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株式会社マクニカ

 様に導入

グローバルな競争に打ち勝つべく、意思決定を迅速化しビジネス スピードをアップさせるために、Office 365 を活用してコストを抑えたセキュアな BYOD を実践

株式会社マクニカ第1ビル

株式会社マクニカ第1ビル

株式会社マクニカでは、グローバルに展開するビジネスを、さらに効率よくスピード アップさせるために、スマートフォンおよびタブレット端末を導入。同グループが擁するセキュリティおよびネットワーク技術を駆使して、セキュアな BYOD (私的端末利用 : Bring Your Own Device) を実践しています。
その BYOD 実践による業務効率化を支援する情報共有基盤として、厳しいビジネス要件の中、選ばれたのが Microsoft Office 365 でした。

<導入の背景とねらい>
スマートフォン導入による効率化を、海外の取引先とのコミュニケーションの中で実感

株式会社マクニカ (以下、マクニカ) は、"グローバル市場において No.1 のデマンド クリエーション (需要創造) 型技術商社" を目指しています。 1972 年の創業以来、技術サポートに力を注ぎ、技術の深化を推し進めてきたマクニカは今、半導体および電子デバイス事業と、ネットワーク事業の 2 つを柱として、世界 14 か国 53 拠点をベースにグローバルなビジネスを展開しています。

株式会社マクニカ
情報企画部
部長
奥野 正 氏

シリコンバレーをはじめ、世界各地から最先端技術を発掘し、グローバル市場へ提供するマクニカにとって、"意思決定の迅速化" は、従来から非常に重要なキーワードとして掲げられていました。
同社では、このキーワードを満たす IT 活用として、2010 年後半からスマートフォンの社内活用を検討してきたと言います。株式会社マクニカ 情報企画部 部長 奥野 正 氏は、次のように説明します。

「アメリカの取引先などは、早くからスマートフォンを活用していたので、メールのレスポンスが非常に速かったです。時差がある中で、私たちもできる限り早くレスポンスを返していきたかったのですが、従来、社内メールには社内からのアクセスしか許容しておらず、どうしてもある程度の時間を要していました。そこで、当グループ内でもスマートフォンを社員に貸与して、メール活用をスピード アップさせていくことを検討しました」。

しかし、検討を開始した当時は 2 つの大きな課題があったと、奥野 氏は続けます。
「1 つは "端末の入れ替わりの早さ" です。導入を検討していると、3 か月程度で機能が向上した後継機種が発表されてしまう、といったことが続いていました。そして、もう 1 つが "コストがかかりすぎる" という課題でした」。

マクニカ グループでは、セキュリティとガバナンスを考慮し、当初は会社支給によるスマートフォン活用を検討していました。しかし、グループ約 1,700 ユーザー全員に支給すると、端末購入費や通信コストがかさみすぎてしまうのです。

上記 2 つの課題から一旦はスマートフォン導入が凍結されましたが、2012 年 6 月頃から、タブレット端末も対象に加えて、同プロジェクトが再稼働します。キーワードは、BYOD (私的端末利用 : Bring Your Own Device) でした。

「スマートフォンを活用してコミュニケーションと意思決定をスピード化している実例を目の当たりにしていたので、スマートフォンや新しく普及してきたタブレット端末を導入することに迷いはありませんでした。気がかりとなるのは、外部からアクセスする際のネットワーク セキュリティですが、これに関しては、自社の技術を使って守り固めることが可能です。そこで、BYOD の実践へ舵を切ると同時に、従来の情報共有環境と変わらない利便性をスマートフォンでも活用できるよう、情報共有基盤刷新の具体的な検討に入りました」。

マクニカ グループでは、グループ共通の情報共有基盤として従来から、グループウェアと、企業向けポータル サイトを活用してきました。オンプレミスでこれらの拡張を行うという選択肢もありましたが、マクニカ グループには「持たざる IT」の実践という、もう 1 つのテーマがあったと言います。

「BYOD に合わせた情報共有基盤を実現させるにあたり、オンプレミスのシステムを増やしたくないという思いがありました。やはり自前でシステムを抱えてしまうと、サーバー調達から時間がかかりますし、運用負荷も大きくなってしまいます。"物を増やさずに、スケーラブルなシステムを実現したい" という狙いから、クラウド サービスの採用を考えました」(奥野 氏)。

