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山九株式会社

 様に導入

Microsoft Dynamics AX で東南アジア地域の統合会計システム基盤を確立
導入期間はわずか 9 か月、ユーザーも「以前より使いやすい」と高く評価

写真:山九株式会社

山九株式会社

ロジスティクス ソリューション、プラント エンジニアリング、ビジネス ソリューションの 3 本柱でグローバル ビジネスを展開する山九株式会社。ここでは東南アジア地域の統合会計システムとして、Microsoft Dynamics AX が採用されています。ERP 主要 4 製品を比較検討した結果、標準機能ですべてを満たせるのは Microsoft Dynamics AX のみと判断、価格面でも優れていると評価されたのです。業務フロー再構築も含め、導入はわずか 9 か月で完了。ユーザーからは「以前より使いやすい」と言われており、業務効率向上にも大きな貢献を果たしています。

<導入の背景とねらい>
東南アジア地域の会計システムが老朽化、
そのリニューアルが重要課題に

写真: 花島 竜治 氏

山九株式会社
技術・開発本部
IT企画部
担当部長
花島 竜治 氏

長年にわたって同じ会計システムを使い続けている企業にとって、そのリニューアルは重要な経営課題の 1 つだと言えます。老朽化したシステムは IT インフラの進化に追随できず、使い勝手や機能に問題があるケースも少なくありません。会計報告を迅速化して経営判断に活かすには、会計システムも最新の IT インフラに適合させ、最先端のテクノロジーによって業務を効率化させる必要があります。

このような課題への対応を、Microsoft Dynamics AX の導入によって果たしているのが、山九株式会社 (以下、山九) です。同社は 1918 年に創立されたロジスティクス企業であり、現在ではロジスティクス ソリューションのほか、プラント エンジニアリング、ビジネス ソリューションの 3 本柱で事業を展開。プラントの企画から建設、必要物資の運搬、原料・製品の輸送、オペレーションまで、工場のライフ サイクル全般をサポートする企業として活躍しています。海外進出も 1960 年代から積極的に推進。東アジア、東南アジア、欧州、米国、中東において、現地法人や提携会社のネットワークを確立し、グローバルなビジネスを行っています。

「東南アジア地域の現地法人では 10 年以上前に会計システムを導入しており、その老朽化が大きな問題になっていました」と語るのは、山九株式会社 技術・開発本部 IT企画部 担当部長 花島 竜治 氏。既に IT インフラの進化に追随できなくなっているのはもちろんのこと、周辺システムからのデータ連携が不完全であるため二重入力が必要で、これが現場の業務負担増や経理処理のミスにつながっていたと説明します。また、業績報告の作成に複雑な集計作業が必要で、迅速な報告ができなかったことも大きな問題でした。「2012 年にはシンガポール現地法人から、会計システムのリプレースが要望されていました。またマレーシア現地法人からも、2015 年 4 月に導入が予定されている GST (Goods and Services Tax、消費税) への対応が求められていました」。

これらの要望に対応するため、東南アジア地域の統合会計システム基盤構築に向けた検討を開始。2013 年には山九東南アジアホールディングス株式会社、山九シンガポール有限公司、山九マレーシア株式会社の 3 社を対象に、新しい会計システムの導入を決定します。山九は導入候補となる会計システムとして 4 種類の主要 ERP 製品を取り上げ、要件への適合性を比較検討。最終的に Microsoft Dynamics AX の採用を決定するのです。

<導入の経緯>
8 つの要件を掲げて主要 ERP を比較検討、
標準機能ですべてを満たせるのは Microsoft Dynamics AX のみと判断

掲げられた要件は、大きく 8 点ありました。

  1. 経営判断を迅速化するため、管理会計と財務会計を一致させ、山九本体と同一の考え方を
      適用できるようにすること。
  2. 各国固有の制度に柔軟に対応できること。
  3. 既存システムとのインターフェイスがとれ、売上・原価を仕訳ベースで取り込めること。
  4. 月次の締めを早期化できること。
  5. 操作性とレスポンスを高め、現場での入力作業を効率化できること。
  6. これらの機能を標準機能でカバーし、アドオンを最小化できること。
  7. 各国でサポートが受けられるグローバル スタンダードなプラットフォームであること。
  8. システムはシンガポールのデータセンターに設置し、各国からはネットワーク経由でアクセス
      できること。

「標準機能でこれらの要件を満たせるのは Microsoft Dynamics AX だけでした」と花島 氏。また価格面でも他の 3 製品に比べて優れていたと言います。2014 年 1 月には採用製品を最終決定。同年 4 月に、株式会社ディーバ・ビジネス・イノベーションをパートナーに、導入プロジェクトをスタートします。

2015 年 1 月には本番稼働を開始。その後も、2015 年 4 月にマレーシアの GST 対応、7 月にマレーシア向けの固定資産サブ システム追加が行われています。

図.システム概要図

システム概要図 [拡大図]新しいウィンドウ

<導入の効果>
わずか 9 か月の導入プロジェクトを計画どおりに遂行、
現場業務の効率も大幅に向上

今回の Microsoft Dynamics AX 導入で最も注目したいのが、導入期間の短さです。業務フロー再設計や各種コードの統一も含んだプロジェクトであったにも関わらず、テンプレートを活用することで、開発作業はわずか 3 か月で完了。開発前の要件定義および導入分析や、開発後の稼働テスト、そして本番移行を含めても、9 か月で導入を完了しているのです。「当初決めたスケジュールどおりにプロジェクトを進めることができました。このことは社内でも高く評価されています」 (花島 氏) 。

現場業務の効率が高まったことも、見逃せない効果です。

まず外部システムとのデータ連携が標準機能として用意されているため、データの二重入力が不要になり、入力ミスも少なくなりました。また以前は支店ごとにデータベースが分割されていたため、手作業で集計を行う必要がありましたが、今ではその作業も不要になっています。

ユーザーからも「以前より使いやすい」という声が上がっています。「やはりマイクロソフトの製品なので、使い慣れている Microsoft Excel などとの親和性が高いからでしょう」と花島 氏。Microsoft Dynamics AX からデータをダウンロードして Excel で加工するといった作業も、簡単に行えると言います。Management Reporter for Microsoft Dynamics AX を活用した BI/データ分析も始まっており、これも使いやすいと評価されています。

<今後の展望>
東南アジア地域の統合基盤を確立、
今後は他地域での Microsoft Dynamics AX 導入も視野に

「Microsoft Dynamics AX を導入したことで東南アジア地域の統合基盤を確立できました」と花島 氏。国境を越えたモノの動きと情報の動きに一貫性を持たせることができるようになったことは、グローバルな経営判断に大きなインパクトをもたらしていると語ります。

今後は Management Reporter を活用したレポート類の充実を図りつつ、Microsoft Dynamics AX のポテンシャルをさらに引き出し、購買業務などにも活用領域を広げていくことが検討されています。

さらに花島 氏は、他の地域の会計システムとして Microsoft Dynamics AX を導入する可能性も示唆しています。「たとえば日本では他社の ERP 製品が約 10 年使われ続けていますが、これもそろそろ入れ替え時期に来ています。次のシステム構築に関しては、Microsoft Dynamics AX への移行も視野に入れながら、検討を行いたいと考えています」。

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