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マイクロソフト コーポレーション

 様に導入

強力な新しい ERP ソリューションにより、2-Tier ERP 戦略の強化を実現

マイクロソフト コーポレーション

世界各国に約 90,000 人の従業員と 110 の子会社を有するマイクロソフトでは、多様な経費報告書作成システムをより使いやすく、かつ一貫した詳細情報を得ることが可能な一元管理型のソリューションに置き換える必要に迫られていました。これは同社にとって、2-Tier ERP 戦略を拡張して運用部門を Microsoft Dynamics AX で標準化し、さらに本社の財務会計用の SAP システムと統合する機会となったのです。財務オペレーション チームと Microsoft IT は製品グループと協力し、標準ソリューションとして Microsoft Dynamics AX 2012 を導入。この導入において同社は、多くの企業にとって役立つ再利用可能な展開シナリオを実行しました。さらに、このソリューションを社内の SAP システムを補完するための「革新レイヤー」として利用し、時間を節約する機能を全従業員に迅速に導入することが可能になりました。

<状況>

世界各国に約 90,000 人の従業員を抱えるマイクロソフトでは、非常に困難な経費報告書の要件に対応する必要がありました。このソフトウェアの巨大企業は、従業員への経費の払い戻しと領収書の回収を行うために、2 つのシステムを利用していました。この 2 つとは、MS Expense Bill Presentment という、米国の従業員を対象とする高度なカスタム ビルドの Web ベース システム。そして、世界各国の 110 の子会社に勤務する従業員を対象とした、Microsoft Excel スプレッドシート テンプレートをベースにした MS Expense Classic という、より基本的なシステムです。いずれのシステムも、マイクロソフトが本社の財務会計に利用している SAP の管理 ERP システムにデータを入力しますが、この ERP システム自体、柔軟性に乏しく煩雑であるため、同社の報告書作成のニーズを満たしていませんでした。

マイクロソフトの Global Accounts Payable の GPO 担当部長であるジョディ フォード (Jodi Ford) は、当時を振り返って次のように述べています。「米国以外の従業員ミーティングで指摘された一番の問題点は、手作業による経費の払い戻しプロセスでした。従業員は毎月末、それぞれの領収書を手作業で入力し分類するという手間のかかる処理に数時間を費やすこともありました」。

従業員がデータを Excel テンプレートに入力するため、記録は一貫性のない不完全なものになりがちでした。このため、Global Procurement Travel グループは、旅行会社との契約をより有利にまとめたり、あるいは従業員に会社のポリシーを伝える際にどの領域に重点を置けば良いかを判断するために必要な情報を十分に得ることができませんでした。また、テンプレートの保守も困難でした。保守は個々のテンプレートのレベルで行われ、100 件以上のテンプレートの保守が必要でした。マイクロソフトの IT チームは、税コードや他の国際ビジネスで必要な手順などの変更に対応するために、かなりのリソースを費やして四半期ごとにこれらのテンプレートを更新していたのです。

2 つに分かれ非効率的だったシステムを置き換えるため、マイクロソフトの財務オペレーション チームは新しい従業員セルフ サービス ソリューションについて次のような目標を掲げました。

  • 従業員の満足度向上 (展開後の調査で NSAT スコア 115 以上、および調査回答者の 60% が新しいプロセスによって時間を節約できたと回答すること)
  • 監査の効率化 (誤検出を 15% まで減らすこと、および監査を必要とする経費請求の総数を 30% 削減することを含む)

マイクロソフトは既に ERP システムの 2-Tier 戦略を明確にし、繰り返し実行してきていました。同社は SAP を会社全体の ERP システムとして利用していますが、いくつかのビジネス グループは、強力かつ柔軟性の高い方法で特定のビジネス ニーズに取り組むために、SAP との統合に Microsoft Dynamics AX を使用しています。そのようなビジネス グループには、マイクロソフト ストア組織、Microsoft Studios、Xbox グループ、Microsoft Puerto Rico などがあります。Microsoft Dynamics AX 2012 の産業基盤機能は、2-Tier 戦略の基盤であり、さまざまな場所での導入を可能にするものです。

「… 第一の目標は従業員の満足度を向上させることですが、MS Expense 2.0 によって人件費も毎年何百万ドルも回収できることでしょう」

マイクロソフト
Global Accounts Payable (グローバル アカウント ペイアブル)
GPO 担当部長
ジョディ フォード (Jodi Ford) 氏

