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導入事例

 様に導入

  • 見える化
  • 効率化
  • コスト

日本パレットレンタル 株式会社

 様に導入

新しい物流ソリューション システムに Microsoft SQL Server SSD Appliance を採用
RFID で収集したビッグ データの高速 I/O 処理と BI 活用機能を、短納期 & 大幅な低コストで実現

日本パレットレンタル 株式会社

日本パレットレンタル 株式会社

物流パレットのレンタルおよび管理を通じて、社会の物流インフラを支えてきた日本パレットレンタル株式会社。同社では近年、情報分野でのサービス事業に積極的に取り組み、自社のレンタル パレット管理のノウハウを生かした物流機器在庫管理システムを、顧客向けに ASP で提供してきました。さらに 2013 年 9 月リリース予定の RFID を使った新ソリューションでは、SQL Server SSD Appliance を採用して、きわめて短期間で高品質なサービスを構築。SSD ならではの高速書き込み & 検索による、物流ビッグ データの効率的な処理および高度な BI 分析機能を実装し、物流管理と情報活用をシームレスに結びつけた新世代の物流ソリューションシステムの実現を目指しています。

<導入の背景とねらい>
「モノからさらに多様な情報へ」
よりインテリジェントな物流管理を志向

日本パレットレンタル株式会社
情報システム部
情報システムグループ
情報システム1チーム
係長
黒岩 暁 氏

IT がビジネスの中枢を担う現代にあって、物流データは自社の業務のパフォーマンスや市場動向を把握する重要な手掛かりとなります。日本パレットレンタル株式会社 (以下、日本パレットレンタル) は長年にわたって物流パレットのレンタル事業を手掛け、また物流機器の管理システムを自社開発してユーザーに提供してきました。さらに今回、新しく開発中の物流管理ソリューション システムには SQL Server SSD Appliance を採用し、お客様の納品要求に応えた短期間での開発を実現すると共に、RFID で収集した情報を分析、活用する BI 機能までを実現させようとしています。

日本パレットレンタルでは近年、さらなる事業領域の拡大に向けて、従来のパレット レンタル事業の管理ノウハウを活用した情報サービス事業に大きな力を注いできました。同社が自社開発し ASP で提供してきた「Web物流機器在庫管理システム epal (イーパル)」は、インターネットを利用して、リアルタイムで物流機器の情報を把握できるシステムとして、これまで約 400 の企業、約 2,500 の物流拠点での導入実績を持っています。

日本パレットレンタル株式会社 情報システム部 情報システムグループ 情報システム1チーム 係長 黒岩 暁 氏は、お客様が物流情報管理への関心を急速に強めてきていると語り、その理由として企業が物流データを経営やマーケティングに直結する重要な情報資産だと考え始めている事実を挙げます。今、世界的に“ビッグ データ”の重要性が叫ばれる中で、物流データもまたその膨大な集積情報の中に、大きな可能性を秘めているというのです。

「パレットなどの物流機器だけでなく、その上に載った商品の動きまでを詳細に把握して、パフォーマンス動向や傾向を分析し、業務の効率化や改善に活用しようと考える企業が増えています。つまり物流機器というデバイスをキーにして、積載する商品のあらゆる情報を管理したいというニーズが高まってきています」。

こうしたお客様の声をいち早く察知した同社では、パレットという単なる「モノ」の管理から、そのノウハウやしくみまでを含んだよりインテリジェントなシステム開発を目指し、RFID 技術を導入。2006 年からレンタルパレットに RF タグの装着を開始、それまで枚数でしか把握できなかったパレットの動きを 1 枚 1 枚個別に識別できる、「個体管理」のシステムを構築しようとしています。年々レンタルパレットへの RF タグの装着は進み、2013 年度中には、保有するプラスチック製パレットの 7 割に RF タグが取り付けられる予定です。

「この取り組みは、現在多くのお客様が望んでおられる、個々のパレットの情報を詳細に収集、分析して情報資産として活用できる、まさに "物流ビッグ データのための情報管理・分析システム" の基盤作りの一環と捕えています。今回の SQL Server SSD Appliance を使った物流ソリューション システムも、そうした試みが結実したものだと言えます」 (黒岩 氏) 。

