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エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社

 様に導入

オンプレミスに対し 10 年使っても十分安いコスト試算、サポート終了の迫る Windows Server 2003 から Microsoft Azure へ業務システムを移行

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社は、電子書籍やゲームなどのデジタル コンテンツを、スマートフォンをはじめとしたマルチデバイスに向けて配信しています

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社は、電子書籍やゲームなどのデジタル コンテンツを、スマートフォンをはじめとしたマルチデバイスに向けて配信しています

国内最大級の電子コミック配信サービス「 コミックシーモア外部サイトへ移動するため、別ウィンドウで開きます」を運営するエヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社。同社は、業務を支えるさまざまなシステムを自前で開発、運用してきました。しかし、システムの老朽化は避けがたく、システムの保守/運用、およびハードウェア/ソフトウェアの資産管理に必要なコスト、労力が大きな負担となっていました。そこで、Windows Server 2003 のサポート終了を契機に、システムのクラウド化に着手。Microsoft Azure を活用したハイブリッドなシステムを目指すことになりました。

<導入背景とねらい>
Windows Server 2003 のサポート終了への対応とシステム老朽化が問題に

写真:エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社 代表取締役社長 苫名 明 氏

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社
代表取締役社長
苫名 明 氏

写真:エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社 コミック事業部 サービス開発グループ 兼 社内基幹システムグループ グループ長 安永 健治 氏

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社
コミック事業部 サービス開発グループ 兼 社内基幹システムグループ グループ長
安永 健治 氏

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社 (以下、エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ) は、国内最大級の電子コミック配信サービス「コミックシーモア」を運営している企業です。エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ 代表取締役社長 苫名 明 氏は、同社の事業について次のように説明します。

「2004 年にスタートしたコミックシーモアは、現在、20 万点以上の品揃えを誇り、昨年からは一般書籍の配信も開始しました。数年前から取り組んでいる恋愛ゲームも好調です。海外をターゲットに開発した女性向け恋愛ゲームは、米国で大きなシェアを獲得し、今後、さらに成長すると期待しています」(苫名氏)

こうしたサービスを支えるバックヤードの管理システムも含め、同社の業務を支えるシステムは自分たちで構築したものが多いといいます。エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ コミック事業部 サービス開発グループ 兼 社内基幹システム グループ グループ長 安永 健治 氏は、次のように語ります。

「ファイル サーバーやデータベース サーバーなど、社内にはさまざまな業務システムがありますが、すべて内製してきました。サーバー台数は 50 ~ 70 台ですが、ハードウェアもすべて自社で用意し、ディスクやメモリ、CPU などを交換して使ってきました。しかし、さすがに老朽化が進み、2015 年 7 月 15 日の Windows Server 2003 のサポート終了もあって、何とかしなければと考えていました」(安永氏)

そこで同社は、社内にある機密情報を扱うシステムなどはオンプレミスに残し、外に出せるシステムは、極力、クラウドに移行することを決断。そのプラットフォームとして選択されたのが、Microsoft Azure でした。

<導入の経緯>
Windows 8 ストア アプリの開発経験を活かし、Azure によるシステムのクラウド化を推進

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレが Azure を選択した背景には、実は同社と Windows 8、そして Azure の深い関係がありました。

「実は当社は、Windows 8 のリリースに合わせて、『地球書店』という電子コミックを配信するストア アプリを開発、リリースしました。その際、バックグラウンドで使ったのが Azure でした。まだ Azure が生まれたばかりの中、著作権保護のしくみや、システムの自動スケーリング (負荷の増減に合わせてシステムを増減させる機能) も含めて自前で開発したこともあり、Azure のさまざまなノウハウが蓄積されていました。こうした経験を踏まえ、うまくスキームさえ作れば、短時間で効率的にサーバーを移行できると判断したのです」(安永氏)

もちろん、選定にあたっては、他のクラウドとの比較、検討も行われました。そこで Microsoft Azure が高く評価されたのは「サポート」でした。

「機能やスペックだけ見れば、他のクラウドにも優れた点はありました。しかし、他のクラウドの場合、テスト利用して問い合わせをしても、1 ~ 2 週間も回答がないこともありました。しかし、Azure だと、数時間後にはサポートから折り返し電話がかかってきますし、すぐには解決できない問題についても、解決するまで対応してもらえるので、安心感がまったく違ったのです」(安永氏)