<ソリューション>

プロジェクト チームは、マイクロソフトが米国で使用していた MS Expense Bill Presentment システムを海外の子会社に拡張することを検討しました。しかし、同チームは Microsoft Dynamics AX 2012 用に計画されたセルフ サービスの従業員ポータルの話を聞いて、Microsoft Dynamics AX 製品チームと協力して、経費報告書作成のニーズを満たすソリューションを作成することに決めました。ポータルは、従業員全員が使い慣れているテクノロジである Microsoft SharePoint Server 2010 をベースにしています。プロジェクト チームが製品開発の過程で重要な情報を提供したことにより、最適な効率と管理性を発揮できるように設計された高度な経費報告書作成機能が実現しました。この種の 2-Tier ERP (エンタープライズ リソース プランニング) シナリオは、SAP では柔軟性が乏しくて対応できない基幹業務機能に対処するためのものですが、本社の SAP ERP システムと統合するために採用されました。

マイクロソフトの財務ソリューション供給部門のプリンシパル ソリューション マネージャーであるジャスパー ハールレーブ (Jasper Haarloev) は、次のように述べています。「独自のソリューションを構築して管理したり、SAP をカスタマイズして拡張しようとするのではなく、Microsoft Dynamics AX 上に構築することで、より強力でコスト効率の良いソリューションを実現できました。この知的財産は Microsoft Dynamics AX 2012 と共に、同様の課題に直面する他の組織向けに提供される予定です」。

新しい MS Expense 2.0 ソリューションによって従業員は、より迅速に、会社のポリシーに合った方法で出張および経費の詳細を入力することができます。この Web ベースのソリューションは、ホテル チェーンなどの情報を提供するベンダーからの情報やクレジット カードの情報から、経費の詳細を自動的に挿入します。また、このソリューションでは、従業員が経費報告書の要件に合わせて経費をすばやく分類できるドロップダウン メニューも提供されます。経費報告書は提出後、適切な承認者に自動的に転送されます。

マイクロソフトの IT チームは、固有の経費承認プロセスに対応するためにソリューションを多少カスタマイズしましたが、基本的な機能だけで要件の約 90% に対応しました。IT チームが特にメリットに感じたのは、Microsoft Dynamics AX の組み込みの多国語、多通貨機能と、地方税コードの更新機能でした。

IT チームは、MS Expense 2.0 と本社の SAP システムとの統合を構成するため、Microsoft IT グループが推進する Microsoft Dynamics AX Center of Excellence によって管理されている統合パターンを参照しました。この組織は、Microsoft Dynamics AX の導入をサポートするための最適な手法の開発および管理を担当しています。導入例としては、製造、小売り、およびプロフェッショナル サービス シナリオが挙げられます。これらはすべて、SAP と統合される 2 Tier ERP ソリューションとして機能します。

マイクロソフトの Microsoft Dynamics Center of Excellence のシニア グループ プログラム マネージャーであるケビン スコット (Kevin Scott) は、次のように述べています。「組織で Microsoft Dynamics AX と SAP の統合に取り組む方法は、それぞれの固有の要件によって異なります。私たちは社内でグループ化した一連の再利用可能なコンポーネントを構築しています。お客様はこれらを利用して、2-Tier ERP プロジェクトを推進し、確実に導入することができます」 。MS Expense 2.0 の場合、Microsoft Dynamics AX 内の Web サービス フレームワークであるアプリケーション統合フレームワークを使用して、SAP と他の内部システムや外部システムとデータを交換します。SAP からの基本データは毎日自動的に MS Expense 2.0 に対して更新され、経費情報は自動的に 15 分ごとにまとめて SAP にアップロードされます。

マイクロソフトの財務オペレーション チームは、MS Expense 2.0 の段階的な展開を計画しています。現時点では、オーストラリアのマイクロソフトの従業員 100 人近くと、マイクロソフト本社の Microsoft Business Solutions グループの従業員約 900 人が既にソリューションを利用しています。目標は、15 か月以内に世界各国の 90,000 人の従業員全員が利用できるようにすることです。「私たちは、新しいソリューションを使用する従業員が十分なサポートを受けられるようにするため、慎重なアプローチを取っています。というのも、従業員にしっかりとプロジェクトに取り組んでもらう必要があるからです」と、フォード (Ford) は説明しています。

メリットMicrosoft Dynamics AX 2012 で経費報告書の作成を標準化することにより、マイクロソフトの財務チームはプロジェクトの目標を実現しようとしています。MS Expense 2.0 は従業員にかかる負担を大幅に軽減しました。同時に、財務オペレーション チームは監査を簡素化し、また、IT チームは古い効率の悪いソリューションを廃止して、Microsoft Dynamics AX 2012 で製品の革新的な機能を活用できるようになります。マイクロソフト以外の会社の場合でも同じように、この 2-Tier ERP ソリューションを利用して従業員セルフ サービスを必要とする独自の基幹業務プロセスを改善し、SAP と他の企業システムを簡単に統合できるというメリットを得ることができます。「当社の財務グループに対する Microsoft Dynamics AX 2012 の導入は、2-Tier ERP 戦略が、企業において重要なプロセスの効率を高め、迅速な革新を実現するための標準化されたソリューションを提供できることを証明しました」と、Microsoft Dynamics ERP 研究開発担当コーポレート バイス プレジデントであるハル ハワード (Hal Howard) は述べています。

