612
導入事例

 様に導入

  • クラウド
  • 効率化
  • コスト

株式会社 毎日新聞社

 様に導入

マイクロソフト製品をベースに基幹コンテンツ管理システムを刷新
TCO を削減しながらより効果的なワンソース マルチユースを実現

株式会社 毎日新聞社

株式会社 毎日新聞社

独自の視点で事実を掘り下げ、それをわかりやすい形で読者に届け続けている株式会社 毎日新聞社。ここでは東芝ソリューションの「PressSTREAM DynamicCMS」によって、より効果的なワンソース マルチユースを実現できるコンテンツ管理システムが構築されています。ベースになるテクノロジ製品は、すべてマイクロソフトのものを採用。これによって導入や保守に必要なコストの削減、技術的な対応窓口の一本化、最新テクノロジの活用なども可能になりました。これと並行して Microsoft Office 2010 も導入されており、出稿予定表などのドキュメントを、複数ユーザーで同時編集することも可能に。Hyper-V によるサーバーの仮想化実装や、遠隔サイト間のレプリケーションによる災害対策の実現も、大きな特長になっています。

<導入の背景とねらい>
ワンソース マルチユースを徹底するため
コンテンツ管理システムの刷新へ

株式会社 毎日新聞社
情報編成総センター 編集部長
大和田 妙司 氏

毎日新聞グループホールディングス
総合技術センターマネジャー
株式会社 毎日新聞社
技術センター副部長
荒木 慎司 氏

毎日新聞グループホールディングス
総合技術センターマネジャー
株式会社 毎日新聞社
技術センター 運用技術担当課長 兼 情報運用責任者
高石 裕之 氏

東芝ソリューション株式会社
流通・金融ソリューション事業部
メディアソリューション技術部
新聞ソリューション技術担当
ソリューションアドバイザ
加藤 雄一 氏

東芝ソリューション株式会社
流通・金融ソリューション事業部
メディアソリューション部
新聞ソリューション第一担当
主務
根津 公輔 氏

コンテンツ ビジネスを展開する企業にとって、コンテンツを多面的に活用する "ワンソース マルチユース" の実現は、最も重要な経営課題の 1 つだと言えます。これは従来からも指摘されていましたが、情報のデジタル化やネット配信が一般化した現在では、さらに重要性が増しています。デジタル化されたコンテンツがさまざまなメディアに配信される "クロス メディア" 時代には、 "ワンソース" の徹底抜きにコンテンツの一貫性を保つことは困難なのです。

この課題をマイクロソフト テクノロジをベースにしたコンテンツ マネージメント システム (CMS) で解決しているのが、株式会社 毎日新聞社 (以下、毎日新聞社) です。同社は 1872 年に「東京日日新聞」の創刊からスタートし、今年で 140 年の歴史を持つ大手新聞社。独自の視点で事実を掘り下げ、それをわかりやすい形で読者に届けるという、ジャーナリストとしての飽くなき挑戦を続けています。

CMS の導入および活用にも積極的に取り組んでいます。現在のシステムが導入される前も、Web と C/S を併用したハイブリッド型の CMS を 2003 年に導入、8 年にわたって活用してきました。しかしクロス メディア化が進んでいくことで、この CMS も大きな壁にぶつかることになります。

「最大の問題は新聞制作系とメディア系 (Web などに配信するセクション) の処理が分かれており、1 つの記事が個別に管理されていたことです」と振り返るのは、株式会社 毎日新聞社 情報編成総センター 編集部長の大和田 妙司 氏。制作段階でも、記者、デスク、整理、校閲のそれぞれが記事に修正を加えた場合にどれが最終稿なのか、把握しにくかったと言います。「テキストと写真も個別に管理されていました。最近では動画配信ニュースも増えています。煩雑さを解消するには、すべてを一元管理できるしくみが必要でした」。

