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導入事例

 様に導入

  • クラウド
  • コミュニケーション
  • 効率化
  • 最適化
  • コスト

Mipox株式会社

 様に導入

確固たるビジョンに基づき、「やるべきこと」と「持たざるべきもの」を区分。積極的なクラウド活用を促進することで、"働き方改革" を実践できる情報共有環境を確立

写真:Mipox株式会社

Mipox株式会社

Mipox株式会社は、超精密研磨分野でグローバルにビジネスを展開。創業から 90 年を超えた今も、成長を続けています。2004 年から IT 化にも積極的に取り組んできた Mipox では、早くからメールなどを行う情報共有基盤にクラウド サービスを採用してきました。しかし、重要な拠点がある中国で、既存のクラウド サービスが規制されていたことから、世界 10 か国に築いた拠点および国内のグループ企業全体で活用する、新たな情報共有基盤の採用を検討。選ばれたのが、Microsoft Office 365 でした。

<導入の背景とねらい>
"情報公開" や "ダイバーシティ"、"IT 活用による業務の合理化" を積極的に実施

写真:Mipox株式会社

Mipox株式会社 (以下、Mipox) は、超精密研磨分野から一般研磨市場向け製品をはじめとして、さまざまな製品の提供から受託加工、コンサルティングまでトータルに手掛ける "研磨のワンストップ ソリューション企業" として事業領域を拡大。アメリカ、中国など世界 10 か国に拠点を設け、グローバルにビジネスを展開しています。さらに、2016 年 7 月には日本研紙株式会社を買収し、子会社化するなど、成長の勢いは増しています。

Mipox が、創業 90 年を超えて今もなお成長を続けている背景には、"情報をオープンにする姿勢" や "ダイバーシティ (人材の多様性)"、"IT 活用による業務の合理化" など、常に明確なビジョンを持って、世に先んじる取り組みを続けて来たという事実があります。

Mipox 代表取締役社長 渡邉 淳 氏は、「グローバルで競争に先んじること」を特に重視して、情報をオープンにしていくことの意義を、次のように説明します。

「国内であろうと、海外であろうと、製品やサービスの品質が良いのは当たり前のことです。ビジネスを拡大していく上で大切なことは、技術的な優位性を対外的に説明していくことでしょう。ただ単に『日本品質』を謳っても、世界には通じません。技術を大切にし過ぎて、『何が優れているのか』という重要なポイントを秘密にしても意味がないのです。極端な話、私は社内にある実験記録などの技術情報が盗まれたとしても構わないと思っています。たとえ盗まれても、真似をされない自信があります。だからこそ、社外の、それこそ取引先でも何でもない人にも工場の中を見せています。海外の営業代理店の人たちにも、国内の生産ラインをきちんと見せて、セールスに必要な情報を理解してもらっています」

そして、「グローバルにビジネスを展開する上では、"ダイバーシティ" が重要」と説明を続けます。
「当社には今、営業が 1 名しかいない海外拠点が、アメリカ、台湾、ベトナム、フィリピン、マレーシア、タイ、インド、そして 中国に計 8 か所あるのですが、スタッフはすべて現地採用しています。その土地に不慣れな人材を日本から派遣するよりも、それぞれの文化・習慣に通じた人材に、当社の技術とビジネスを理解してもらう方が、物事がはるかにスピーディに進みます」。

こうしたグローバル体制を円滑に維持し、ビジネスのスピード感を保つためにも、「IT への投資が重要になる」と渡邉 氏は強調します。

「当社は 特に 2004 年以降、IT に注力していまして、社内にも『生産設備への投資に次いで IT への投資が重要である』と、明言しています。そもそも、仕事を効率化しろ! 業務スピードを上げろ!と掛け声ばかりかけても、成果には結びつきません。物事を早く進めるためには、"仕組み" が必要です。部署の壁をなくし、物理的な距離と国境の壁をなくし、社内でスムーズに情報を共有できる "仕組み" がなければ、先ほど説明した営業の 1 人拠点などは、一切機能しないでしょう。IT を整備して、社内のコミュニケーション & コラボレーションを円滑にする情報共有環境を整えることは、とても重要なことなのです」。

