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導入事例

 様に導入

  • クラウド
  • コミュニケーション
  • 効率化
  • 最適化
  • コスト

日本たばこ産業株式会社

 様に導入

Microsoft Exchange Server や Microsoft SharePoint Server による統合 IT 基盤を構築
グローバルでの成長戦略を支える情報活用と付加価値の創出を可能に

日本たばこ産業株式会社

日本たばこ産業株式会社

主力であるたばこ事業に、医薬事業、飲料事業、加工食品事業を加えた 4 つを大きな柱として、多彩な分野で発展を続ける日本たばこ産業株式会社。同社では、グローバル化を始めとした自社の成長戦略を、テクノロジの面から支える新たな統合 IT 基盤の構築を急ピッチで進めています。情報活用の効率化と標準化、そこから生まれる新たなナレッジの共有と付加価値の創出に向けて、2009 年からはグループウェアやポータルを始めとしたコミュニケーション環境の刷新に着手。OS からユニファイド コミュニケーション プラットフォームまでをマイクロソフト製品で統一することで、そのシナジー効果による高度な情報活用の道を拓きつつあります。

<導入の背景とねらい>
グローバル No.1 の実現に必要な
統合 IT 基盤の構築を目指す

日本たばこ産業株式会社
IT 部長
引地 久之 氏

企業間の生き残り競争が激しさを増す中で、IT 基盤の担う役割はかつてない程に大きくなっています。とりわけ多様な事業分野を有し、ワールド ワイドにビジネスを展開するグローバル企業にとって、あらゆるコミュニケーションや業務データを一元管理し、情報やナレッジを共有できるプラットフォームの実現は、将来の成長を左右する最重要インフラの 1 つだと言えるでしょう。そうした統合 IT 基盤を Exchange Server や SharePoint Server など、マイクロソフトの情報系プラットフォームの組み合わせで実現しようと考えたのが、日本たばこ産業株式会社 (以下、JT) です。

一連の導入プロジェクトを手掛けてきた日本たばこ産業株式会社 IT 部長 引地 久之 氏は、今回の 統合 IT 基盤の構築には、同社の今後の成長と国際規模での競争力強化に向けた、いくつかの重要なミッションが含まれていると語ります。

「まず一番の目的は、IT の全体最適化です。単に何か特定のツールやソリューションを導入し追加するというよりも、当社のビジネス全体の付加価値を高めることを至上命題に、その基盤となりうる広汎でソリューション横断的な情報インフラストラクチャを構築しようというのがねらいでした。具体的な達成項目としては、情報システム全体の簡素化、標準化、統合/集約、そして可視化などが挙げられます」。

完全に一元化され全社で共有可能な情報プラットフォームをベースに、各業務部門のシームレスな連携やデータの精度の向上を図り、ビジネスのアジリティと競争力を大きく底上げすることが、今回の大きなねらいだと引地 氏は強調します。

「加えて IT コストの削減も、重要な課題です。このたびのプロジェクトでは、プラットフォームをマイクロソフト製品に統一することで、導入から運用に至るコストの大幅な圧縮が可能になると考えました。もちろん節約するだけではなく、一方では災害時などの危機管理強化や情報活用を通じた若手の人材育成など、将来にわたる競争力強化への積極的な投資というスタンスも持って臨んでいます」。

こうした取り組みの基本となっているのは、3 年ごとに策定される中長期計画です。その第 1 フェーズとなった 2009 年からの 3 年間は、「グローバル No.1」を目指すうえで、どのような IT 組織のあり方が必要なのか、また競合企業に対する競争力をいかに強化していくかといった、いわば成長戦略の基礎固め期間と位置付けられていたため、コミュニケーションやナレッジ共有の基本となるグループウェアやポータルを中心とした導入に力が注がれました。

<導入の経緯>
将来のワールド ワイド展開を見据えて
プラットフォームを マイクロソフト製品で統一

今回の統合 IT 基盤の構築にあたっては、大部分のプラットフォームをマイクロソフト製品で統一することが重要なポイントとなりました。グループウェアの Exchange Server、ポータル製品の SharePoint Server、コミュニケーション ツールの Microsoft Lync 2010、業務の現場で幅広く利用されている Microsoft Office 2010、そして Windows Server 2008 R2 や Windows 7 Enterprise といった OS まで、すべてにマイクロソフト製品が採用されています。