そして、マクニカではグループ約 1,700 ユーザーのコミュニケーションを支える情報共有基盤を、クラウド サービスを用いて刷新することを計画。複数のサービスを比較、検討した結果、同社の厳しい要求に応えるソリューションとして採用したのが、マイクロソフトのビジネス用クラウド サービスである Office 365 でした。

<導入の経緯とシステム概要>
グループで培ったネットワーク技術と柔軟にカスタマイズできる Office 365 の利点を活かし、厳しい業務要件にも適応する情報共有基盤を実現

BYOD を前提として、マクニカが目指した新しい情報共有環境は、社外からのアクセスにおいても VPN を経由した安全な接続を行うことを基本要件とし、「特定のグループウェア上で長きにわたって作り込み、活用していた従来環境とそん色ない環境を Office 365 で可能にすること」を前提としています。
一部のアプリケーションに関しては、従来のグループウェア環境を継続利用するものの、メール機能は Exchange Online に移行。さらに、ポータル サイト内で利用していたスケジュール・施設予約機能も、Exchange Online + Outlook の環境へ移行。スマートフォンやタブレットと同期して、いつどこにいてもメールとスケジュールが確認できるように更新されています。

マクニカネットワークス株式会社
技術統括部
技術サービス部
第1課 課長
樋口 敏幸 氏

株式会社マクニカ
情報企画部
第1課
床田 紘美 氏

このプロジェクトが正式にスタートしたのは、2012 年 11 月のこと。そのわずか 3 か月後となる翌 2013 年 2 月 4 日にはサービスインを迎えています。
従来の情報共有環境が、長い間にカスタマイズを繰り返してきたこともあり、そん色ない機能や操作性を再現するためには多くの技術的要求事項がありました。それにもかかわらず、この短期間でプロジェクトを完遂できた背景には、グループ会社であるマクニカネットワークス株式会社 (以下、マクニカネットワークス) の技術力と、数多くの Office 365 導入実績を誇る日本ビジネスシステムズ株式会社 (以下、日本ビジネスシステムズ) の経験とスキルがありました。

まず、VPN 経由のアクセスに関しては、同社が国内一次代理店として販売している Juniper Networks社の製品を活用しました。
PC、スマートフォンおよびタブレットからの Office 365 へのアクセスをセキュアに守っています。
さらに、社内システムと同一の ID、パスワードでログインできるように、やはり同社が国内代理店として販売している Ping Identity 社の PingFederate を活用して、Active Directory と Office 365 の認証を連携しています。
この認証連携により、クラウド サービス側での ID/Password 認証を禁止し、PingFederate サーバで認証を一本化していることで、成りすましによるクラウド サービスへの不正ログインを防ぐことにもつながっています。

マクニカネットワークス 技術統括部 技術サービス部 第1課 課長 樋口 敏幸 氏は、PingFederate の特長について、次のように説明します。
「PingFederate を活用することで、クラウドとオンプレミスの両方で、既存システムとのアイデンティティ認証における相互運用や統合が行えます。
Office 365 と Active Directory の連携だけではなく、多様な製品およびソリューションを認証連携させることができるという、柔軟性がポイントになっています」。

そして、もう 1 つの課題である「従来環境と同等の機能や操作性を Office 365 上に再現する」という課題については、マクニカがカスタマイズしていた従前の環境と、Office 365 の Exchange Online とのフィット アンド ギャップを日本ビジネスシステムズがリストアップして機能を比較。1 つ 1 つの解決策を、細かく解決していくことができたと、マクニカ 情報企画部 第1課 床田 紘美 氏は振り返ります。

「当社では特定のグループウェアを長く活用しており、カスタマイズしてきた部分がかなり多かったです。そのためメールやスケジュール機能などを Office 365 の Exchange Online に移行するにあたり、非常に細かい部分でユーザーの操作感が極力変わらないようにカスタマイズしていただきました。たとえば、『会議室配布グループ』という機能では『拠点を選んでから、会議室を選ぶ』という操作を行っていたのですが、Exchange Online の初期状態では同じ仕様にはなりません。そこでパラメーターを調整するなど、細やかな変更を行っていただきました」。

