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株式会社エヌデーデー

 様に導入

オンプレミス + クラウドの Office 365 ハイブリッド システムで専門性の高い 4 つの事業部の情報共有を実現

株式会社エヌデーデーは、「医療」「公益」「金融」「解析/制御」の 4 つの専門分野で事業展開しています。高い専門性を有するため、事業部門も 4 つに分かれて独立性を保って活動していますが、事業部間の情報やナレッジ共有には課題を抱えていました。そこで、Office 365 を活用し、オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッドな情報共有のしくみを構築し、高い独立性とセキュリティを維持したまま、部門間の情報共有を実現しました。

導入背景:
独立性の高い 4 つの事業部間での情報/ナレッジの蓄積や共有が課題に

株式会社エヌデーデーは、「医療」「公益」「金融」「解析/制御」の 4 つの専門分野で事業展開しているシステム インテグレーターです。4 分野とも非常に専門性が高く、かつ厳格な情報管理を必要とするため、事業部を 4 つに分けて、それぞれが高い独立性を保ってビジネスを展開しています。ただし、高い独立性ゆえに課題も抱えていたと、公益システム事業部 エンタープライズ サービス グループ グループ マネージャー 奥田 健一郎 氏は次のように説明します。

「4 つの事業部は、それぞれ機密性の高い情報を扱うため、ネットワークも別ドメインにしています。このため、どうしても情報管理が縦割りになり、情報共有が難しいという問題がありました。たとえば、ある事業部がシステムを構築すれば、さまざまな情報やナレッジが蓄積されますが、他事業部からはこうした情報/ナレッジが見えにくいという課題があったのです」 (奥田 氏)

また、メールボックスのサイズが 30 MB と小さいことも課題でした。プロジェクトにかかわる膨大なドキュメントやプログラム、画像を含む資料をやりとりするため、メールボックスを常に空の状態にし、30 MB を超えるファイルは分割送信したり、CD-ROM に焼いたりしてやりとりしていました。
そこで、メールボックスのサイズを増やすと同時に、各事業部の高い独立性は維持したまま、事業部間の情報を一元的に蓄積、共有し、コミュニケーションを活性化するしくみが求められたのです。

導入の経緯:
情報管理の観点からオンプレミスを前提に Office 365 との組み合わせを選択

もともとマイクロソフトの技術に精通したエンジニアの多かった同社は、新しいしくみとしてオンプレミスの Exchange Server を検討しました。
ただ、同じタイミングで Office 365 がサービスを開始したこともあり、Office 365 も加えて検討し、最終的に Office 365 の Exchange Online、Lync Online などを利用しつつ、SharePoint だけはオンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッドなシステムを構築することにしました。

「大きな理由はセキュリティです。当社は機密性の高い情報を扱いますので、データをクラウドには置くことを嫌うお客様も少なくありません。こうしたお客様からお預かりしたデータを、当社がクラウドに置くことはありえません。このため、原則としてすべてのデータはオンプレミスの SharePoint に保存する必要がありました。また、オンプレミスの SharePoint は閲覧のアクセス ログを取得できる点も、セキュリティの観点から重要でした。一方、SharePoint Online は、社内規約などの共有を前提としたデータや大容量データの受け渡しに活用することにしました」 (奥田 氏)

同社のシステムがユニークなのは、認証のしくみも、オンプレミスとクラウドのハイブリッド構成となっていることです。

「Office 365 の認証を社内の Active Directory と同期させて、シングル サインオンを可能にしました。ただし、そうすると、社内の Active Directory が停止すると Office 365 も使えなくなります。そこで Azure 上にも Active Directory を用意して、社内が停止したら Azure 側に自動的に切り替わるようにしました」 (奥田 氏)

導入の成果:
事業部間の情報共有を実現し、情報活用とコミュニケーションが活性化

新しいシステムは、2014 年 7 月から稼働を開始しました。一人あたり 50 GB のメールボックスを持つ Exchange Online によって、メールボックスの問題が解決されたのはもちろん、情報共有についても、徐々に効果が現れつつあると、奥田 氏は次のように語ります。

「全社ポータルと事業部ごとのポータルを用意し、全社の情報は全社ポータル、事業部にかかわる情報は事業部ポータルで共有することで、コミュニケーションをとりやすくなりました。また、営業資料や過去の提案資料を全社で共有することでそれらをベースに新しい提案書を作るといった活用も始まっています。さらに SharePoint 上で Wiki サイトを作成し、情報を自由に書き込めるようにしたところ、事業部を越えて技術情報が書き込まれ、高度な意見交換につながったり、ゴミの分別方法や複合機の特殊な使い方といった細かい情報の共有も進み、生産性の向上につながっていると感じます」 (奥田 氏)

その他の機能も積極的に活用されています。たとえば、Exchange Online は、会議室予約や備品の予約、スケジュール管理、OneDrive for Busibess は、個人用のデータ ストレージとして活用されています。さらに、Lync Online については予想以上の効果があったと、奥田 氏は次のように強調します。

「Lync Online は、事業所間の会議や社員間のコミュニケーションで積極的に活用されています。移動の時間やコストが不要になりましたので、予想以上の効果が得られました。また、遠隔地のコミュニケーションの敷居が下がったため、これまで以上にコミュニケーションの機会が増えました。こうしたコミュニケーションの変化が、最終的には、システムなどの成果物の品質向上につながると期待しています」 (奥田 氏)

今後の展開:
ハイブリッドな Office 365 システムの構築/運用のノウハウを新ビジネスにつなげる

株式会社エヌデーデーでは、自社で導入、構築した Office 365 のハイブリッド システムを「Hybrid 365」という名称でサービスとして展開しています。その特徴について、奥田 氏は次のように説明します。

「個人情報などの機密情報をクラウドに置きたくないというお客様は少なくありません。『Hybrid 365』は、こうしたご要望に対応できる Office 365 システムを構築するサービスです。弊社自身も機密性の高い情報を扱い、ISMS の運用の実績もありますので、運用ルールや必要なインフラを含めたご提案も可能です」 (奥田 氏)

また、今後は、SharePoint アプリの開発にも力を入れていく予定です。

「オンプレミス、クラウドともに SharePoint の開発、運用の経験を重ね、SharePoint アプリを開発する技術やノウハウは十分蓄積できました。今後は、弊社が得意としている医療や公益、金融などの分野を中心に、お客様に必要とされる SharePoint アプリを開発したいと考えています。ただ、具体的な計画は未定ですので、お客様の声を聞きながら、中長期の視点で考えたいと思います」 (奥田 氏)

4 つの事業部の情報共有、メールボックスのサイズ拡張を目的に構築された Office 365 のハイブリッド システムですが、すでに当初の目的以上の成果を生み出しつつあるといえそうです。今後は、既存のビジネスはもちろん、「Hybrid 365」の新プロジェクトや新しい SharePoint アプリの開発にも、新しい情報共有のしくみが活躍するのは間違いないでしょう。

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