「かつてメイン フレームからクライアント サーバーへと移行した時代から、マイクロソフト製品は一貫してエンタープライズ プラットフォームのメイン ストリームとなってきました。そうした経緯を経て、現在は企業における情報システムのスタンダードになっていると言ってもよいでしょう。事実上の業界標準、デファクト スタンダードとなれば当然スキルを有するエンジニアの数も多く、またサポート チャネルもあちこちに用意されています。それは私たちユーザーにすれば、自社のニーズに最適化された選択肢が豊富に用意されているということでもあります。そう考えると、マイクロソフト製品を選択するのはごく自然な成り行きでした」。

さらに引地 氏は、マイクロソフトがワールド ワイドな企業であることも、重要な選択理由の 1 つだと指摘します。JT はここ数年、海外企業の買収などを含めたグローバル化を積極的に推進。現在は、世界 120 か国に拠点を展開するまでに成長を遂げました。今や名実共に国際企業となった同社にとって、マイクロソフトの世界各国における導入実績や共通のサポート体制は、非常に力強い存在となっているのです。

「国際化という観点では、パッケージ製品ということも重要です。当社の IT システムは、伝統的に手組みの文化が続いてきました。しかしグローバル化が進んだ現在、どこの国でも同じ機能や同じ水準のサービスが実現でき、システム展開や運用の標準化、アウト ソーシングが容易であること。また熟練したエンジニアが確保できない国や地域でも、必要十分な機能を担保できるといった点で、マイクロソフトのパッケージ製品を採用する意義は小さくありません」。

実際の導入は 2009 年ころから、まず国内のシステムを整備するところから始まりました。最初は PC の OS を Windows 7 Enterprise に統一し、次いで 2011 年 7 月に、2006 年から稼働していた Microsoft Exchange Server 2003 を Exchange Server 2010 にアップグレード。さらにコラボレーション ツールが必要との考えに基づいて、2012 年の 10 月に SharePoint Server 2010 が導入されました。

「各人のデスクトップ PC からグループウェアへ、さらにポータルへと、情報系ツールの強化や充実の必然的な流れに沿って順次導入を進めていきました。あらかじめ決められた IT 予算の下で、このように現場のニーズに合わせて適確かつ迅速にソリューションを導入していくことができた背景には、マイクロソフト製品のコスト パフォーマンスの高さも大きく貢献しています」。

その後は、さらにユニファイド コミュニケーション プラットフォームである Lync 2010 が導入され、2013 年春には VoIP 外線通話機能である「エンタープライズ ボイス」機能の追加も予定されています。

「現時点ではまだ国内だけですが、これで実績を重ねていけば、将来的には世界中どこでもリアルタイムでプレゼンスが把握でき、また必要に応じて音声会話ベースでのフェイス トゥ フェイス コミュニケーションも図れるようになると期待しています」。

<導入効果>
正確な情報伝達の実現に加え
IT 活用に対する意識向上の効果も

およそ 3 年間がかりで導入してきた一連の統合 IT 基盤を活用する中で、既に大きく 2 つの成果が得られたと引地 氏は語ります。その 1 つは情報伝達におけるエビデンス取得の仕組みの確立であり、もう 1 つはユーザーである社員各人の思考や発想の活性化の場の確保です。

「メールの活用やログの管理が厳格に行えるようになった結果、いわゆる "言った、言わない" といったトラブルが劇的に減ったということがあります。またログが一種の証跡として残るので、各人が自分の書いたことに対して、以前にも増して責任を持つようになりました」。

情報伝達が正確に行われるようになり、なおかつ記録として後から繰り返し確認できるので、伝達ミスによる作業の手戻りなども大幅に減ったと言います。さらに、こうしたメールのように身近なレベルだけでなく、社員各人の「IT を使う」ということに対する意識そのものが向上してきたメリットも見逃せません。