そして、2016 年 8 月。Mipox では渡邉 氏のビジョンをさらに一歩前進させるべく、社内の情報共有基盤を刷新しています。

重要拠点である中国でも使用できるクラウド サービスの導入が優先事項に

Mipox では、今まで営業支援システム (SFA) を社内情報共有の中心に据えて、案件情報だけでなく、ドキュメントの共有などを行ってきました。 それに加えて、某グローバル企業が提供するクラウド サービスを併用して、メールやインスタントメッセージ (IM)、ビデオ会議などを使ったコミュニケーションを行ってきたのですが、課題は、このクラウド サービスにありました。

「当社の海外事業においても特に重要な役割を担っていた中国拠点 (上海工場など) において、そのクラウド サービスが利用を禁止されていたため、中国とのドキュメント共有やコミュニケーションの手段が、SFA に集中してしまいました。しかし、これは SFA 本来の使い方ではないため、非常に不便だったのです。メールに関しては別のシステムを利用していましたが、中国以外では同一のクラウドを利用していたため、当社のネットワーク内で孤立した形になっていました」(渡邉 氏)。

この非効率を解消し、渡邉 氏のビジョンを不足なく実現させるために選ばれたのが、マイクロソフトが提供するビジネス向けのクラウド サービス「Microsoft Office 365」でした。

<Office 365 の採用理由と導入効果>
ビジョンに沿って、IT とファシリティを整理! コミュニケーションを自然と活性化させ、ビジネスを加速させるオフィス環境を実現

写真:Mipox株式会社 代表取締役社長 渡邉 淳 氏

Mipox株式会社
代表取締役社長
渡邉 淳 氏

写真:Mipox株式会社 IT戦略室 室長 千野 大和 氏

Mipox株式会社
IT戦略室
室長
千野 大和 氏

Mipox IT戦略室 室長 千野 大和 氏は、Office 365 が「当社のビジョンに則している」とした上で、採用に至った主な理由を 3 つ挙げています。

■ Office 365 採用の主な理由

  1. 中国でも問題なく活用できる
  2. 社内のコミュニケーションを円滑化する機能が充実している
  3. セキュリティ、コスト共に適正であること

Office 365 を採用した最大の理由である「中国対応」に関しては、「日本および中国を含む、世界 10 か国の拠点で、同じメール システムを使うことで、コミュニケーションを円滑化できたことだけでも十分な成果が得られた」と、渡邉 氏と千野 氏が声を揃えます。

写真:FPTジャパン株式会社 新規事業推進本部 アライアンスマネージメント部 部長 前野 好太郎 氏

FPTジャパン株式会社
新規事業推進本部
アライアンスマネージメント部
部長
前野 好太郎 氏

写真:FPTジャパン株式会社 東日本事業本部 JE営業グループ ター ホン ハイン 氏

FPTジャパン株式会社
東日本事業本部
JE営業グループ
ター ホン ハイン 氏

現在、Mipox ではメール システムとして Office 365 に含まれる Exchange Online を活用。Office Outlook を全社統一のメール ソフトとして、メールの送受信だけでなく、スケジュール表の共有から会議室の予約まで行っています。
全社員のメール アドレスや内線番号などの情報はすべて、統一のアドレス帳にまとめられているため、氏名やメール アドレスで検索すると見つけられるようになっています。
例えば数人でミーティングを行う際も、Outlook のスケジュール表から日付を指定し、参加すべき人たちの氏名を検索していくと、それぞれの空き時間まで表示され、全員の都合が良い日時を探すことができます。
また、会社全体の予定表、イベントや会社としての休日、定期的な経営会議の予定までカレンダー上に登録していますので、予め決まっている予定と自分のカレンダーと重ね合わせることで空き時間が見つけやすくなっています。

渡邉 氏は、「この簡便さには衝撃を受けた」と笑顔をのぞかせます。
「世界中の社員のスケジュールが、たった 1 つの画面から把握できることに驚きました。これを活用すると、海外の倉庫に勤務している社員も、ものすごい簡単な操作で私の予定を確認し、会議室まで同時に予約して、ミーティングを設定できるのです。このオープンさこそ、社内のコミュニケーション活性化に必要なことだと思います」。

ここで特筆すべきことは、Mipox では、Office 365 などの IT ツールを導入するだけではなく、オフィス レイアウトを含む物理的環境まで変革していることです。
Mipox では、2017 年 2 月に本社オフィスを立川から西新宿に移転した際に、"人事・総務" も含めて、フロア内の好きな場所に自由に座る "フリーアドレス制" を採用。社長室の仕切りもガラス張りとなっており、Outlook 上のスケジュール表と併せて「いつ、どこで、誰が」働いているかが、誰の目にもはっきりと分かるようになっているのです。