構築を担当した、日本ビジネスシステムズ インフラストラクチャー&システムソリューション本部 システムインテグレーション1部 Microsoft ソリューション第2グループ アシスタントマネージャー 佐久間 旭 氏は次のように説明します。
「今回のプロジェクトでは、グループウェアに詳しいパートナーとチームを組んで対応させていただきました。他の移行案件と比較して、非常に技術的な要件が多いプロジェクトだったのですが、これだけの短期間に完遂することができたのは、マクニカの皆様のご協力があってこそのものだったと思います。また、他のクラウド サービスであれば、お客様に操作手順などは、サービス側の仕様に我慢して合わせていただくしかなかったでしょう。Office 365 であれば、オンプレミスの同等製品と同じようにカスタマイズが可能ですし、無償のサポート リクエストでマイクロソフトに問い合わせても、素早く回答がもらえます。ビジネス向けのクラウド サービスとしては、Office 365 が一番なのではないでしょうか」。

床田 氏も、「業務要件に合わせたカスタマイズができることが、Office 365 の良さ」であると続けます。
「今回、日本ビジネスシステムズさんのきめ細かいサポートをいただき、弊社の希望する情報共有環境を実現していただきました。基本的な機能は、Exchange Online でほとんどカバーできていたのですが、やはり、弊社の中で培ってきた業務フローを『システムに合わせて変える』ということは、可能な限り避けたかったのです。その意味で言えば、クラウド サービスでありながら、ここまで弊社のビジネス要件に合わせたカスタマイズができた Office 365 が、ソリューションとして優れていたということも実感しています。非常に満足しています」。

システム概念図

システム概念図

<Office 365 導入の効果>
セキュアな BYOD 実践による業務の効率化で 1 日 2 時間もの業務スピード向上を実感

日本ビジネスシステムズ株式会社
インフラストラクチャー&システムソリューション本部
システムインテグレーション1部
Microsoft ソリューション第2グループ
アシスタントマネージャー
佐久間 旭 氏

こうして情報基盤の刷新を終えたマクニカ グループでは、すぐにスマートフォンとタブレットを対象とした BYOD の運用をスタート。希望対象者のうち、セキュリティ試験に合格した社員に Exchange Online との同期を許可しています。

運用開始から 1 か月後となる 2013 年 3 月時点で利用者はすでに約 400 名に達しており、ユーザーからの評価も高いと床田 氏は話します。
「先日も、スマートフォンとノート PC の両方を使い分けている人から『業務が 2 時間はスピード アップした』という評価をいただきました。デスクに縛られることがなくなったため、自分の時間を効率よく使えるようになったそうです。しかも、今までは 200 MB しかなかったメール ボックスの容量が、一気に 25 GB にまで拡張されましたので、メール管理にわずらわされることもなくなったと喜んでいただけました」。

奥野 氏もまた、「業務効率が明らかに向上した」と続けます。
「やはり、外出時でもメールが確認できるというのは、非常に大きな変化でした。たとえば、移動の電車内で新着メールを確認した場合、すぐに返信はできなくとも、次のアクションを考える時間が生まれるというのはありがたいです。電車を降りてすぐ、スマートフォンからでも、ノート PC からでも返信できますから」。

また BYOD では、世間一般ではセキュリティとの兼ね合いから躊躇される場合も多く見られます。しかし、床田 氏は、「リモート ワイプ機能など、Exchange Online の充実したセキュリティ機能が、最後に私たちの背中を押してくれた」と話します。
「セキュリティは、当グループにとっても最重要事項です。そのため、独自ソリューションによってシングル サインオンによる VPN 接続を実現しています。さらに、Exchange Online にはリモート ワイプ機能などが揃っており、同期している端末を管理者側でしっかりと把握し、万一紛失された場合でも遠隔でデータ消去できるといった安心がありました。こうした機能が Office 365 に揃っていたからこそ、BYOD に踏み切れたと言ってもいいでしょう」。

