612
導入事例

 様に導入

  • クラウド
  • コミュニケーション
  • 効率化
  • コスト

株式会社大林組

 様に導入

加速するグローバル戦略を支えるコミュニケーション基盤を、Office 365 でクラウド化。「ワーク スタイル変革」 「コスト削減」 「BCP」など幾多のキーワードを満たす ICT 活用を実践

品川インターシティ

品川インターシティ

創業 120 年以上の歴史と実績を誇る株式会社大林組では、新たな 3 か年計画「中期経営計画 '12」に沿って、海外戦略やビジネス・イノベーションを加速。グループとしての収益力向上をねらい、さまざまな取り組みを進めています。その一環として、投資対効果を追求した ICT 利活用を推進。国内のグループ企業だけではなく、これまで海外の現地法人が独自に導入していたメールなどのコミュニケーション基盤を、クラウド活用によって統合していくことを計画しています。複数のサービスを詳細に比較検討した結果、コストを抑えながらも先進のニーズを満たし、グローバルへの展開を不足なく満たすサービスとして大林組が選択したのが、マイクロソフトの Office 365 でした。

<導入の背景と狙い>
メール サーバーの老朽化に端を発し、グローバルで管理できるコミュニケーション基盤へ一気に進化

1892 年 (明治 25 年) の創業以来、歴史と伝統に裏付けされた技術力と、誠意ある仕事で高品質の建設サービスを提供してきた株式会社大林組 (以下、大林組)。 創業 121 年目のスタートを迎える 2012 年に、大林組では新たな 3 か年計画「中期経営計画 '12」を策定。下記の 3 項目を柱として、グループの収益力向上に取り組んでいます。

株式会社大林組
グローバル ICT 推進室
部長
丸本 幸宏 氏

株式会社大林組
グローバルICT 推進室
共通基盤整備課長
奥田 由起憲 氏

【中期経営計画 '12 基本方針】
1. 海外へのさらなる戦略的展開
2. ビジネス・イノベーション分野の発掘・育成
3. 利益を創出する技術への進化

中期経営計画の中には、「投資対効果を追求した ICT 利活用の推進」も謳われています。この目的実現に向けて大林組では、企画立案を行う「IT 戦略企画室」と、開発を行う「情報ソリューション部」、そしてインフラ運用を行う「情報ネットワーク部」の 3 つの部署を統合。「グローバル ICT 推進室」という組織に再編されています。

そして 2012 年。大林組では、ICT 利活用における 1 つの大きな変化を決断しています。
それが、メールを中心としたコミュニケーション基盤のクラウド化でした。

大林組 グローバルICT推進室 部長 丸本 幸宏 氏は、そのねらいを次のように話します。
「メール システムの刷新を検討するにあたり、メール ボックスの大容量化、グローバル化、新規デバイスへの迅速な対応、BCP (Business Continuity Planning) などの課題を解決するためには、思い切ってクラウドに移行した方がいいと考えました。ただ、コスト面でオンプレミスより劣ることも考えられたため、まずは RFP (提案依頼書) を作りました。可能であればクラウドへ移行したいという希望も伝えた上で、数社からの提案を受けた結果、オンプレミスでの提案は 1 社しかありませんでしたね」。

大林組のメール システムは、日本国内のグループ会社用に、約 10 年前にオンプレミスで構築した後、1 回の機器更新を経て、これまで運用されてきました。ストレージ容量も小さかったため、社員 1 人あたりにメール ボックスを均等に割り当てることはせず、「サーバーへのメール保存期間を 1 か月間に限定して運用してきた」と言います。

しかし、図面データなど、メールに添付されるファイルの大容量化も進んでおり、少ないメール ボックス容量での運用は、困難を伴っていたと丸本 氏は振り返ります。

「とにかくストレージ容量が足りないため、容量を多く使っている人には個別連絡して『サーバーからのメール削除』をお願いしてきましたが、皆、忙しいこともあり、なかなか大変でした。一方で、3D モデルのデータなど、メールに添付されるファイルは大容量化が止まりません。システムの更改に際しては、1 人あたりのメール ボックスを、大容量化することが重要でした」。