従来の epal は、日本パレットレンタルが貸し出したパレットの動向を顧客自身が Web サービス経由で管理する、いわばレンタルパレットに付随したサービスでした。それに対して今回の SQL Server SSD Appliance を使った新しい物流ソリューション システムは、お客様先の物流管理用 ASP パッケージとして納品するものです。従来のサービスの一環ではなく、ソリューションの外販という点でも、日本パレットレンタルにとって新しいビジネスへのステップであり、「会社としても現在を "第二草創期" と位置付け、その大きな転換点にふさわしいソリューションだと自負しています」と黒岩 氏は語ります。

<導入の経緯>
コスト パフォーマンスや信頼性を比較して
もっともバランスに優れた SQL Server を採用

日本パレットレンタル株式会社
次世代事業プロジェクト
情報サービス事業開発 PJ
開発PJリーダー
佐々木 豊 氏

日本パレットレンタルの新しいシステム環境構築が本格的に動き出したのは、2013 年 2 月でした。今回のシステムには RFID によって収集した情報を分析、活用する BI 機能が企画当初から予定されていました。それだけに本格的な情報分析ツールを備えたデータベースを選択する必要がありましたが、検討に使える時間は限られていました。というのも、稼働開始が 2013 年 9 月と決定したからです。

「今までの総量管理のシステムでも年を追うごとにデータ量は増え続けていますが、RFID による個体管理となれば、データ量は爆発的に増えていきます。そうしたビッグ データを収集するだけでなく、分析、活用できるパワフルな環境を限られた時間内で構築しなくてはなりません。そこでさっそく、本格的なデータ分析機能を持ったデータベース探しに着手したのです」 (黒岩 氏) 。

検討の段階では、長らく利用してきた大手ベンダーの商用パッケージから、コストを意識してオープン ソース、さらには No SQL データベースまで幅広く検討が行われました。しかし今回は自社システムだけではなくお客様に商品として納入するソリューションであることから、信頼性やパフォーマンス保証の点で商用リレーショナル データベースを選択。3 製品が最終候補として残りました。この中から SQL Server 2012 を選択した決め手を、黒岩 氏はバランスの良さだったと明かします。

「パフォーマンスでは他社製品にも素晴らしいものがありましたが、性能、価格、実績、さらにサポート体制なども含めて比較検討した結果、SQL Server 2012 が最もバランスが良いという評価になったのです。また SQL Server 2012 の、ビッグ データ処理のパワーにかねてから注目していたという経緯もありました」。

特にコスト面でのメリットは際だっており、ライセンス料、保守料金を含めた 5 年間のトータル コストを試算したところ、他社製品と比べて、SQL Server 2012 ではその 4 分の 1 で収まることがわかったと黒岩 氏は語ります。

2013 年 2 月に新システムでの正式受注が決まり、3 月には、今回のハードウェアを担当したデル株式会社から SQL Server SSD Appliance の提案が持ち込まれました。日本パレットレンタルの物流ソリューション システムには、個々のデータ量は小さいものの、データ件数が膨大になるという特徴があります。RFID で個体情報を取得するようになると、イベント件数が爆発的に増えます。I/O 速度の向上は必須課題の 1 つでした。開発を担当した日本パレットレンタル株式会社 次世代事業プロジェクト 情報サービス事業開発PJ 開発PJリーダー 佐々木 豊 氏は、「蓄積した膨大なイベント データの検索、絞り込みを行ううえで、かなりの読み込み速度が要求されてきます。さらに並行して発生する新しいイベントの書き込み処理と合わせると、ディスクの負荷が相当なものになるため、SSD は恰好の選択だと考えました」と振り返ります。

黒岩 氏も、「分析の際に全表検索が必要になることがあり、そのつど全データをロードしなくてはなりません。ここで予想される I/O のボトルネックを解消するためにも有効な選択肢と考えています」と期待を語ります。

現在、2013 年 9 月の第 1 号システムのリリースに向けて急ピッチで開発が進んでいます。この点でも SQL Server SSD Appliance は、あらかじめハードウェアとの適合性がベンダーによって検証済みのため、短期間での開発と高いシステム品質を両立させるうえで大きく貢献しています。

