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導入事例

 様に導入

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株式会社ムビチケ

 様に導入

クラウドの利点を活かして、予定どおりの急成長 (前期同月比 160%)。映画館離れがささやかれる若年層との接点を強化するために、Windows 8 アプリなどマルチ デバイス対応も促進

株式会社ムビチケは、複数の映画会社と興行会社が参加する世界でも初の試みとなる、映画観賞券の前売券購入と座席予約ができるオンライン サービスです。前例のないビジネスを、スモール スタートさせるにあたり、代表取締役社長の髙木 文郎 氏は「クラウド サービスを活用しなければ成立しないシステム」だと確信。Amazon Web Services をはじめ複数のプラットフォームを比較検討した結果、ビジネス スピードを上げるために最適なプラットフォームとして選択したのが、OS とデータベース エンジンが揃っている Windows Azure でした。そして今、ムビチケは Windows 8 用アプリなど、マルチ デバイス対応を整え、ユーザー数を着実に増やしています。

<導入の背景とねらい>
事前予約で楽に映画鑑賞できるメリットが評価され、ファミリー層の支持も獲得

株式会社ムビチケ (以下、ムビチケ) が展開する、映画のオンライン前売券販売サービス「ムビチケ」は、2011 年 9 月のサービス開始から順調にユーザー数を拡大。「計画どおりの成長を続けている」とムビチケ 代表取締役社長の髙木 文郎 氏は話します。

株式会社ムビチケ
代表取締役社長
髙木 文郎 氏

事業開発部門
システムサービス部 部長
貝原 健男 氏

「ムビチケもお陰さまで 2 年目を迎え、売上も前年同月比平均 160% となりました。この数字は、ほぼ計画どおりです。提携している映画館については現在、全国の約 6 割に留まっていますが、ゆくゆくは全国の劇場で利用できるようにしていく予定です」。

ムビチケでは、当初想定していたメイン ターゲットである 20 ~ 30 代の女性をしっかりと獲得した上で、新たなユーザー層も獲得していると髙木 氏は続けます。
「日本の映画マーケットにおいて、一番映画館に足を運んでいると言われる若い女性層にも、ムビチケはかなり利用されています。しかし、それ以上に多かったのが、30 ~ 40 代の男性ユーザーです。これには、ファミリー映画の売上の良さも、大きく関係していると思います」。

ユーザーから見たムビチケの最大の利点は、インターネット経由で事前に座席予約できることにあります。このメリットが、もっとも大きく影響したのが、ファミリー映画の前売券販売だったと髙木 氏は続けます。

「特に小さなお子様と鑑賞する映画の場合、お友達の家族と一緒に行かれることも多いようですが、一度に大勢で連れ立っても、これまでの前売り券ですと並んで座れるかどうかは分かりません。ところが、従来の紙の前売券と違ってムビチケであれば事前に全員の座席を指定予約できます。当日券料金ではなく、あくまでも前売り券の料金で安心して、皆様でお楽しみいただけるとあって、かなり好評をいただいています」。

こうして成長を続けるムビチケの課題が、「映画館離れ」がささやかれている若年層の取り込みであると言います。この課題に対してムビチケが用意した答えが、クレジットカードをお持ちでない若年層も店頭で現金購入できる「ムビチケ カード」と、複数のデバイスに対応した無償アプリケーションの提供でした。

<システム概要と導入効果>
既存の開発資産を活かして Windows 8、Windows Phone 用アプリもスピード開発

ムビチケは、マイクロソフトのパブリック クラウド サービスである Windows Azure を基盤とした Web サービスです。多くのユーザーは、PC のブラウザからこのサービスを利用していますが、ユーザーとの接点を幅広く確保するために、無償の Windows 8 アプリと Windows Phone 用のアプリも提供されています。

こうしたマルチ デバイス対応が容易にできることも、Windows Azure を選択した理由の 1 つであると、ムビチケ 事業開発部門 システムサービス部 部長 貝原 健男 氏は説明します。
「Windows Azure であれば、開発に .NET Framework などの既存開発資産が活用できます。当社の IT パートナーに、.NET Framework を用いたアプリケーションを開発した資産がありましたので、ムビチケ アプリの開発も、非常に短期間に、スムーズに完了しています。これは、ビジネスのスピード感を保つ上で非常に有効でした」。

さらに貝原 氏は、Windows 8 および RT 用のアプリを販売/配布する Windows Store および Windows Phone 用の Windows Phone ストア についても「安心できる」と評価しています。

「当社のサービスは、各映画会社や映画館との信頼関係の上に成り立っています。ですから、無償アプリを配布すると言っても、クオリティの低いものは配信できません。その点、マイクロソフトの運営するストアでは、アプリの品質もチェックしてくれます。また、アプリをダウンロードしていただいた後は、アプリを起動させずとも、アップデートが適用されるようになっています。これも、非常にうれしい仕様です。さらにはアプリ全体をしっかりと管理してもらっていますので、海賊版が出回る心配もありません」。

ムビチケは、「クラウド サービスの活用がなければ成り立たない」と貝原 氏は続けます。

「最近は映画館の上映スケジュールが、公開 1 週間前ぐらいにならないと決まりません。ムビチケにアクセスが集中する日も、人気作の上映スケジュール確定のタイミングに重なりますので、あらかじめサーバーのインスタンスを倍にまで増やしておくのです。たった 3 分でこの手続きは完了します。そして、集中日が過ぎたら通常どおりのインスタンス数に戻すわけです。ほとんどコストがかからずに、円滑にサービスを継続提供できるのが、ありがたいですよ。こうした運用のお陰で、今まで Windows Azure の各サーバーの CPU 使用率が 20% に達したことはありません。レスポンスを速く保つことが必要不可欠ですからね」。

<今後の展望>
Windows Azure メディア サービスを含め"映画業界支援" のために提供

髙木 氏はムビチケについて、「日本の映画業界を盛り上げるためのインフラとして、映画会社各社の皆様に活用してもらうことが一番の願い」だと話します。

「ムビチケは、前売券を販売し、各劇場の座席予約システムと連動するサービスです。今後も、この範囲を超えるつもりはありません。しかし、より多くのお客様に映画を楽しんでいただくためには、各作品の魅力を知っていただく必要があります。そこで、ムビチケのアプリなどを通じて、各作品の予告編動画を閲覧できれば良いと考えています。そのために今、Windows Azure メディア サービスの導入を準備しているところです」。

髙木 氏は、同社が整えた Windows Azure メディア サービスなどのインフラを、業界全体で「気軽に活用して欲しい」と続けます。
「アプリ経由などで動画を閲覧できるようにはしていきたいと思いますが、ムビチケとしてメディア サービスを本格的に事業化するつもりはありません。Windows Azure メディア サービスの機能を活用すれば、複数のファイル形式に対応したコンテンツ配信まで行えます。つまり、各映画会社が大切な資産である予告編動画を、それぞれのメディアの要請に応じてエンコードし直して、個別に提供するといった手間が省けるようになります。この利便性を活かして、各作品のプロモーション活動を効率良く行ってもらえるようになれば一番ですね。当社の目標は、映画会社各社の皆様に役立つ基盤インフラを提供し、『業界支援会社』になることですから」。

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