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導入事例

 様に導入

  • クラウド
  • コスト

さくらインターネット株式会社

 様に導入

専用サーバー サービスでの DR 対策として Windows Azure Hyper-V Recovery Manager※ を検証。
さらに、Microsoft System Center 2012 R2 による複数サーバー管理サービスを追加し、UNIX 系 OS 中心のサービスから、Windows Server 利用ユーザー獲得に向けた事業展開を推進。

サーバーの冷却に低温外気冷房を
活用するなど環境配慮に徹底した
日本最大級の規模を誇る
石狩データセンター

ホスティング サーバーを中心にデータ センター事業を展開するさくらインターネット株式会社は、1996 年の創業以来、Web 関連企業のユーザーが多く、サーバー OS も Linux など UNIX 系 OS を中心に展開してきました。同社はこれまでも Windows Server で、Hyper-V のサービスを提供してきましたが、ビジネスの拡大を目指し、一般企業を対象に、Hyper-V による仮想環境を提供する Windows 関連サービスを本格的に提供することを決定。そこで、Windows Server 2012 R2 Hyper-V による DR (Disaster Recovery: 災害対策) を検証しました。その結果から「さくらの専用サーバ」で Windows Server 2012 R2 Hyper-V を提供し、Microsoft System Center 2012 R2 も専用サーバーによるサービス開始する予定です。さくらインターネットでは、今後、Windows 関連サービス契約企業を獲得し、1年後には Windows 契約企業を現在の約 2 倍まで増加させることを目標としています。

<導入の背景とねらい>
一般企業向けサービスを開始するにあたって、
Windows Server 2012 R2 への取り組みを決定

さくらインターネット株式会社は 1996 年創業のホスティング サーバーを中心としたデータ センター事業とインターネット サービス事業を展開する企業です。同社は東証マザーズ上場で、「人々とビジネスの可能性を広げるデータ センター サービスの提供を通じ、インターネットによってひらかれる創造性と驚きに満ちた未来の実現に貢献する」をコーポレート ミッションに、「高品質で低価格な IT プラットフォームと革新的でおもしろいインターネット サービスの提供」「スケール メリットと柔軟性を兼ね備えたコスト競争力の高い IT インフラの実現」「価値あるサービスの実現とインターネットの発展に寄与する先進的な技術の探究」をコーポレート ビジョンにして、事業を展開しています。
そのサービスはレンタル サーバー、専用サーバー、VPS (仮想専用サーバー)、クラウド、データ センターの 5 つの分野にわたり、安価な料金と国内最大級のバックボーン回線の保有、日本のインターネット黎明期から事業を行っていることによる信頼性などから、個人から法人まで幅広く利用されています。

さくらインターネット株式会社
企画部
マネージャー
斎藤 淳児 氏

さくらインターネットでは創業時以来、Web 関連 IT 企業の利用が多かったことから、UNIX 系 OS を中心としたサービス体系でしたが、2005 年の東証マザーズ上場の段階で、一般企業向けのサービスをスタートさせようと計画しました。しかし、その後、仮想化、クラウドと新しい動きが続き、それに対応するために、「さくらのVPS」や「さくらのクラウド」を軸としたサービス拡充に力を注ぎました。その結果、Windows Server を利用する一般企業向けのサービス拡大には、なかなか着手することができませんでした。さくらインターネット株式会社企画部 マネージャー 斎藤 淳児 氏が語ります。

「弊社では、Windows Server を使われている一般企業向けに Windows Server を使ったサービスを展開していますが、Web 関連 IT 企業では UNIX 系 OS を中心とした利用が多いため、なかなか Windows Server 関連サービスの拡充が実現しませんでした。2013 年になって、全社的にマイクロソフトとの提携を本格的に始めることになり、全面的なバックアップを受けるとともに、一般企業向けの Windows Server を使ったサービス展開に本格的に取り組むことになりました」。

そして、さくらインターネットでは、2013 年 4 月から、Windows Server 2012 R2 と Microsoft System Center 2012 R2 によるホスティング用のシステム構築をスタートさせました。

<導入の経緯>
中堅中小企業を主なターゲットに、2013 年 11 月に Windows Server 2012 R2、
System Center 2012 R2 によるサービスを提供予定

従来、さくらインターネットではサービスのプラットフォームは UNIX 系 OS が中心で、仮想サーバーも KVM (Kernel-based Virtual Machine: Linux における仮想化基盤) で提供してきました。Windows プラットフォームについては、これまでも「さくらの専用サーバ」で、Windows Server 2008 と 2012 で Hyper-V を提供していますので、Windows Server の安定性やパフォーマンスは非常に高いものがあると認識していました。その中で Windows プラットフォームへの市場ニーズが高まってきたことから、今回、マイクロソフトと提携、本格的に一般企業向けのサービスを始めることにしたのです。

さくらインターネット株式会社開発部 開発第一チーム
加藤 直人 氏

さくらインターネットでは、マイクロソフトの製品は Windows Server をはじめとしてサーバー製品から Office アプリケーションまで展開しているので、エンドの顧客まで結び付けることができるソリューションを持っていると高く評価しています。そして、同社の培ったデータ センター事業のノウハウおよび大阪、東京、北海道の計 5 か所のデータ センターを運営している強みを結び付ける形で、サービスを提供し、中堅中小企業を中心とした企業ユーザーを獲得していくことにしました。
また、東日本大震災を契機に、DR への要望が高まっていることからWindows Server 2012 R2 の Hyper-V Recovery Manager による DR の検証も行いました。
その結果、DR 対策と同時に、Windows Server 2012 R2 Hyper-V による仮想環境の強化だけでなく、お客様が仮想環境も含む複数のサーバーを管理できるSystem Center 2012 R2 の提供など、よりお客様のニーズにあったサービス提供に向けて動き出しました。さくらインターネット株式会社開発部 開発第一チーム マネージャー 加藤 直人 氏が説明します。

