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株式会社ラック

 様に導入

オンプレミスのメール システムを Exchange Online へと移行
セキュリティと生産性の両方を実現した自社の経験をお客様への提案にも活かす

写真:株式会社ラック

株式会社ラック

『ともに、イキル』というビジョンを掲げ、情報セキュリティをコアとするトータル ソリューションを展開している株式会社ラック。情報システム部門の戦略性を高めるために「スマート・ビジネス・ファクトリ」へと組織を一新、モバイル ファースト・クラウド ファーストによるワーク スタイル変革、セキュリティ強化に積極的に取り組んでいます。その取り組みの一環として行われたのが、オンプレミスだったメール システムのクラウド化。ここで採用されたのが、Microsoft Exchange Online でした。これによって旧システムに比べ、レスポンス速度と安定性を大幅に改善、スマートフォンでの利便性も大きく向上させています。自ら最先端の IT 活用を実践することで新たなモデルを確立し、これを顧客への提案にも活かしていく計画です。

<導入の背景とねらい>
情報システム部門を「スマート・ビジネス・ファクトリ」へと一新、
ビジネスの継続的な成長を加速化させる戦略の一環としてメールの
クラウド化に着手

写真:犬塚 正典 氏

株式会社ラック
スマート・ビジネス・
ファクトリ
担当部長
兼 推進グループ
統括マネジャー
犬塚 正典 氏

守りの情報システム部門から、攻めの情報システム部門へ。IT がビジネスの継続的な成長における重要な要素になっている現在、このような変革を求められている情報システム部門は少なくありません。コスト削減や合理化だけではなく、セキュリティと生産性の両方を意識したワークスタイル変革や新規サービスの立案および立ち上げなど、これからの情報システム部門には幅広い取り組みが求められます。攻めの情報システム部門の活動の一環として、Microsoft Office 365 の Exchange Online を導入したのが、株式会社ラック (以下、ラック) です。

同社は 1986 年 9 月に設立された IT ソリューション企業。長年にわたって培ってきたノウハウと最新の技術を駆使し、情報セキュリティをコアとするトータル ソリューションを展開しています。また最近では、2016 年 3 月期から 2018 年 3 月期までの 3 か年計画『TRY 2021 ステージ 1』を策定。東京オリンピック/パラリンピックの開催によって、日本経済がピークを迎えると予想される 2020 年のその先を見据え、さらなる競争力の強化と企業価値の向上を目指して新しい領域にも挑戦しようとしています。

「このような経営層の想いは、情報システム部門の変革という形でも具現化しています」と語るのは、株式会社ラック スマート・ビジネス・ファクトリ 担当部長 兼 推進グループ 統括マネジャーの犬塚 正典 氏です。以前の情報システム部門は管理スタッフ部門としての位置付けであり、保守的な存在だったと振り返ります。IT の位置付けも経費節減や合理化の手段が主でしたが、2014 年度の新体制にともない IT をビジネスの道具として活用し、企業の成長に貢献するため、組織を大きく変革。名称も「スマート・ビジネス・ファクトリ (SBF)」へと一新し、CTO 直轄の独立した戦略部門へと変更したのだと説明します。

担当する業務領域も、以前は社内情報システム全般にかかわる定常的な企画/導入/運用保守管理業務や、社内ヘルプデスク業務が主な業務でしたが、SBF ではこれらに加え、最先端の業界情報の積極的な収集や、関連部門との連携推進、新事業、サービスの立ち上げに向けて自らが実験台となった検証と評価など、より戦略性の高いものへと拡大しています。

「当面のテーマとしては、東京オリンピック/パラリンピックが開催される 2020 年に向け、SDN (Software-Defined Networking) やモバイル ファースト・クラウド ファーストによるワーク スタイル変革、セキュリティ強化対策などの取り組みを行っています」と犬塚 氏。これらの取り組みの一環として実行したのがメールのクラウド化であり、採用されたのが Exchange Online だったのです。

<導入の経緯>
セキュリティとユーザーの利便性を重視し Exchange Online を採用、
複数のデータセンターによる BCP 対応や国内法準拠も評価

写真:内藤 桂 氏

株式会社ラック
スマート・ビジネス・
ファクトリ
管理グループ
内藤 桂 氏

ラックが使用していた以前のメール システムは、2012 年に導入されたオンプレミスのシステムでした。このシステムは、不具合の発生頻度が高く、メール遅延が発生しやすいなど、いくつかの問題を抱えていました。「その不具合に対し、管理グループが毎日数時間かけて対応を行っていました」と語るのは、株式会社ラック スマート・ビジネス・ファクトリ 管理グループ 内藤 桂 氏です。社内ユーザーからの苦情も、日常的に受けていたと言います。

またメール ボックスの容量が 1 ユーザーあたり 2 GB しかなく、ユーザーによっては、すぐにメール ボックスがいっぱいになってしまうという問題もあったと内藤 氏は指摘します。そのため空き容量が少なくなった時点で、各ユーザーが掃除 (不要メールの削除など) を行う必要があったのです。社内のリソースを本来のビジネス以外の時間に少なからず費やしていました。