そして、もう 1 つ重要であったことが、「今後は、日本で利用している ICT 資産・サービスについて海外拠点にも供用を図っていく」という目的に資することでした。

「海外においては、現地法人を設立することが多く、人材も現地で調達しています。そして、メール システムなども、現地法人主体で整備していたのです。しかし、グローバル ICT 推進室ができて、日本からのガバナンスを強めていく方向にシフトしました。まずは、シンガポールにアジアの統括事務所を、サンフランシスコに北米の統括事務所を設置して、日本を含むこの 3 拠点を専用回線でつなぐなど、環境整備を続けてきました。当然、今回のメール システム更改に際しても、グローバルで活用できるものを選択したいという希望はありました」。

こうして、数社からの提案を吟味した大林組が、最終的に選択したクラウド サービスが、マイクロソフトのビジネス向けサービス Microsoft Office 365 の 1 つであるメール サービス、Exchange Online だったのです。

<導入の経緯とシステム概要>
約 14,000 ユーザーのメール環境移行を約 1 か月で完了し、BCP 対策まで実現

大林組への Exchange Online 導入は、日本マイクロソフトと共に、大企業向けのクラウド ソリューション「コミュニケーション・コラボレーションソリューション」の共同開発および拡販を行ってきた日本電気株式会社 (NEC) がリードする、複数の IT パートナーによる共同体制で行われました。その中で、実際に大林組国内グループ会社への構築、導入作業を担当したのが、長年同グループの ICT 基盤を運用してきた株式会社オーク情報システム (以下、オーク情報システム) でした。

株式会社オーク情報システム
運用サービス第二部
インターネット基盤
運用グループ
担当課長
不二 健太郎 氏

プロジェクトは順調に進み、国内約 14,000 ユーザーを対象に、2013 年 4 月 30 日にサービスインを迎えました。約 1 か月後に旧メール システムを停止し、完全移行を実現しています。

構築に際しては、Active Directory を使った認証基盤を新規で導入。人事マスターと連携して、Exchange Online へのメール アドレスなどの登録が自動的に行われるようになっています。

メール システムの移行については、「一部システムからのメール送信においては問題が発生しましたが、一般のメール ユーザーの移行においては特に問題となることはなかった」とオーク情報システム 運用サービス第二部 インターネット基盤運用グループ 担当課長 不二 健太郎 氏は話します。

「大林組様の社内外に、メールを発信するシステムが多数ありました。今回これらシステムからのメール送信についても十分考慮して移行を計画しましたが、旧メール サーバーを止めてみた段階で、一部システムからのメール送信に支障が出るケースがありました。それでも、マイクロソフトへの問い合わせや過去のログの調査の結果、ほとんどは軽微な調整等で対応できました。今後、Office 365 を提案していく上で、今回のプロジェクトは良い経験になったと思います」。

また、オンプレミスから Exchange Online へと移行したことで、「BCP も向上している」と、グローバルICT推進室 共通基盤整備課長 奥田 由起憲 氏は話します。
「オンプレミスでレベルの高い BCP 対策を行おうとすると、コスト面の負担が大きすぎます。しかし、Exchange Online であれば、マイクロソフトの互いに離れたデータ センターにて完全に二重化されるのが、『前提』になっています。移行するだけで BCP 対策まで叶ってしまう。この安心感は大きいですね」。

<Office 365 導入の効果>
グローバル対応、大容量、コスト削減の 3 点を期待以上の数値でクリア。Office 365 の総合力でワーク スタイル変革にも期待

Exchange Online 活用のメリットは、「当初考えていたより大きかった」と、丸本 氏は言います。
「マイクロソフトの Office 365 であれば、世界各地にサポートの窓口がありますから、海外拠点でトラブルが発生した場合もスピーディーに復旧できるでしょう。この安心感は大きいです。さらに、海外の現地法人の多くは、現在オンプレミスの Exchange Server を使っており、現地でもクラウドへの移行を希望していましたので、日本が Exchange Online を採用したことは、予想以上に好評でした」。

メール ボックス容量も、1 人あたり 25 GB の大容量に変わったことで「従来の苦労が嘘のよう」に運用が楽になったと、奥田 氏は次のように振り返ります。
「実は、提示した RFP では『メール ボックス容量 2 GB 以上』と記載していたのです。あまり大きな容量を書いてしまうと条件が厳しくなりすぎてしまうと思いまして、少し遠慮したのです。しかし、Exchange Online なら 25 GB。RFP の 10 倍以上です。さらに、容量無制限のアーカイブ領域も契約しています。これだけの容量は、他のサービスにはありませんでした。とにかく、容量を気にしなくて良いのがありがたいです」。