「私たちは既に Windows Server を専用サーバーとして提供するサービスを行っていますが、最近では専用サーバーを借りて、そのうえに仮想サーバーを構築してご利用されるお客様も増えてきました。そこで、今回、Windows Server 2012 R2 をサービスに追加し、Hyper-V をさらに容易に利用して仮想環境を構築できるようにしました。今後は OS だけでなく、従来、単体での OS 管理であった環境を、System Center 2012 R2 による仮想環境も含めた複数サーバー管理をサービス化し、お客様が利用している専用サーバーをお客様自身で管理できるサービスの提供という方向で検討をしています。これまではサーバーは単体でしか管理できませんでしたが、これによって、仮想環境を含む複数のサーバーが容易に管理できるようになりますので、利用企業には大きなメリットになると考えています」。

<システム概要と構築>
「さくらのクラウド」でも Windows Server 2012 R2 のサービスを準備。
DR 対策として Windows Azure Hyper-V Recovery Manager を高く評価

さくらインターネットでは、「さくらの専用サーバ」で、2013 年 11 月から Windows Server 2012 R2 を利用できるようにし、引き続き System Center 2012 R2 で利用できるようにサービス展開の準備を進めています。System Center をサービス ラインアップに加えることによって、利用企業は初期投資に大きなメリットが生まれます。

「System Center を使うのは中堅中小企業が中心になると見ていますが、ほとんどがオンプレミスのシステムを使っています。それを専用サーバー利用に切り替えることで、初期投資を抑えることができ、TCO を削減することが可能になると考えています」 (斎藤氏)。

さくらインターネットでは中堅中小企業を中心に既にこうしたニーズはあると判断しています。そして、IT インフラ提供企業としてのノウハウとマイクロソフトのソリューションを組み合わせて提供することで、コストを大きく引き下げることができるので、それがユーザー企業を獲得していく大きな差別化ポイントになると考えています。一方で、運用や構築などの課題も出てくるので、さくらインターネット単独ではなく、第三者のインテグレーターとともにアライアンスを組みながら、全方位で展開していくことで、高い競争力を持ったサービスにしていく計画です。

さくらインターネット株式会社
さくらインターネット研究所
所長
鷲北 賢 氏

また、DR 対策としては、Windows Azure Hyper-V Recovery Manager による DR 構成の検証から、そのパフォーマンスを高く評価しています。Windows Azure Hyper-V Recovery Manager は、Hyper-V 上の仮想マシンを一定間隔で DR サイトに複製を行い、Windows Azure のクラウド サービスを介して監視を行います。万一障害が発生した場合には、自動的に複製先の環境でシステムを復旧させるというものです。さくらインターネットでは、一定規模以上のサイトにおける DR 対策として、費用対効果の高い有用なソリューションになると考えています。
さらに、「さくらのクラウド」でも、Windows Server 2012 R2 のサービスを準備し、VDI によるサービスも提供を予定しています。さくらインターネット研究所 所長 鷲北 賢 氏が語ります。

「従来、『さくらのクラウド』では UNIX 系をサポートしていましたが、Windows 関連サービスを強化する方針をたて、既に Windows Server 2008 からのサービスを提供しています。そのうえで、これから、Windows Server 2012 R2 も提供していきます。そうして Windows Server のサービス メニューを広げていくわけですが、Windows Server を選ぶ企業は開発環境やアプリケーションも Windows 中心です。そのため、サーバーとデスクトップ環境の両方を提供することが必要だと考えていて、VDI のサービスも始める予定です」。

<導入効果と今後の展望>
マイクロソフトとのパートナーシップで、Windows 関連サービスの拡大をめざす

さくらインターネットでは、Windows Server 2012 R2 の導入メリットについて、マイクロソフトからの迅速な情報提供、それによる自社プロモーションの速やかな展開を可能にしていること、社内での Windows に関する知見の蓄積、の 3 つをあげ、マイクロソフトのサポートによる展開工数の削減や知見の習得について高く評価しています。

「Windows の安定性や信頼性は定評がありますので安心しています。また、開発環境では Windows PowerShell によって、GUI ではなく、コマンドラインが使えるようになりましたので、開発作業を効率的に行えるようになり、それが Windows Server を導入するきっかけの ひとつになりました。また、技術的な情報を迅速に提供してもらえるのは、とても大きなメリットです。新しい製品に関するノウハウやナレッジを提供してもらえることで、通常であれば自分たちで最初からやらなければならない検証を少なくできますし、短期間でナレッジを習得することができます。こうした、マイクロソフトのサポートは高く評価しています」(加藤 氏)。

「必要なときにマイクロソフトに質問をすると、たいへん的確な答えが返ってくるのでとても心強く安心できます。また、ドキュメントが非常に充実していて、コミュニティなどだけでなく、マイクロソフトからしっかりした回答が出ているので、技術的な面でも安心できます」 (斎藤 氏)。

さくらインターネットでは、マイクロソフトとパートナーシップを組むことで、今まで出会うことができなかった顧客と出会える機会を手に入れることができると期待しています。そして、現在、全体の 10% 前後である Windows プラットフォーム契約件数を UNIX 系 OS に匹敵するくらいにまで拡大したいと考えています。そうした展望のもとに、1 年後をメドに、Windows プラットフォームの契約件数を現状の 2 倍 程度にまで伸ばしていく計画です。

図. サービス提供システム概要図 [拡大図]新しいウィンドウ

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