<プロセスの自動化と効率の向上>

使いやすさは MS Expense 2.0 の設計における第一の考慮事項でした。プロジェクト チームは Microsoft Dynamics AX 製品グループと協力し、SharePoint Server テクノロジを利用することで、認定されたクレジット カードの経費詳細や承認ワークフローなど、できるだけ多くの機能を自動化しました。従業員は、自由形式のフィールドに詳細を入力する代わりに、便利なドロップダウン メニューからカテゴリを選択できるようになりました。これらの機能強化により、予想される NSAT スコアは 115 を超えています。

「従業員たちは毎月報告書の提出のために数時間も費やさなければならないことに不満を訴えていました。当社には頻繁に出張する従業員が世界中に何万人もいます。したがって、第一の目標は従業員の満足度を向上させることですが、MS Expense 2.0 によって人件費についても毎年何百万ドルも回収できることも重要です」と、フォード (Ford) は述べています。

<管理性の向上>

MS Expense 2.0 のメリットの多くは直接従業員を対象とするものですが、マイクロソフトの財務オペレーション チームも一貫性のある詳細な経費報告書情報において大きなメリットを得ています。「MS Expense 2.0 では、既存の会社の経費報告書作成ポリシーの適用をより効率的に行うことができます。全員が経費の入力を標準化された方法で行うため、監査処理時の誤検出数は 15% 減少すると予想されています。経費の報告作業が容易になるため、経費報告書を作成する従業員数は増えますが、監査を受ける報告書の数は 30% 減少すると予想しています」と、ハールレーブ (Haarloev) は説明しています。

監査の効率化に加え、より詳細な経費報告書データは、マイクロソフトがホテルや他の業者とより有利に契約をまとめたり、支出に関してより的確な決断を下すために必要な情報を経営陣に提供するために役立ちます。

「たとえば、変更が比較的困難な企業の ERP システム上に構築される "革新レイヤー" として、Microsoft Dynamics AX が利用されることを想定しています」

マイクロソフト
Microsoft Dynamics ERP
研究開発担当コーポレート
バイス プレジデント
ハル ハワード (Hal Howard) 氏

<迅速な革新の実現>

他の企業と同様に、マイクロソフトにとって迅速な革新の実現は、ビジネスに置いて競争力を維持するために重要な要素です。マイクロソフトの Microsoft Dynamics AX 担当リード プログラム マネージャーであるカイル ヤング (Kyle Young) は、次のように述べています。「MS Expense 2.0 の導入により、マイクロソフトはカスタム ビルドの一連のツールから標準化された再利用可能なソリューションへの移行を成功させました。このことは、このソリューションを基盤として、カスタム システムよりもはるかに効率的かつ迅速に新しい技術を導入できることも意味します」。

MS Expense 2.0 により、マイクロソフトは自社の経費報告書作成システムを、地域ごとの要件に十分対応できる柔軟性を備えた一元管理型のソリューションに統合しました。このソリューションは、財務オペレーション チームの負担を大幅に軽減すると考えられる税コードの自動更新機能など、Microsoft Dynamics AX の製品機能の向上によるメリットをもたらします。MS Expense 2.0 の機能強化としては、計画段階ではあるものの、従業員が自身の携帯電話で写真を撮って詳細を入力することで領収書を提出できる、Windows Phone アプリなども挙げられます。

「たとえば、変更が比較的困難な企業の ERP システム上に構築される "革新レイヤー" として、Microsoft Dynamics AX が利用されることを想定しています。2-Tier ERP 戦略を採用することで、企業は基幹業務プロセスをより的確に管理できるようになるでしょう。マイクロソフトが経費報告書について実現したことは、可能なことの一例に過ぎません」と、ハワード (Howard) は述べています。

Microsoft Dynamics

Microsoft Dynamics は、柔軟性の高い統合型のビジネス管理ソリューションであり、組織とエンタープライズはこれを利用することで、確信を持ってビジネス上の決断を下すことができます。Microsoft Dynamics は、Microsoft Office などの使い慣れた Microsoft ソフトウェアと同じように使用でき、使用方法を短期間で習得できるので、従業員は直ちに利用を開始し、最も重要な業務に集中することができます。また、マイクロソフトの製品であるため、社内に既に導入されているシステムとも容易に連携させることができます。財務、顧客関係、およびサプライ チェーン プロセスの自動化および効率化を図ることで、Microsoft Dynamics はユーザー、プロセス、およびテクノロジを統合して業務の生産性と効率を高め、ビジネスの成功を促します。
Microsoft Dynamics の詳細については、以下のサイトをご覧ください。
http://www.microsoft.com/ja-jp/dynamics/default.aspx

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