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導入事例

 様に導入

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  • コミュニケーション
  • 効率化
  • コスト

株式会社ローソン

 様に導入

Windows 8.1 タブレットを SV が活用することで本部から店舗までの情報共有を促進し、
施策の PDCA サイクルを効率的に回して生産性の向上を実現

写真:株式会社ローソン

株式会社ローソン

競争の激しいコンビニエンス業界や流通小売業界では、顧客のニーズにすばやく対応し、コストの削減、販売機会の拡大、品揃えの強化などの課題を解決するために、さまざまなシーンで IT を活用しなければなりません。株式会社ローソンは、社員が利用する端末 6,500 台を Windows 8.1 に刷新し、それぞれに Microsoft Office 2013 ProPlus を導入。スーパーバイザー (SV) 用の端末 1,500 台には、ディスプレイとキーボードが脱着できるコンバーチブル タイプの PC を採用し、業務支援用アプリを開発して、業務の効率化や生産性の向上を実現しています。

<導入の背景とねらい>
ビジネスと店舗数が拡大する中で
業務プロセスの改善と生産性向上を目指す

株式会社ローソン
ITステーション システム基盤
部長
高原 理彦 氏

株式会社ローソン (以下、ローソン) は、社員約 6,500 人、国内店舗約 1 万 2,000 店、店舗売上約 2 兆円の業績を持ち、コンビニエンス業界大手として着実に業績を伸ばしています。「ローソンの店舗は全国 47 都道府県にあり、毎日約 1,000 万人が来店しています」と株式会社ローソン ITステーション システム基盤 部長の高原 理彦 氏は話します。

少子高齢化の社会となってくる中で、ローソンでは環境変化に合わせて女性やシニア層、ファミリーをターゲットにして、さまざまなフォーマットを展開しています。女性や健康志向の方に向けたナチュラルローソン、生鮮やプライベート ブランドを充実させたローソンストア100、ローソンマートなどの店舗を展開し、街や商圏、顧客ニーズに合わせて、フォーマットを変えながら対応することで競合他社との差別化を図っています。また、6,500 万人以上の Ponta データを分析した施策立案なども行っています。

「我々の業務は、IT をしっかり活用してサービスを作っていく必要があります。何が売れているのか、品揃えはどうするかなど、仮説を立てて店舗や商品を開発し、データを基に次の施策を考える PDCA サイクルを高速に回す必要があります。しっかりと IT を積極的に活用していかなければ、販売を高度に行っていくことはできません」と高原 氏は話します。

社員が利用する端末を最新の OS である Windows 8.1 に刷新し、6,500 台の PC を導入したローソンでは、Windows 8.1 をベースにワーク スタイルの変革のプロジェクトを立ち上げます。毎年店舗が拡大しているローソンでは、常に生産性を上げるための施策を考えており、フランチャイズの店舗の経営指導を行う SV の業務効率化に Windows 8.1 が役立つのではないかと考えたと言います。

「本社にはさまざまな部署があり、それぞれがメールや社内文書、電話などのさまざまな手段で SV に情報を伝達していました。また、SV 自身が判断してポータルや BI から情報を取りにいく必要もあったため、情報を一元管理する必要がありました」と株式会社ローソン ITステーション 情報活用推進 アシスタントマネジャーの本田 恵美 氏は話します。IT で生産性を向上させることで SV の働き方を変え、店舗オーナーと一緒に考える SV 部隊へと変革させ、より多くのコミュニケーションを行うために業務プロセスを見直すことが求められていました。

<導入の経緯>
Windows 8.1 タブレットを活用し
SV の業務を支援するアプリを開発

株式会社ローソン
ITステーション
情報活用推進
アシスタントマネジャー
本田 恵美 氏

ローソンでは、これまでも積極的にスマートフォンやタブレットを活用した施策を行ってきました。2 年前には SV 用に Android タブレットを導入し、情報共有やコミュニケーションの向上を図ってきましたが、Windows 8.1 の導入を機に、SV 用にノート PC としてもタブレットとしても使える、コンバーチブル型の Lenovo ThinkPad Helix を 1,500 台導入し、活用しています。「さまざまなタイミングがうまく重なって、SV 用のタブレットを Windows 8.1 に入れ替えることができました。テクノロジーの進化が激しい中で、2 年前のタブレット端末は新しいものに更新しなければならなくなっていましたし、社内の PC を Windows XP から入れ替える時期にも来ていました」と高原 氏は話します。

Android タブレットでは、VDI を入れてひととおりの業務を行えるようにしていましたが、Microsoft Excel や Microsoft PowerPoint を活用する業務ではやはり PC が必要となります。Lenovo ThinkPad Helix を導入することで、PC とタブレットを使い分けることができ、これまで両方を持ち歩いていた SV の負担を軽くし、活用率が上がるというねらいもありました。また、既存の Windows 環境での管理が行え、アプリの配信などが容易に行えるようになることも、Windows 8.1 をタブレットとして活用しようと考えた理由の 1 つとなります。「Android や iOS なども便利になってきていますが、やはり企業ユースには Windows のほうが適していると感じます」と高原 氏は話します。

ワーク スタイルの変革プロジェクトでは、まずフェーズ 1 として 2014 年 1 月から 4 月の期間で情報の一元化を目的に「SV Pit」というアプリを開発しました。「SV が 1 週間で行うべき施策やキャンペーンを SV Pit で確認でき、売り上げ目標を達成するためのポイントを全社レベルで目線を合わせて SV に伝達して、オーナーに効率よく伝えられることがアプリ開発の目的です」と話す本田 氏。SV が見るべき情報をタブレット上の SV Pit に集約し、シンプルに情報伝達を行うことで生産性を向上し、現場の状況をタブレットから吸い上げることで施策や運営の改善に活用することができます。

