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導入事例

 様に導入

  • クラウド
  • 効率化
  • 最適化
  • コスト
  • 転職

株式会社メディカル・プリンシプル社

 様に導入

個別最適化されていた営業支援システムを Microsoft Dynamics CRM で統合
業務スピードの向上と求人マッチングの効率化を実現

写真:株式会社メディカル・プリンシプル社

株式会社メディカル・
プリンシプル社

医師のキャリア コンサルティング サービス「民間医局」を運営する株式会社メディカル・プリンシプル社では、リアルタイムで最適な医師と医療機関のマッチングと情報の一元化を目指し、Microsoft Dynamics CRM 2011 を活用した営業支援システムを構築しました。業界最大規模の約 68,000 人の医師および医学生が登録するサービス「民間医局」では、Microsoft Dynamics CRM で構築されたシステムをベースに登録会員を 早期に 10 万人まで拡大し、さらなる地域医療への支援・社会貢献を行っていくことを目指しています。

<導入の背景とねらい>
スクラッチでサイロ化されたシステムを
統合してリアルタイム性を高める

株式会社メディカル・プリンシプル社
取締役 兼 上席執行役員
ドクターズ事業部長
牛尾 周朗 氏

株式会社メディカル・プリンシプル社
上席執行役員
経営企画部長 兼 事業開発部長
廣瀬 馨 氏

「すべての医師・看護師に 最高の仕事と人生を」「すべての医療機関に 最適な人材を」「そして すべての患者によりよい医療サービスを」というモットーを掲げている株式会社メディカル・プリンシプル社 (以下、メディカル・プリンシプル社) は、医師向けキャリア コンサルティング サービスである「民間医局」をはじめ、看護師向けキャリア コンサルティング サービス「Nurse Partners」、医学生/研修医向けの臨床研修支援サービス「レジナビ」など医療従事者と医療機関を結ぶ事業を行い、医師向けや看護師向けの医療情報誌の発行などを行っています。

「民間医局」では、医療機関への転職を支援するだけでなく、非常勤の紹介や医師賠償責任保険など各種保険の提供も行っています。常勤 (転職) の相談だけでなく、非常勤に関してもエージェントが担当となってコンサルティングを行い、徹底したサポートを提供することが特徴です。株式会社メディカル・プリンシプル社 上席執行役員 経営企画部長 兼 事業開発部長 廣瀬 馨 氏は、「我々の目先の利益や都合でマッチングさせるのではなく、医師や医療機関の背景にある患者さんのお役に立つことを行うことが我々の事業の柱となっています。医師に対して最適な医療機関を紹介することで、結果的に地域に貢献することを目指しています」と話します。

医師や医学生の登録会員数約 68,000 人、医療機関約 8,700 施設と取引を行い全国に支社を構える「民間医局」では、現状の社内システムと Web システムでは、今後のサービス拡充をスムーズに行うことができないという課題がありました。

「医師不足の現状が続く中で、我々は、一日も早く 10 万人の登録会員数を実現させ、さらにサービスを充実させていきたいと思っています。そのためにはシステムを改修し、利便性と処理能力を強化する必要がありました。10 万人規模へとサービスを拡充することができれば、さらなる地域や社会への貢献を果たしていくことができます」と株式会社メディカル・プリンシプル社 取締役 兼 上席執行役員 ドクターズ事業部長の牛尾 周朗 氏は話します。

「民間医局」の以前のシステムでは、会員管理、施設管理、求人案件管理、マッチング システムなどをスクラッチで必要に応じて作ってきたため、システムが一元管理できず、エージェントが複数の画面を見ながら医師と医療機関とのマッチングをおこなっていました。また、新規の求人案件、会員の登録情報がリアルタイムに反映されないという課題もあったと言います。さらに、転職を求めている医師に適した医療機関を探す場合は、エージェントが能動的に検索してマッチングをおこなう必要があるため、エージェントスキルへの依存度が高いという課題もありました。他の地域への転職を希望している医師がいても、その地域のエージェントと情報を共有しなければマッチングされないため、システムを一元化して、プッシュ型でエージェントごとに必要な情報が提供されるシステムを構築する必要がありました。