これに加え「災害対策の実現も求められていました」と説明するのは、株式会社 毎日新聞社 技術センター副部長の荒木 慎司 氏です。「当社は東京と大阪に拠点がありますが、これらが連携すれば広域災害にも対応しやすくなります。特に東日本大震災以降は、災害対策の実現は避けて通れない課題になっています」。

これらの課題に対応するため、毎日新聞社は東芝ソリューション株式会社 (以下、東芝ソリューション) の「PressSTREAM Dynamic シリーズ」を採用。その基盤として活用されているのが、Microsoft SharePoint Server をはじめとするマイクロソフト テクノロジ製品なのです。

<導入の経緯>
マイクロソフト製品をベースに低コスト化
最新テクノロジの活用も大きな魅力

毎日新聞社が CMS の再構築に向けて検討を開始したのは、2009 年 11 月でした。既存 CMS を構成するハードウェアの耐用年数が迫っていたため、ハードウェア更新が必須になったことがきっかけだと荒木 氏は説明します。「しかしこの更新ではハードウェアだけではなく、クロス メディアに対応したワンソース マルチユースの徹底も実現しようと考えました。そのため技術部門だけではなく、利用部門も一緒になって次期システムを検討することにしました」。

そこでまず新聞制作部門とメディア部門が中心になって、次期 CMS のコンセプト策定に着手。2010 年 1 月にはそれを RFP にまとめ上げ、IT ベンダー各社に提示し、入札を実施します。その結果東芝ソリューションが提案した DynamicCMS を含む PressSTREAM Dynamic シリーズの採用が決定するのです。

「最大のポイントは、私どもが目標にしたワンソース マルチユースを高いレベルで実現していることです」と荒木 氏。日本固有の要求に柔軟に対応できる点も高く評価したと言います。「海外メーカー製品を提案した企業もありましたが、縦書きに対応していないなど、日本の新聞制作では利用が難しいものもありました。東芝ソリューションは自分たちのスペックを押し付けるのではなく、一緒に理想的な形にしていこうというスタンスを持っていました。これならこちらの要望にも柔軟に対応してもらえると感じたのです」。

その一方で「若手の中にはマイクロソフト製品をベースにしている点に、面白さを感じた社員も多かったようです」と指摘するのは、株式会社 毎日新聞社 技術センター 運用技術担当課長の高石 裕之 氏です。「たとえばデータ格納には SharePoint が使用されており、ユーザー インターフェイスにもマイクロソフトの最新テクノロジが活用されています。こういった "キラリと光る" ところが若い人を虜にしたようです」。

東芝ソリューションでソリューションアドバイザを務める加藤 雄一 氏によれば、マイクロソフト製品でソリューションを構築する最大のメリットは、一貫性のあるしくみを低コストで実現できる点にあると説明します。「以前は UNIX ベースの CMS を中心に提供していましたが、その最大の問題は保守料金の高さでした。UNIX ベースのソリューションは現在も提供されていますが、最近ではマイクロソフト ベースのソリューションに引き合いが増えています」。

さらに荒木 氏は「基盤となる製品がすべてマイクロソフト製なので、対応窓口が一本化できるのも魅力的でした」と付け加えます。「東芝ソリューションは今回の入札の直前にマイクロソフトと提携を結んでおり、全面的な協力体制を整えたと聞きました。このような体制作りも、安心して導入するには重要なポイントです」。

導入の正式決定がなされたのは 2010 年 3 月。実はこの時点では、PressSTREAM Dynamic シリーズはまだコンセプトが明確になったばかりでした。ここから開発が本格的にスタート。2011 年 11 月に本番稼働が始まっています。

<導入効果>
データ一元管理や検索機能で記事の扱いが容易に
TCO は以前に比べて 40% 削減

毎日新聞社が導入した新しい CMS は、複数のマイクロソフト製品で構成されています。まずデータの保管と管理は Microsoft SharePoint Server 2010 を使用。これに FAST ESP を組み合わせることで、記事の全文検索を実現しています。サーバー OS は Windows Server 2008 を採用、Hyper-V によって仮想化された状態で稼働しています。ドメイン管理は Active Directory、システム管理は Microsoft System Center で実現。クライアント PC には Windows 7 と Microsoft Office 2010 が導入されており、CMS のクライアントは Windows Presentation Foundation (WPF) で構築されています。