ローソンでは、3 か月の短期間でわかりやすいアプリを開発できたことも高く評価しています。IT 部門である ITステーション、SV を統括する CVS カンパニー、マイクロソフトのコンサルタントが 1 つのチームとなって、実際に触りながら開発することで短納期のプロジェクトを成功させ、直感的でわかりやすいアプリを開発できたと本田 氏は話します。「導入後に操作がわからないといった声は、まったく出ていません。マニュアルがなくても使えるアプリを提供することで、最初の段階でつまずくことなく導入できたのは非常に良かったと思います」。

また、高原 氏も、短納期でのマイクロソフトのサポートを次のように評価しています。「Windows 8.1 のアプリ開発を初めて行う中で、どうやれば効率的に開発できるかなどでマイクロソフトの知見を活かすことができ、ユーザー目線でわかりやすいアプリを短い期間で作ることができました」。

SV Pit は、SV が担当する店舗が表示され、店舗ごとの巡回時の実施事項施策をドリルダウンして確認することができ、ToDo リストのように利用することが可能となっています。SV 自身が行わなければならない業務がリスト化されており、漏れなくオーナーに効率よく伝えることができるような作りとなっています。

店舗一覧が表示される SV Pit トップ画面 [拡大図]新しいウィンドウ

<導入効果>
Excel の Power BI を活用して
柔軟かつ、わかりやすい分析を行う

Windows 8.1 タブレットと SV Pit を活用することによって、SV が業務の優先順位を付けやすくなることで、効率的かつスピーディに施策立案、店舗巡回、情報の吸い上げなど PDCA を回すことができるようになります。「タブレットを持ったまま店舗でオーナーやクルーとコミュニケーションが取れ、ビジュアルで見せながら新製品情報や商品配置などについて話し合えるようになりました。また、支社や支店では、タブレット上の情報を見ながら、販売戦略やオペレーション改善についての会議を行っています」と本田 氏は話します。

コンパチブル型の端末で、SV がそれぞれのスタイルに合わせて使いやすい形で利用できることも好評のようです。通常の社内業務と外回りの両方で使え、キーボード入力が得意な人はノート PC として持ち歩き、キーボード入力が不得意な人はタブレットにペンで手書き入力して印刷して店舗オーナーに渡すといった使い方がされています。

2014 年 7 月からは、フェーズ 2 としてさらなる業務改善をテーマに新たなプロジェクトにも挑戦しています。SV Pit がより業務の起点となるような動線を作り、販売戦略の実績と目標を確認でき、また後方業務を効率よく実施できるようなアプリへ改善するような取り組みが行われています。「後方集計業務は、従来はメールや Excel を使って行っていましたが、SV Pit に入力して情報共有することができれば、より効率化や生産性向上を図れます。人がやっている業務をできるだけ IT で行えるようにしたいと考えています」と高原 氏は話します。

Excel 2013 の Power BI を使った分析を行えるようにすることも、フェーズ 2 の目的の 1 つです。「店舗巡回時に SV が実施するオペレーション確認業務の実施状況などを支社や支店の管理職が Power BI で可視化できるようにしています」と話す本田 氏。

「PDCA サイクルを効率的に回すためには、効果やデータをまとめる、見る、分析するといったしくみが必要でした。従来は、Excel を駆使してピボットテーブルを作ったり、BI システムを独自に開発する必要でした。しかし、情報を見る角度にはさまざまなものがあり、そのときどきで必要となる分析が異なります。そのたびに BI を開発することはできないので、分析システムには柔軟性が求められますが、Power BI があれば、Excel で十分な分析が行え、個人のスキルで簡単に見方を変えてさまざまな角度で分析できるようになります」と高原 氏は話します。また、「Power BI の画面を見ると、みんな驚いて、いろんな活用案が出てきます」と本田 氏が話すように、分析の用途を広げ、お客様分析に役立てることも将来的には考えることができます。

SV Pit では、SV がやるべきことや、店舗ごとの施策を確認することができ、店舗のオーナーやクルーと画面を確認しながら、商品配置の変更などを話し合うことができる [拡大図]新しいウィンドウ

<今後の展望>
Windows や Office の新機能で
さらなる生産性向上を目指す

「今後は、欲しい情報がすべてタブレットから手に入れることができ、個店のデータを知りたいときにすぐに見られるように SV Pit を改善していきたいですね。タブレットを起点として、業務を行えるようにしたいと思います」と本田 氏は、SV Pit の機能をさらに向上させ、情報共有やコミュニケーションの向上、業務効率化、生産性向上を高度に実現したいと考えています。

「最新の Windows や Office を導入してまだ半年ですが、しっかり使いこなせていない部分もあると思うので、新機能をしっかりとユーザーが利用して業務の生産性を上げていくことに今後も挑戦していかなければなりません。IT の技術が進化していく中で、コミュニケーションやデータ共有などは、もっとさまざまなことができるようになってくるはずです。新しいテクノロジーを享受しやすい環境ができてきているので、より企業価値の向上につなげられる環境を作っていく必要があります」と高原 氏は話します。

「エンタープライズ領域でクラウドにチャレンジしていくことは、もはやあたり前の時代となってきていることも感じ出ています。クラウド化してコスト構造を変えていくためには、思い切った振り幅の施策を行う必要があるので、しっかりとマルチ クラウド戦略を考える中で、Microsoft Azure? などのクラウド サービスの進化にも注目し、期待していきたいですね」と話す高原 氏。ローソンでは、今後も IT を積極的に利用しながら、PDCA サイクルを回してお客様に喜んでいただける店舗の実現を目指していきます。

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