こうして、同社は 2014 年 4 月、Azure を正式契約。そして、Windows Server 2003 のサポートが終了する 2015 年 7 月 15 日に向けて、システムの移行プロジェクトが動き出したのです。

<導入の成果>
圧倒的なコスト削減を実現し、システムの運用/保守の手間を大幅削減

写真:エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社 コミック事業部 サービス開発グループ プロデューサー 住田 雅仁 氏

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社
コミック事業部 サービス開発グループ プロデューサー
住田 雅仁 氏

取材時点では、システムのクラウド移行はまだ途上で、進捗状況は約 60% ということでした。プロジェクトの状況、およびオンプレミスとクラウドのバランスについて、エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ コミック事業部 サービス開発グループ プロデューサー 住田 雅仁 氏は次のように説明します。

「現在、Azure 上で 20 ~ 30 台の仮想サーバーが稼働し、オンプレミスでは 30 ~ 40 台のサーバーが動いています。ファイル サーバーやデータベース サーバー、個人情報などの機密情報が保存されているサーバーなどをオンプレミスに残しています。一方、FTP サーバーや社内用 Web サーバー、バックアップ サーバーなどのシステムを Azure に移行しています。最終的には、オンプレミスが 30%、Azure が 70% のバランスにする計画です」(住田氏)

移行プロジェクトはいまだ進行中ですが、Azure の導入効果は、コスト試算の段階からはっきりしていたと、安永氏は次のように説明します。

「同規模の移行をオンプレミスで行ったケースを試算すると、サーバーのイニシャル コストだけで 2,000 万~ 3,000 万はかかります。しかも、それに運用コストは入っていません。一方、Azure なら月に 20 ~ 30 万程度なので、10 年使っても十分安い計算になります。しかも、運用コストはほぼゼロなので、その差はさらに大きくなります。また、利用した分だけ課金されるしくみも大きなメリットです。たとえばバックアップする場合、必要なときだけシステムを立ち上げ、作業終了後に停止すれば、あとは料金がかからないのです」(安永氏)

運用面でのメリットについては、実際にシステムの運用を担当する住田氏が、次のように説明します。

「これまでは、ハードディスクが壊れたり、ファンが止まったりといったトラブルが頻繁に発生し、その対応に多くの労力を割かれていました。また、当然スペースや電気代もかかりますし、UPS も設置していましたので、そのコントロールも必要でした。さらに、ハードウェアやソフトウェアを資産として持っていたので、毎年、棚卸しして調査する必要がありました。Azure 移行後は自社で資産を持つことがなく、こうした調査の手間もなくなるのでとても楽になります」(住田氏)

写真:集合写真

<今後の展開>
さらなるクラウド化を進め、蓄積した Azure の経験とノウハウを新ビジネスに活かす

同社では、引き続き、業務システムの Azure への移行を進め、Windows Server 2003 のサポート終了時点で、社内の Windows Server 2003 を一掃する計画です。また、それ以降も、各種システムを「できるだけ Azure 側に持っていきたい」と強調します。

「たとえばセキュリティを考えると、次々と新しい攻撃手法が登場するため、自前で必要な対策をとると膨大なコストがかかります。しかし、Azure を活用すれば、自前で対策するよりも、圧倒的に低コストで高いセキュリティ レベルを維持できます」(安永氏)

また、パブリック クラウドである Azure を Active Directory の機能と、VPN で信頼されたネットワークのみ接続できるよう工夫することで、プライベート クラウドのように社内セグメントとして安心かつ安全に利用できているとのことです。

「我々の強みは、Azure の開発を通じて、クラウドのノウハウ/経験を豊富に蓄積できたことです。それは、今後、新しいビジネスを展開する際にも、間違いなく役に立つと思います」(安永氏)

さまざまなシステムのクラウド化を推進する同社にとって、Azure はすでに必要不可欠なインフラとして活用されています。今後、オンプレミス 30%、クラウド 70% という同社が目指すハイブリッド システムが完成したとき、Azure の効果も最大限に発揮されることでしょう。

2004 年のサービス開始以降、累計利用者数 2,000 万人を突破した国内最大級の総合電子書籍ストア「コミックシーモア」

2004 年のサービス開始以降、累計利用者数 2,000 万人を突破した国内最大級の総合電子書籍ストア「コミックシーモア」

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