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導入事例

 様に導入

  • クラウド
  • コミュニケーション
  • 効率化
  • 最適化
  • コスト

日本ライトン株式会社

 様に導入

Office の互換性、海外での安定した接続性、トータル コストの観点で、Google Apps から Office 365 へ移行。課題の解決はもちろん、Office 365 の各機能を利用して大幅な生産性向上を実現

日本ライトン株式会社

写真:日本ライトン株式会社

電子部品商社の日本ライトン株式会社では、これまでさまざまなシステムを利用しながら、安定的で最適なシステムを最小のコストで実現する方法を模索してきました。Google Apps や Gmail が、とある国で利用停止になったことをきっかけに、2014 年に Office アプリケーションやメール システムを Microsoft Office 365 に移行。その結果、課題であった Office の互換性確保と海外での安定した接続性の確保など、堅ろうな業務基盤の実装を実現。さらに SharePoint Online での目標管理や予実管理、Skype for Business を利用した遠隔地からの画面共有サポートなど、関連業務における生産性も飛躍的に向上させることができました。今後、海外拠点も Microsoft Azure を使ったネットワークに取り込み、Office 365 をワールドワイドで展開していく予定です。

<導入の背景とねらい>
さまざまなソリューションを試す中で、最新の Microsoft Office の利用、海外での接続性、コスト最適化の 3 点が課題に

日本ライトン株式会社は、1985 年に設立された JASDAQ 上場の電子部品商社です。同社は創業以来「お客様のニーズにスピーディにお応えするお客様第一優先」をモットーに、グループ各社が開発、製造するスイッチング電源や LED、イメージ センサーなどの製品を中心に、日系企業に提供しています。また、OEM/ODM 分野ではグループ各社の中国、アジア地域における開発、製造拠点をフレキシブルに活用し、OA 機器、車載機器を中心に、顧客である日系企業の事業展開に貢献しています。さらに、フィリピンには日本ライトンの自社工場を展開、半導体検査サービスや基板実装などの受託生産事業を行っています。

同社は 2008 年、J-SOX 法対応のため、東京本社、名古屋、大阪、福岡に分散していた情報システムを、課金型の外部データ センターに集約。その後、2010 年にはコスト削減のために、すべてのサーバーを福岡県直方市の同社九州営業所に移すとともに、一部のメール システムを Gmail および Google Apps に切り替えるなど、さまざまなソリューションを試していましたが、送受信容量の問題や使い勝手から外部メールへの転送など、さまざまな問題を抱えていました

また、クライアントに関しても、社内の Office のバージョンが統一されていなかったうえ、Google Drive 上に、海外への長期出張者や現地法人への出向者を含めて人事評価のための目標管理のスプレッドシートを置いていたため、大手顧客や社内と Office ファイルをやり取りする際に互換性の問題が起きたり、Google Apps のスプレッドシートを利用する際にいちいち Excel へのデータ変換を行わなければならなかったりと、課題の多いシステムとなっていました。

<システム導入の経緯>
海外での Google Apps や Gmail の利用停止をきっかけに、課題を解決でき、費用対効果の優れた Office 365 を選択

課題を抱えながらも Google Apps を利用していた同社ですが、海外拠点のある、とある国で、Google Drive のサービスが使えなくなり、その後 Gmail も接続できなくなるという事態が発生しました。そこで、メール システムの切り替えを検討。安定した接続が確保でき、さらに Office アプリケーションの全社的な統一もできる Office 365 を採用しました。2014 年 1 月、同社では、当時リリースされていた中規模企業向けの Office 365 Midsize Business を導入しました。
日本ライトン株式会社 管理部 システムチーム チームリーダー 杉山 和義 氏が語ります。

日本ライトン株式会社
管理部
システムチーム
チームリーダー
杉山 和義 氏

写真:日本ライトン株式会社 管理部 システムチーム チームリーダー 杉山 和義 氏

「お客様のほとんどは、常に Office アプリケーションの最新バージョンを使っており、私たちもそれに追随していかないと対応できず、ビジネス上で支障が生じます。そこで、当初はパッケージ版も検討しましたが、今後も長く Office アプリケーションを使い続けることがはっきりしている中で、常に最新バージョンが使える Office 365 が良いのではないかということになり、導入を決めました」。