<今後の展望>
Lync Online や SharePoint Online など、今後もクラウド活用を推進

マクニカ グループでは、今後、Lync Online や SharePoint Online を含めた Office 365 活用を深めていく予定であると、奥野 氏は言います。
「Lync Online に関しては、社内の PC 環境に限って利用を開始しています。たとえば、東京と大阪の拠点間でコミュニケーションする際には、オンラインのビデオ会議機能やインスタント メッセージ機能などが非常に便利です。それ以外でも、Exchange Online および Active Directory と連携することで、メールアドレスの横に、相手がオンラインかオフラインかといったプレゼンス (在席情報) が分かるようになっているのも、コミュニケーションを効率化する上では効果的だと思います。社内での活用は、今後自然に深まっていくでしょう。
もう 1 つ、現在は従来製品を活用しているポータル サイトについても刷新を検討しており、SharePoint Online を候補としています。いずれにしても、当グループ内でのクラウド活用が、今後さらに進んでいくことは間違いありません」。

最後に奥野 氏は、技術の深化を推し進めてきたマクニカにとっても「クラウドは、欠かせないキーワードになっている」と、締めくくります。
「マクニカ グループとしても、2 年ほど前からクラウドに関する調査を行い、運用のためのソリューションを取り扱うようになっています。従来、技術商社として、社内システムを自分で構築することにこだわりもありましたが、現在の状況を考えると、ビジネスとして競争力向上に役立つ "差別化" とは関係のない範囲に関しては、クラウド サービスなど、汎用的なソリューションを活用する方がコスト面でも、ビジネスのスピード面でもメリットがあると判断しています。
逆に、当社としては汎用的なサービスやソリューションを、安心して導入するためのセキュリティやネットワークのソリューションに投資を行ってきました。今回の Office 365 活用による社内の情報共有基盤刷新は、私たち自身にビジネスにおいても、良い経験になったと思います」。

同時導入されたセキュリティ・ネットワーク ソリューション

  • PingFederate (Ping Identity 社製 : 国内販売代理店 マクニカネットワークス株式会社)
  • PingFederate は、ID 連携に特化した Java ベースのソフトウェアです。お客様のオンプレミス環境またはクラウド環境に設置し、Google Apps や Office 365、Salesforce、WebEx、Concur 等 280 以上の SaaS へのシングル サインオン (SSO) や、関連会社や海外現地法人等との間のクロスドメイン SSO、Web サイトの SSO 対応、Web サイト間の相互 SSO、ソーシャル ログインなど、様々なユース ケースを PingFederate 1 台で一元的に管理することができます。世界で 900 社以上の導入実績があり、その中には、フォーチュン 100 (米国の売上高トップ 100 企業) の 45 社も含まれており、厳しいセキュリティ要件とコンプライアンス対応を求められる大手金融機関や国民 ID を利用したサービスを提供する政府機関などでも、数多くの採用実績があります。
  • Juniper MAG (Juniper Networks 社製 : 国内販売代理店 マクニカネットワークス株式会社)
  • ジュニパーネットワークス SA/MAG シリーズは、高品質、高機能な SSL-VPN リモート アクセス製品です。小規模~大規模企業、文教、官公庁、サービス プロバイダまで幅広い導入実績があります。
  • NetScaler MPX (Citrix Systems社製 : 国内販売代理店 マクニカネットワークス株式会社)
  • Citrix NetScaler は、Request Switching アーキテクチャをベースとし、Web アプリケーションに必要とされる機能を集約した統合型 Web アプリケーション スイッチです。TCP コネクション集約機能やサージ プロテクション機能に加え、キャッシュ、圧縮機能を備え、最適な Web システムへの投資を実現するとともに、アプリケーションのパフォーマンスを最大化します。
  • Gleas (株式会社 JCCH・セキュリティ・ソリューション・システムズ社製 : 国内販売代理店 マクニカネットワークス株式会社)
  • Gleas は証明書の発行要求やダウンロードなどの管理業務を可能とするユーザー申し込み画面を標準で搭載することで便利で使いやすく、スマートフォンに代表されるモバイルデバイスへの対応、中小規模から 10 万ユーザーを超える大規模ユーザー及びサービスプロバイダへの対応を強化した全く新しいプライベート認証局製品です。

マクニカネットワークス株式会社

マクニカネットワークス株式会社

マクニカネットワークスは、数多くの海外企業との提携により、最先端のテクノロジーを備えた様々なネットワーク機器・ソフトウェアなどを提供する技術商社です。その豊富なラインアップと、製品の導入から運用・保守サポートに至るまでの万全なサービスにより、官公庁や教育機関・一般企業など、数多くのお客様への導入実績を誇ります。

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