これらの問題を解決するため、2015 年 4 月にクラウド化に向けた検討を本格化。最終的に長期に渡ってのビジネスパートナーでもあった KDDI株式会社 (以下、KDDI) が提案した Exchange Online の採用を決定、2015 年 12 月までに旧メール システムからの移行を完了しました。

採用に至るまでに行った複数のクラウドサービスの比較検討では、必須要件をリストアップして比較表を作成し、総合的に判断しました。

ここで第 1 に挙げられたのが、基本的なセキュリティ面の確保です。スパムメールフィルタリング、メールの誤送信防止機能など、ビジネス上欠かせない機能が備わっているかを確認しました。ラックのメール ユーザー数は約 1,600 名に上りますが、これだけの規模になると「事故は起きるもの」という前提で、システムによりある程度セキュリティを確保すべきだと考えていました。さらに、日本データセンターと複数データセンターによる BCP 対策、国内法の適用、国際標準である ISO/IEC27001、ISO/IEC27018 への準拠、そして常に最新のセキュリティ対策といった総合力も重要な判断材料になりました。

第 2 は、メール クライアントのユーザビリティです。どんなに優れたサービスでもユーザーが使いにくければ意味がありません。業務効率化が進み、スマートフォンを活用する社員が増えていたこともあり、PC 用のメール クライアントの使い勝手はもちろんのこと、スマートフォンでのユーザビリティも重要視されました。

第 3 は Microsoft Active Directory との連携。ラックでは社内の認証基盤として Active Directory が利用されているため、これと連携したシングル サインオンも、ユーザーの利便性向上には重要な要件だったのです。

さらに、提案パートナーの能力やノウハウ、ビジネス パートナーとしての将来性も重視されました。長期に渡ってのビジネスパートナーでもある KDDI は、ラックのシステム状況をよく理解しているうえ、SDN にも積極的に取り組んでおり、Office 365 導入に関する知識も経験も十分であり安心して任せられると判断しました。

<導入効果>
高速で安定したメール システムによる業務生産性の向上と、
スマートフォンでの利便性向上による高いユーザー満足度を実現

「Exchange Online へとメールを移行したことで、レスポンス速度と安定性が大きく改善されました」と犬塚 氏。メール クライアントとしては Microsoft Outlook の利用を推奨していますが、これまで使ってきたメール クライアントをそのまま使うことも許可しており、移行時の混乱はほとんどなかったと言います。「ユーザーから見れば、これまでよりずっと速くて安定したメール システムになったという印象です。メールは日常的に使うツールなので、これが最も重要です。またメール ボックスのサイズが 50 GB に拡大されたため、メール ボックスの掃除も不要になっています」。

その一方で内藤 氏は「運用管理の負担も大幅に軽減されました」と指摘します。今回のクラウド化リプレースにともないメール システム用のサーバーやストレージ装置がないため、これらの管理も不要になったのです。また以前は 1 日数時間かけて行っていた障害対応も必要なくなりました。

スマートフォン利用の利便性が向上したことも、大きなメリットです。ラックでは社員全員にiPhoneを配布し、Outlook アプリを使用しています。メール受信の際、プッシュ通知を受け取ることができ非常に便利であることに加え、キャッシュ機能によりネットワークに接続していない状態でもメールの内容を確認可能。文字入力も旧メール システムのクライアントに比べ、操作しやすいと評価されています。

「モバイルで活用しやすいクラウド メールにしたことで、日常的な業務効率化が進みました。その効果は社員によって異なるとは思いますが、特に外回りの多い営業担当者やマネジャー、リーダーなどの職種では、業務の生産性向上に大きく貢献すると期待しています」 (犬塚 氏) 。

 

<今後の展望>
自ら活用することでビジネス提案の説得力も向上、
今後は Office 365 の他の機能の活用も視野にさらなる変革を目指す

今回行われた Exchange Online の導入は、セキュリティ ベンダーとしてのラックのビジネスにも好影響を与えるものです。インターネットとグローバル化の進展により予想を超えるスピードでビジネス環境が大きく変化するなか、企業が継続的に成長していくためにクラウドサービスは活用せざるを得ない強力なソリューションになっています。ラック自身がパブリッククラウドである Exchange Online を導入、活用し、そのセキュリティと生産性の両方を実現することができることを証明していくことで、ビジネス提案の説得力はさらに高まると考えられています。

また Exchange Online が、他にも多様なコラボレーション ツールを提供する Office 365 の一部であることも、今後大きなメリットをもたらすと期待されています。Microsoft SharePoint Online や Skype for Business など、他の機能も活用することで、ワーク スタイル変革をさらに推進できる可能性があるからです。ラックではこれまでにも、社内ポータルを立ち上げて情報共有が行われてきましたが、今後は SharePoint Online への移行も、検討していく予定だと言います。

「Exchange Online へとメール システムを移行したことで、モバイル ファースト・クラウド ファーストによるワーク スタイル変革、セキュリティ強化への取り組みを、大きく前進させることができました」と犬塚 氏。今後も戦略的に社内の IT 活用を推進し、最先端のビジネスモデルを確立していきたいと語ります。「当社自らが変革を達成できれば、そのメリットをお客様にも提案でき、ビジネスの成長にもつながります。このような挑戦を継続し、会社の成長に貢献できる攻めの情報システム部門であり続けたいと考えています」。

写真左より:犬塚 氏、内藤 氏

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