また、Office 365 はオフラインでも使用できるので、そこも大きなメリットでした。

「社員の約半分は営業などで、社外に出ることが多いのですが、特に海外ではネットワーク環境が整備されておらず、クラウドへアクセスできない場所があります。また、アクセスは問題がなくても、グループ会社の工場ではセキュリティ上、外部接続ができない閉じた環境でしか PC を使えないようにしている場合もあります。そこではオフラインで PC を使うことになるので、Office アプリケーションがデスクトップ アプリケーションとして使えること、そしてデータをクラウド上だけでなく、PC にも置いておけることが必須です。それが可能な Office 365 は私たちに最適だと考え、その面からも Google Apps から Office 365 への切り替えを進めることにしたのです。常に更新される Office に加え、メールや情報共有のしくみがついている Office 365 は、費用的にも十分 Pay するものと考えました」(杉山 氏)。

<導入効果>
常に最新の Office アプリケーションが利用できる環境と、遠隔地との迅速なコミュニケーション環境を実現。さらに管理運用も効率化

現在、同社では Office 365 ProPlus を約 150 ライセンス、サブスクリプション契約して利用しています。Office 365 を導入することで、さまざまな課題が解決され、多くのメリットを得ることができました。

まず、Office アプリケーションは常に最新のバージョンになり、互換性が維持されるようになりました。

「取引先やグループ会社から送られてくる PowerPoint のファイルには、図表などが多く含まれているうえ、中国語や英語などさまざまな言語が使われています。そのため、Office のバージョンが違うときちんと表示されません。また、多言語にも対応する必要があります。Office 365 は常に最新バージョンを利用することができ、多言語にも対応しているので、安心して使えます」(杉山 氏)。

そして、杉山 氏が Office 365 の機能で一番評価しているのが、SharePoint Online のライブラリの管理機能とリストの管理機能です。同社では標準で実装されているライブラリの管理機能を利用して、目標管理や予実管理を SharePoint Online で行っています。Office 365 は社員が使い慣れている Excel デスクトップ アプリケーションと同じインターフェイスで、データ変換の必要もないため、ストレスなく扱うことができます。本社でそれを集計する場合も、集計ファイルが入力者用ファイルとリンクしているので、更新をかけるだけで集計することができます。

「リストの管理機能については、たとえば、名刺管理を専用のクラウド CRM サービスで行おうとすると、1 ユーザーあたり数千円の料金がかかります。SharePoint Online を使って名刺を管理すれば、費用をかけずに顧客管理が可能になります。また、集計作業は Google Apps では非常に難しかったのですが、今では Excel のデスクトップ アプリケーションの延長線上で連携することができるので、本社で集計を行う社員の負担が大きく減りました」(杉山 氏)。

システム管理面では、Skype for Business を活用しています。管理者が遠隔地の社員の PC にリモートで入ってサポートする場合、リモート デスクトップではサポートを受ける側の画面が非表示になってしまい、管理者が何をやっているのかがまったくわかりません。また、アドミニストレーター権限で入ると、相手の PC 環境とはまったく違う状態になってしまいます。それに対して、Skype for Business は相手と同じ環境で、サポートを受ける側も同じ画面を見ながら作業できるので、学習効果があり、作業の透明性も確保されるため、非常に効果的にサポートを行うことができるようになりました。類似の機能を持ったソフトもありますが、接続できない国では利用が制限されてしまいます。その点、Skype for Business は確実につながるので、安心して使うことができます。

社員は OneDrive for Business を通常のワーキング フォルダーとして利用しており、ファイルはユーザーが意識することなく、自動でバックアップされています。同社では今年夏にも PC をリプレースする予定ですが、今までのリプレースではデータの移行にかなりの時間がかかっていました。Exchange Online はアーカイブ容量が無制限なので、メールの中身を整理しなくてよくなり、社員には喜ばれますし、管理者も社員のメール管理をサポートする必要がなくなりました。

「過去のメール データを保存している社員も多く、最終的には私が作業を行わないと、データ移行ができないケースが多くありました。それが今回は、データは OneDrive にあり、新しい PC を接続するだけでよくなるので、私が行わなければならない作業が大きく減り、とても楽になると考えています」(杉山 氏)。

