘するのではなく、悪い部分がどれくらい改善されたのかを重視するようになりました。様々なデータの見える化によって、人材の評価に対する考え方も大きく変わり、意識向上につながっています」と芝氏は強調する。

「目標を達成するためには、日々の数字から決して目を離してはなりません。また、Dr.Sum EAを活用することで、数字を単に見るだけでなく、数字の意味が見えるようになったと考えています。一人でも多くの社員がこのことを日々の活動に生かして経営や業務が改善されたと実感できるよう、私たちもまた努力を重ねていきたいと考えています」と津田氏は語る。

「突き詰めると、すべての経費すべての利益は、一人ひとりの行動から発生しています。だからこそ、それを解き明かして見えることが大事なのです。このノウハウを他部署にも横展開し、営業事業本部全体として経営を改善していこうという新しいステージに入りました」と芝氏も語る。

京セラメディカルの事業の拡大・効率化の中で、Dr.Sum EAが果たす役割は今後ますます広がっていきそうだ。

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