渡邉 氏は笑顔で、「結局は、すべてシンプルに整理していくことが一番」なのだと説明します。
「社内のコミュニケーションを活性化させようとしても、部屋の中に壁があって、部署ごとに部屋に閉じこもっていたら、お互いが何をしているのか分からなくなり、人間関係が複雑になります。まして、都内で拠点が分散していれば、余計に複雑になるでしょう。そこでまず、丸の内にあったサテライト オフィスなどを閉めて、西新宿に人員を集中させ、すべての壁を取り払ったのです。人事部や総務部も、壁のないワンフロアに同居しています。彼らが、ほかの社員に見られては困るデータを使用する間だけ、仕切りのある打ち合わせスペースに移動すれば良いのです。人事・総務を特別扱いする必要はありません。他部署の知らない人とも挨拶を交わして、お互いの顔を見て、人柄を感じて、そしてお互いが仕事に打ち込んでいる姿を知ることで、より良い人間関係が築けるでしょう。そうした関係を一度築いてしまうことで、Office 365 のような仕組みが最大限に活きてくるのだと思います」。

千野 氏はさらに、「OneDrive for Business によるファイル共有と、Skype for Business に備わっている複数のコミュニケーション機能が、これまで以上に Mipox 内のコミュニケーション & コラボレーションに効果を発揮している」と続けます。
「OneDrive for Business は、PC にアプリケーションをインストールして活用すると、PC ローカルのフォルダーに保存したデータが、自動でクラウド上に同期され、共有可能になります。ユーザーの方では、PC とクラウドを意識して使い分ける必要がないため、非常に評判がいいですね。
そして、Skype for Business では、Outlook と同じように世界中の社員を検索して、インスタント メッセージやビデオ会議機能を使って、非常にスムーズにコミュニケーションできます。例えばミーティング中に、その場にいる誰もが答えられない疑問が浮かんだとしても、詳しそうな人にインスタント メッセージで質問すれば、簡単に答えを得ることができます。非常に有効な機能だと思います」。

この利便性をさらに高めるために、本社オフィスの中央スペースに 55 インチの Microsoft Surface Hub を設置。ミーティングを行う際には、PowerPoint などで作成した資料を PC から Surface Hub に映し出して共有できることはもちろん、ホワイトボードのような感覚で、ペンを使ってアイデアを書き込み、保存・共有することができます。また、Surface Hub から Skype for Buiness を活用することで、遠くの拠点にいるメンバーにも気軽に声をかけ、大画面を使ってビデオ会議できるようになっています。
こうした仕組みによって、「オープンで、フラットな意見が出やすい雰囲気が作れている」と千野 氏は言います。

写真:オフィスの様子

世界最高レベルのセキュリティに守られたクラウドで、「働き方改革」にも着手

さらに、渡邉 氏は「IT 環境をシンプルに整理したことが、成果につながっている」と続けます。
「社内にサーバーなどのハードウェア資産を抱えると、サーバー室の空調整備から日々の運用・保守にセキュリティなど、手間ばかりかかります。しかも、保守期限が切れれば、2,000 万~ 3,000 万円という高額な見積りと共に、設備更新の稟議が上がってきます。それを考えれば、サーバーなど持たない方が良いのです。今は、クラウド サービスがあれば、必要なシステムのほとんどが手に入ります。余計な資産を持たず、シンプルにしていくためには、クラウドを活用することが一番です」。

セキュリティに関しても「クラウドの方がはるかに安全」と、断言します。
「世間では『社外にデータを置くのが不安』という意見も目にしますが、逆ですよ。私たちは、IT 企業でも何でもありません。システムの運用・保守に割ける人材は限られていますし、サーバールームなどの物理的なセキュリティも限界があります。盗難や故障の心配は常につきまといます。また、データをバックアップしても、データを保存したメディアが同じ社内にあれば、災害時にはサーバーもろとも失われるでしょう。一方の Office 365 は、マイクロソフトが物理的なセキュリティにも、サイバー空間のセキュリティにも、十分な投資をして対策しています。自社にシステムを抱え込むことと、Office 365 を活用することと、どちらがより安心できるかは、明白だと思います」(渡邉 氏)。

こうして、"ビジョンの達成に必要な機能" と "事業の健全化には不必要な投資" を見極めていった結果、「『働き方改革』を実践していくのに十分な環境が整っていた」と渡邉 氏は続けます。