<導入の経緯>
Microsoft Dynamics CRM を中心にした社内システムと
Web システムのデータベースを一元化

株式会社メディカル・プリンシプル社
情報システム部長
菅宮 一夫 氏

JBSソリューションズ株式会社
UxD事業部
AmbientOffice CRD部
アシスタントマネージャー
大橋 弘康 氏

JBSソリューションズ株式会社
UxD事業部
AmbientOffice CRD部
平林 正次 氏

2012 年 3 月からシステムの改修を検討し始めたメディカル・プリンシプル社では、6 月から開発パートナーの選定を始めます。システム要件として、プッシュ型で適切な情報をエージェントに伝えられるようにすること、Web システムと社内システムを連携および統合してリアルタイム性を高めること、メールや履歴書などの非定型なデータも一元的に管理できることなどを条件としましたが、構築手段をスクラッチにするか、パッケージにするかについては指定していなかったと言います。株式会社メディカル・プリンシプル社 情報システム部長の菅宮 一夫 氏は、次のように話します。「RFP には構築手段は記載せず、ニュートラルに考え、開発会社の自由な提案をもとに検討しようと考えました。また、システムの機能だけでなく、我々のビジネスをどのように理解し、課題解決をどのように実現させるかが重要だと考えていました」。

スクラッチや求人向けのパッケージ製品を提案する開発会社がある中で、最終的に選ばれたのは日本ビジネスシステムズ株式会社 (以下、JBS) が提案した社内システムの Microsoft Dynamics CRM 2011 と Web 側の Sitecore CMS 6.6.0 (以下、Sitecore) を連携させる提案でした。JBSソリューションズ株式会社 UxD事業部 AmbientOffice CRD部 アシスタントマネージャー 大橋 弘康 氏は、「弊社の Ambient Office/アンビエントオフィス は、マイクロソフト製品の機能・性能を最大限に引き出し、業務効率化やユーザー経験価値の最大化を目指せます。RFP の要件は、Microsoft Dynamics CRM と Sitecore を連携させ、Ambient Office の顧客管理や活動管理を活用することで実現できると考え、提案させていただきました。また、プッシュ型でエージェントに適切な情報を伝えるという点が最も重要だと考え、これらの機能を重点的に提案し、仮の業務フローを元にデモンストレーションを行って操作性なども確認していただきました」と当時を振り返ります。

実際には、Sitecore をベースにした Web システムと、Microsoft Dynamics CRM 2011 をベースにした社内の営業支援システムをそれぞれ Windows Server 2012 上に構築しています。一部のWebコンテンツデータなどを除いて、Web システム側と社内システム側のデータベースは完全に一元化されています。「データベースを一元化すればタイム ラグなどを気にする必要はありません。しかし、Web で表示させる項目については社内で自由に加工することができないなどの制約も生じるため、データベースを一元化するメリットとデメリットを考慮した運用設計に苦労しました」と菅宮 氏は話します。

非定型のデータを Microsoft Dynamics CRM に蓄積させて活用するために、Microsoft Exchange Online と Microsoft SharePoint Online との連携も行われ、医師に関する定型的なデータだけでなく、メールや履歴書の情報なども追跡して、きめ細やかなマッチングを行うことも目標でした。また、Microsoft Dynamics CRM を IaaS 上に置き、パブリック クラウド サービスである Exchange Online や SharePoint Online と連携させていることも新システムの特徴の 1 つです。「当初は Microsoft Dynamics CRM Online を使って連携させることも考えましたが、既存システムを調査する中で、作りこみを行う必要があることを考慮してオンプレミスの Microsoft Dynamics CRM を利用することにし、資産を持たずにハードウェア コストを下げるために IaaS 基盤を使うことを考えました」 (大橋 氏) 。

設計から構築までに関わった JBSソリューションズ株式会社 UxD事業部 AmbientOffice CRD部 平林 正次 氏は、従来の機能を実現するためにカスタマイズしていった経緯を次のように話します。「旧システムの機能をなるべく継承するように設計していきましたが、スクラッチでは可能でも Web アプリケーションではどうしても実現できない機能もあります。機能そのものを同じにするのではなく、もともと何を行いたくてその機能を実装したのかを考えて実装する機能を選んでいきました。また、オンプレミスの Microsoft Dynamics CRM にすることで、ほぼすべての要求に応えられるように機能をカスタマイズできたと思います」。

「当初の想定よりも要件が膨らむ中で、要求を理解しながらスケジュールどおりに進行して実現してくれた JBS には感謝しています。また、スクラッチでシステムを作り直すのは 1 年では無理だったと思われるので、コスト、スケジュール、品質のすべてで、JBS の提案した Microsoft Dynamics CRM が最も優れていたと思いますね」と菅宮 氏は今回のシステム構築を評価しています。