各サーバーは冗長構成になっており、さらに東京サイトと大阪サイトが相互にバックアップするしくみも整えています。サイト間のデータ同期は、一部の大容量データを除き、リアルタイム レプリケーションで行われています。

「このシステムでは 1 つの記事に関係する情報がすべて紐付けされて保管されるので、記事の扱いが容易になりました」と大和田 氏。記事に修正が入った場合でも、どれが最終原稿なのかがわかりやすくなり、修正漏れや配信ミスの危険性が減ったと言います。また FAST ESP によってすばやい記事検索が可能になり、制作がスムーズになったと指摘します。

「このような特徴は、メディア系への配信で威力を発揮するはずです」と言うのは荒木 氏です。毎日新聞社のコンテンツは Web はもちろんのこと、新幹線の電光掲示板やエレベーター内の表示パネル、デジタル サイネージなど、多岐にわたっています。ワンソース マルチユースが徹底されることで、記事の一貫性も保ちやすくなるのです。

東芝ソリューションが毎日新聞社と一緒に作り上げたユーザー インターフェイスも、高く評価されています。「画面構成は私どものノウハウも活用されていますが、使う人の意見も柔軟に採り入れて随時変更を重ねてきました」と説明するのは、東芝ソリューションの根津 公輔氏です。「XAML を修正するだけで画面構成を変更できます。そのため変更対応も迅速に行えました」。

Office 2010 の導入も、業務効率化に貢献しています。たとえば出稿予定表の作成。この作業は以前から Microsoft Word で行われていましたが、Microsoft Word 2010 にアップグレードすることで、複数ユーザーが 1 つの予定表にアクセスして、同時に編集することが可能になりました。これによって以前に比べ、1/3 の時間で予定表を作成できるようになっています。

マイクロソフト製品を採用し、サーバーを仮想化して実装したことで、システム コストが低下したことも大きなメリットです。以前のシステムに比べ、TCO は 40% 削減されています。またサーバー数が削減されたため、設置スペースや消費電力も低減しています。「システム基盤の管理もずいぶんと楽になりました。サイト間の切り替えも簡単に行えるので、災害にも強いシステムになったと思います」 (高石 氏) 。

システム構成図

システム構成図 [拡大図]新しいウィンドウ

<今後の展望>
新システムのポテンシャルをさらに引き出すと共に
社外システムとの連携やクラウド活用も視野に

「まだ使い始めて 4 か月なので、機能を十分に活用しているとは言えません」と荒木 氏。今後は未使用の機能を技術部門で検証したうえで、コンテンツ制作の現場に提案していきたいと言います。「今は制作部門による活用が先行していますが、Web などの電子媒体向けの機能も積極的に活用していきたいと考えています」。

社外へのコンテンツ提供は、XML に準じた形式のファイルをファイル転送で渡していますが、これを今後どうしていくかも、大きな課題になっています。今回構築した CMS とシームレスに繋いていくことや、ファイル提供の機能を Windows Azure などでクラウド化することも、視野に入っていると荒木 氏は説明します。

さらに大和田 氏は「組版システムをどうするかも今後の課題になるはずです」と付け加えます。「数年後には更新する必要がありますが、CMS との連携が高度に求められると思っています」。

コンテンツを一元管理できる CMS の導入は、ワンソース マルチユース実現の前提条件だと言えます。しかしそれだけではなく、他のシステムと連携することで、業務全体を効率化する基盤にもなり得ます。毎日新聞社はこの基盤を確立することで、新たなチャレンジに向けた力強い一歩を踏み出しているのです。

基本画面一覧

基本画面一覧 [拡大図]新しいウィンドウ

基本画面サムネイル

基本画面サムネイル [拡大図]新しいウィンドウ

画像エディター

画像エディター [拡大図]新しいウィンドウ

コメント