「メール ベースのコミュニケーションが確立された結果、”書くこと=考えること” であると各人の中に刷りこまれてきたという実感があります。他者に指示を出す際に必要な情報とその提示の仕方とか、基本的なコミュニケーションの作法などが、日常的にビジネス レターを書く経験で得られたのです」。

一般の業務ツールのように会社側が用意して社員に提供するだけではなく、自らがツールの利用を通じて情報活用における成功体験を重ね、ロジカルな思考や判断を身に付けられるという点で、この統合 IT 基盤が業務力全体の底上げにつながる重要なインフラであることが実感されます。

現場の社員の創意工夫による、新しい統合 IT 基盤の活用も盛んになってきています。既に国内では、業務チームや部門ごとに SharePoint Server を使った Web サイトを、あちこちで立ち上げている例があると引地 氏は明かします。

「メンバー間の情報共有はもちろん、自分たちの業務紹介など外部への情報発信や、問い合わせ窓口への応用といった取り組みが行われています。これは近い将来、世界 120 か国に展開する当社の業務をどこにあっても円滑かつ高品質に進め、IT ツールの活用におけるシナジー効果を発生させるうえで、大変有効なトライアルだと考えています」。

今後さらに若い世代が業務の中心になっていくにつれ、現場では育児や親の介護などによるワーク プレイスの多様化が求められてきます。またパンデミックや自然災害などに対する BCP の備えとしても、グループウェアやポータルを応用した新しいワーク スタイルやコミュニケーションのあり方は重要です。そうした将来の業務環境の変化に対しても、この新しい統合 IT 基盤は有効だと引地 氏は強調します。

一方、社外の IT パートナーとは、情報共有サイトを通じた効率の良いコミュニケーションが実現されています。ここでは Microsoft Office 365 が利用されており、日常的な情報の共有や業務プロセスの進行はもちろん、万が一自社内のシステムにトラブルが発生した場合も業務継続が担保できるという、クラウドならではの利点が期待されています。

JT グループにおける IT 部のミッションと戦略

JT グループにおける IT 部のミッションと戦略[拡大図]新しいウィンドウ

<今後の展望>
最新のマイクロソフト プラットフォームの下
新たな情報活用の可能性を探る

引地 氏は今後の取り組みについて、今回導入した統合 IT 基盤をより熟成させながら、グローバルで共有し活用できるよう展開していきたいと抱負を語ります。

「技術的にはかなり習熟が進んできたので、次はやはりマイクロソフトの最新テクノロジを基準にしながら、グローバルで標準化された統合 IT 基盤の展開と、ユース ケースにおける熟成を引き続き進めていきたいと思っています」。

加えて、オンラインでのコミュニケーション基盤も重要な整備課題です。これには Lync や 2013 年春に追加されるエンタープライズ ボイス機能が、当面の具体的なソリューションとして導入されていくことになります。

こうした直近の課題に加えて引地 氏は、マイクロソフト製品プラットフォームによるさらに幅広いソリューション導入や、サービスの実現に向けてさまざまな構想を抱いていると明かします。

「特に各製品の最新バージョンをどう自社の業務に当てはめて活用していくかに、大きな関心を抱いています。たとえば、Microsoft SharePoint Server 2013 で、どのような情報サービスを社内に実現できるかということや、Microsoft SQL Server 2012 で大幅に強化された BI 機能である PowerView を活用した意思決定の迅速化といったことが具体的な応用例として考えられます」。

また PC は現在 7 割までが Windows 7 で展開していますが、直接アプリケーションを利用する頻度の少ないトップ エグゼクティブには、タブレット活用といった新しい領域を使って Windows 8 を試してみるなど、「会社としては、今後もデバイス コントロールをマイクロソフト製品プラットフォームで行っていきたいと思っています。その可能性の選択肢として、さまざまな最新製品の可能性を検討していきたいですね」と語る引地 氏。

統合 IT 基盤という新たな大地を得て、JT はグローバル市場の未来へ向け、さらに力強く躍進を続けていきます。

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