事業概要図[拡大図] 新しいウィンドウ

<導入効果>
マッチングの効率と速度が格段に向上
カスタマイズしながらシステムを成長させる

2013 年 11 月にカット オーバーされた新システムでは、Web システムと社内システムが完全に連携することで、スピードが格段に上がったと言います。これまで、医療機関から出された求人を Web に反映させるためには、最大で半日かかることもありましたが、現在では会員がリアルタイムに見ることができ、成約までのタイミングが大幅に短縮されました。これにより、タイム ラグの間に「民間医局」以外で決まってしまうといった機会損失も抑えることができ、応募に対する条件調整などに必要な時間も激減しました。「リアルタイムに情報提供されることで、現場がすぐに動けるというメリットもあります。複数の支社をまたぐ医師の希望も、関連のあるエージェントがリアルタイムに情報を把握して、アクションを起こすことができるようになったことも大きなメリットです」と牛尾 氏は話します。

Exchange Online と SharePoint Online との連携により、メールや履歴書などの非定型データを活用して、きめ細やかなマッチングをスピーディに行うことができることも現場からは好評です。エージェントのスキルに関わらず基本的なマッチングができるようになったというメリットが生まれた一方で、新たな課題も出てきました。「導入して半年が経ち、教育やトレーニングを繰り返してきたので、基本的なことは使いこなせる段階にはなりましたが、個人や支社ごとのシステム習熟度の差をなくすことが今後の課題です。すでにデータを分析して営業に役立てるまでに使いこなしている支社もあるので、正確な情報を入力するフローも含めて、全ての支社で最大限システムを活用できるよう啓蒙していきたいですね」と牛尾 氏は話します。菅宮 氏によれば、2014 年に入ってから各支社で 2 度目のトレーニングも行い、Lync Online を活用してシステムの啓蒙活動も行うことで、システムをフル活用できるような体制を整えています。

「システムはサービスインさせて終わりではなく、そこから成長させていくことが重要だと思います」と話す菅宮 氏は、ユーザーの声を聞きながら今回のシステムをカスタマイズし続けていることを明かしてくれました。「Microsoft Dynamics CRM はカスタマイズの自由度が高いことが利点です。高度なカスタマイズは JBS にお願いしますが、画面やワークフローの変更などの簡単なカスタマイズは我々でも行うことができます。スクラッチで作られたシステムではこれらの改修を行いづらかったので、ニーズに合わせた変更が行えることも Microsoft Dynamics CRM を選んだメリットだと言うことができます」 (菅宮 氏) 。

システム構成図[拡大図] 新しいウィンドウ

<今後の展望>
サービス間でデータベースを連携させて
地域医療への貢献を強化していく

今回のシステムは、医師向けの民間医局だけの活用にとどまらず、医学生・研修医向けの臨床研修支援サービス「レジナビ」でも活用され、東京、大阪、福岡などで開催される「レジナビフェア」参加者の申込情報を Microsoft Dynamics CRM に蓄積し、参加者のその後のフォローを行って、研修先の紹介なども行えるようになりました。医療従事者や医療施設に対してさまざまなサービスを行う同社にとっては、サービス間でデータベースを連携させてトータルな管理ができることも利点となります。「社内システムは DASH (Doctor's Agent System for Hospitals) と名付けられ、既に社員の中でもこの名前が浸透しています。蓄積された売上データからさまざまな角度で見込み予測を行いたいといった要望も出てきています」と牛尾 氏は話します。

また、今後のシステム活用に対しては、パートナーとして JBS とより密接に連携したいとメディカル・プリンシプル社は考えています。「基幹システム以外でも、Microsoft Office 365 やインフラの導入などにおいて、マイクロソフト製品の性能を最大限に引き出してくれるパートナーとして期待しています。DASH の発展や、それ以外のシステムの構築などの案件が多数あるので、本当に信頼できる、最も我々を理解してくれるパートナーとして、よい提案を出してほしいですね」 (菅宮 氏) 。

今後のメディカル・プリンシプル社とシステムについて、廣瀬 氏は次のように将来展望を話します。「我々の強みは、エージェントが担当となってニーズをくみ取り、満足のいく結果につなげることです。これらのニーズを集めるためには、「民間医局」などの Web を使って情報を集め、瞬時に分析することが今後ますます重要となってくるでしょう。地域に密着している医師や医療機関に対してサービスを提供するためには、我々も拠点を増やして地域に根ざしたサービスを展開し、当社のさまざまな事業から得られたデータを一元管理できるシステムを構築して、深掘りしたエリア マーケティングを行うことができる体制を整えたいと考えています」。

メディカル・プリンシプル社では、今後もさまざまなサービスを通じて医療従事者や医療機関がより良い医療を提供できる環境を整え、IT の力をベースに地域医療の課題や医師不足の課題を少しでも解決できるようにしていきます。

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