このように、日本ライトンでは、Office 365 の提供サービスを素材にして、必要な機能を取り込み、コストをかけずに業務に活用できる点を高く評価しており、他のサービスや機能も業務の中で積極的に利用していく考えです。

日本ライトンが今後、特に力を入れていきたいと考えているのが Skype for Business の活用です。管理者が社員の画面を見ながらサポートを行うケースが増える中で、それにならって社員どうしがアプリケーションの使い方を教え合う形で、Skype for Business の利用が拡大し始めています。Skype for Business のインタレスト メッセージ (インスタント メッセージやチャット) も Outlook に履歴が残ると共に、通信できない地域がなく、確実に使えるので、活用を積極的に推し進めていく方針です。

図.システム構成図

システム構成図 [拡大図]

図.SharePoint Online による目標管理画面

SharePoint Online による目標管理画面 [拡大図]

<今後の展望>
海外拠点の Microsoft Azure を利用したネットワークへの組み込みと、タブレットの積極的な活用を計画。
Windows 10 への切り替えも視野に

Excel Services の定着を踏まえて、Office 365 で提供されている BI ツール、Power BI for Office 365 の導入も検討しています。通常の BI ツールはイニシャル コストと利用料で多額の費用がかかりますが、Power BI であれば費用をかけずに、スモール スタートすることが可能です。
さらに、動画の活用も図っていく計画です。たとえば、基幹業務システムでオペレーション上の問題が発生した際に実際の画面を動画で撮影し、それをアプリケーション ベンダーも含めて、関係者で共有できるようにします。将来的には、顧客企業と日本ライトン、製品を製造する工場の三者がOffice ファイル、写真、動画を含めて情報共有できるしくみも作っていく予定です。不必要な情報開示を防ぐ必要がありますので、投稿が開示される前に、サイト管理者が承認するしくみをワークフローの活用によって実現できそうです。

「Office 365 でそこまでの機能が提供できるようになれば、社内から本当に便利になったと評価されることは確実です」(杉山 氏)。

日本ライトンでは、Office 365 の導入と並行して、2013 年に基幹系システムを中心とした 20 台のサーバーを Windows Server 2012 Hyper-V で仮想化、5 台に集約しました。そして、BCP 対策として、東京本社にサーバーを 1 台置き、Hyper-V レプリケーターでレプリケーションするようにしました。その運用管理には Windows 8 対応 PC が必要になるため、管理者がどこにいてもアクセスできるようにしようと、Microsoft Surface 2 と Microsoft Surface Pro 2、そして Android タブレットを導入しました。

「Surface は私が管理用に使うだけでなく、リモート デスクトップと VPN の設定を行い、本社で管理部門の幹部も使っています。軽くて使いやすいと評判です」(杉山 氏)。

2015 年夏に予定している PC のリプレースでは、Surface Pro 3 ならびに Windows 10 への移行も含めて社員の希望を募り、モデルを選んでいきます。

そのうえで、日本ライトンで取りかかっているのが、Microsoft Azure を使った、海外現地法人のネットワークへの取り込みです。従来、シンガポール、タイ、香港、上海、深圳の海外営業拠点では、システムはそれぞれ独立しており、統合的な ID 管理が難しい状況でした。しかし、顧客である日系企業工場の海外移転が進み、海外売上比率が 60% に達する中では、J-SOX 法への対応上、本社による海外現地法人のコントロールが必要になります。そこで、本社が管理するネットワークの中に取り込み、統一的に ID 管理を行うことにしました。

「ネットワーク化するうえで、さまざまな方法を検討しました。専用線ベースの国際 VPN では費用がかかりすぎるので、Microsoft Azure の仮想ネットワーク、Virtual Network を採用することにし、VDI ベースのクライアント環境を加えて、現在インテグレーターの支援のもと、設計作業に入っています。そして、2015 年中には海外現地法人も Office 365 に移行する計画です」(杉山 氏)。

このように、同社では、Office 365 と Azure Virtual Network を組み合わせて使うことで、運用担当者の工数を減らしつつ、管理対象となるユーザーを拡大、海外拠点も含めた内部統制の強化と効率的な管理を実現していく考えです。

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