こうしてねらい通りに、グローバル対応と大容量化を果たした Exchange Online 導入ですが、奥田 氏はさらに「Office 365 の、『総合力』をそれ以上に高く評価している」と続けます。

「Office 365 には、ポータル サイトやドキュメント共有に活用できる SharePoint Online と、リアルタイムでのコミュニケーションをサポートする Lync Online、それに Office Web Apps まで揃っています。サービス選定時、RFP に沿って 20 項目以上を細かく点数評価したのですが、Office 365 の総合力が、社内のワーク スタイル変革に役立てられるとして点数を加算しました」。

Exchange Online に加え、SharePoint Online と Lync Online まで高く評価した大林組では、現在それぞれの活用に向けた専任者を任命し、準備を整えていると言います。

これらサービスの連携活用によって「社内のワーク スタイルも、自然に変化していくのではないか」と、丸本 氏は期待を覗かせています。
「これまで、業務上のコミュニケーションではメールに頼ることが非常に多かったのですが、SharePoint Online を使ってプロジェクトごとにグループ サイトなどを活用すれば、メーリング リストに頼ることなく、チームでの情報共有をより確実に行えるでしょう。Lync Online も加われば、プレゼンス (在席情報) が Outlook や SharePoint の画面上にも表示されます。メールを送ろうとした時に相手が席にいると分かれば、電話をかける機会も増えるでしょう。メール偏重のコミュニケーションでは、文面の思案や、過去のメール検索などに時間を取られがちでした。今後 Office 365 をトータルに活用することで、業務のスピード感にも好影響が出ると期待しています」。

さらに、コストに関しても「成果は大きい」と、奥田 氏は言います。
「コストに関しては、Office 365 のライセンスすべてが揃った状態で、従来のメール システムにかかっていた費用と "同等" にまで抑えられています。これは本当に魅力的な価格設定でした。同じ予算でありながら、実現できることに雲泥の差がありますから。さらに、海外拠点への適用を進めて、グローバル約 18,000 ユーザーへの展開を終えた際には、従来に比して相当なコストダウンが図れるでしょう」。

そして、もう 1 つ。今回、大林組では CAL Suite Bridge も活用。オンプレミスの SharePoint Server も利用できるように整えられています。

「このオンプレミス活用まで含めると、コスト メリットは相当大きなものになりますね」(奥田 氏)。

<今後の展望>
親密なコミュニケーションによるマイクロソフトの信頼感と、汎用的な技術に期待

大林組では現在、工事現場での施工管理などを効率化するために、カメラを搭載したタブレット端末を 3,000 台導入し、活用しています。
このタブレットでも Exchange Online の Active Sync 機能を使って、簡単にメール設定を同期させることができます。こうしたマルチ デバイス対応を含めて、今後ますます、大林組グループにおける ICT 活用が進んでいくだろうと、丸本 氏は話します。

「以前は、自分の席に戻らないと自分宛てのメールを確認することができませんでしたが、Exchange Online を導入した今は、自席に戻らなくてもメールの送受信ができるように変わっています。さらに、タブレット端末でもメールが送受信できます。こうやってインフラを整えていくことで、社員の働きやすさに貢献できれば幸いです。実際、Web 会議を気軽に使いたいとか、最近は業務にもっと IT ツールを活用したいという声も増えていますよ」。

こうした状況を踏まえて、マイクロソフトへ期待することは多いと、丸本 氏は締めくくります。
「今は、テクノロジーの進化が早く、スマートフォンやタブレットなど、デバイスも次々に変化していきます。その意味では、マイクロソフトの Surface Pro などは、Microsoft Office をフルに活用できる業務用デバイスとして期待しています。マイクロソフトには、今後もグローバルに活用される汎用的な製品、サービスを提供し続けていただきたいと思います。当社としても今回のプロジェクトを通じて、日本マイクロソフトの営業やサポートの方々と親密にコミュニケーションをして、信頼関係を築くことができました。非常に心強く思っています」。

コメント