「当社は別に "働き方改革をやらなきゃいけない" ということで取り組んできたわけではありません。『業務や仕組みの無駄をなくして、シンプルに、効率的に整えよう』と、経営の仕事として当たり前のことを推し進めてきた結果、気が付いたら、世界中の社員がスケジュールを共有し合い、いつでもビデオ会議などで話し合うことができ、最新のドキュメントを何のストレスもなく共有できる環境が整っていたのです。先日、テレワークの実施などを含めた働き方改革に関する講演を聞いたのですが、あの場で言われていた環境が、気が付いたら、当社内にすで整っていたのです」。

部署ごとのニーズに合わせたプラン選択で組織全体のランニング コストを最適化

しかも、Mipox 全体での IT コストも Office 365 採用によって最適化されていると、千野 氏は言います。
「これまで、Office がプリインストールされた PC を都度調達していました。そのため、社内で利用している Office のバージョンが揃わず、運用や資産管理に難が生じていたのです。しかし、Office を必要としている全従業員の ライセンスを Office 365 Enterprise E3 で調達してしまえば、全員が最新の Office を活用できますので、ユーザー間でファイルの互換性を気にする必要もありませんし、何より、社員がそうした環境を求めてたのは明らかでした。私たち管理側にとっても、PC の調達から配布まで非常に柔軟に運用できるようになるメリットがあります」。 加えて、用途別にユーザーを分類して Office 365 の下記のようにライセンスを使い分けて導入したことも、効を奏していると説明します。

  1. Excel をはじめ、すべての Microsoft Office が必要なユーザー : Office 365 Enterprise E3
  2. Excel を Online で利用できれば良いユーザー : Office 365 Enterprise E1
  3. 工場でメールや予定表を利用するユーザー : Office 365 Enterprise K1

「例えば、工場には従業員 1 人 ひとりに PC を用意しているわけではありません。ただ、メール、予定表の共有など基本的な機能は、雇用形態に関係なく、全員が利用できる環境を整えています。その前提があることは、例外を減らすことにつながりますし、追加で求められるニーズを切り分け、適切なライセンスを選ぶことで、無駄なく運用できることも魅力でした」(千野 氏)。

<今後の展望>
通勤を必要としない "テレワーク" でさらに働きやすく、効率的な職場へ

こうして、機能・セキュリティ・コストの 3 点から見ても、理想に適う情報共有環境を整えた Mipox では今後、この環境を十分に活かして「テレワークの実践などを進めていきたい」と語ります。

「会社としては、社員全員が結局のところ、『9 時から 17 時までオフィスにいました』と言われても、その行為自体に価値はありません。大切なことは、どれだけ業務をこなして、成果を出したのかということです。テレワークを実践する場合に一番の課題になるのが、人事評価だと思いますが、当社では、きちんと働いている人が正当に評価されるよう、取り組んでいます。それが部署単位、グループ単位でのコミュニケーションの活性化であり、業務のアウトプットを提出する場所 (Office 365) の整備です。朝定時にオフィスにいなくても、昼食の時間が少し長めになったとしても、きちんと仕事をして、成果を生んで、周囲とのコミュニケーションも欠かさなければ、必然的に行いが評価されます」(渡邉 氏)。

"テレワーク" とは、場所に縛られない働き方の総称です。子育てや介護による「在宅勤務」を連想する人も多くいますが、テレワークは、自宅のほか、支社や支店、お客様先やカフェなど、あらゆる場所で実施できます。
Mipox におけるテレワークの本格運用はまだこれからになりますが、渡邉 氏は「テレワーク導入の最初期に関しては、場所などに関し、細かな制限は必要ない」と明言します。

「実際に運用を開始する前から、細かな禁止事項を設けても委縮するだけです。カフェでも何でも、本人が仕事しやすい場所で働けばいいんですよ。実際、当社の IT 責任者である千野も、週の半分は山梨県甲府市の自宅からテレワークしていますが、『本当に自宅にいるかどうか』はどうでもいいことなのです。きっちりと仕事が進み、私ともコミュニケーションが取れている以上、何の問題もありません。今は、Skype for Business もありますし、Office 365 のスマートフォン用アプリも揃っています。毎日会社で顔を合わせなくても、十分にコミュニケーションできます。ほかの社員に関しても、今後ぜひテレワークを試してみて欲しいと思います。今後、社内にどのような新しい文化が育っていくか、非常に楽しみにしています」。

写真:2 名様集合写真

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