<導入効果>
SSD ならではの高速処理と
最新の BI 機能によるビッグ データ分析を実現

SQL Server SSD Appliance を採用した第 1 号システムは、大手小売業から採用が決定していて、処理するイベント数は年間 1 億数千万件を上回ると予測されています。RFID で収集する 1 つ 1 つの小さなデータの書き込み/読み出しを無数に繰り返すため、膨大なトランザクションが発生します。それを SQL Server SSD Appliance によって超高速に処理し、高いパフォーマンスを発揮するのが、この新システムの最も大きなアドバンテージです。

「何よりお客様にとっては、見たいデータがすぐに見られるというのが大きなメリットだと考えています。従来のシステムでは、難しい条件が重なるとどうしても検索のレスポンスが確保できないケースがありましたが、今回はそれがかなり解消できるでしょう」 (佐々木 氏) 。

また SQL Server 2012 には、パフォーマンス チューニングを始めとしたさまざまな自動化の機能が備わっています。黒岩 氏は「これらの機能を利用することで、システム運用がある程度自動化できるのではないでしょうか」と運用面での期待を語ります。

今回、運用という点では長らく他社のデータベース パッケージを利用してきたため、新しいプラットフォームの導入には慎重になる部分もありました。しかし「商用サービスに耐えられる信頼性があるかどうか、また導入実績や保守サポート面も含めて事前に検証を行い、これならば当社の運用要件に十分に耐えられるとの確信を持つに至りました」と、黒岩 氏は今回の選択が入念な検討の結果であることを強調します。

BI という点では、佐々木 氏は、SQL Server 2012 の PowerView による視覚効果の高いグラフなど、お客様にとってメリットの大きなサービスを今後も追加していきたいと語ります。一方、黒岩 氏は自社での営業力強化という側面での期待も抱いています。もちろんシステムの分析エンジンとして導入する以上、お客様の利便性が一番の目的ですが、黒岩 氏はお客様に利用いただくだけでなく、自分たちもこのデータ分析ツールを活用して、新しいビジネスを提案していきたいと考えています。「せっかくビッグ データ分析に十分耐えうるツールが自社内にあるのだから、活用しない手はありません。今まで掴めていなかった情報を "見える化" して、それを基にお客様のメリットになるプランやシステムをこちらから積極的に提案していくことで、顧客満足度アップと当社の成長につなげていきます」。

個体管理システム概要図

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<今後の展望>
今後のデータ増にも万全の備え
ディザスター リカバリにも意欲的に取り組む

2013 年 9 月の第 1 号システムに加えて、2014 年 4 月以降さらにいくつかの新しいシステムがリリースされる予定です。この時点では、現在開発中の検索機能がすべてに実装されるわけではなく、段階的に機能を充実させていくと言います。一般的に、システムを設計する時点で十分なサイジングを行っても、実際に利用が始まると予想以上にデータ量が増えてしまうケースが非常に多いと佐々木 氏は語ります。

「お客様が使ってみて便利さを実感されるにつれ、あれもこれもと応用範囲が広がっていくのです。しかし今回は SQL Server SSD Appliance があれば、十分にデータ量やトランザクションの増加にも対応していけると考えています。システムの限界値が大きく拡張されるので、新規営業先でも自信を持ってお客様にお勧めできるようになると喜んでいます」。

黒岩 氏は、運用開始後の安定稼働が今後の重要なテーマだと認識しています。とりわけ東日本大震災以降多くのユーザーがシステムの課題として挙げているディザスター リカバリ (災害復旧) は重要なテーマの 1 つであり、SQL Server 2012 の AlwaysOn の活用を検討していると語ります。商用システムである以上、信頼性と可用性の確保は何よりも重要な課題です。このため日本パレットレンタルでは、SQL Server 2012 導入当初から AlwaysOn の利用を考えていました。当初は通常の機能障害発生時の自動復旧を主に想定していましたが、現在はディザスター リカバリについても重要性を再認識、、AlwaysOn を使ってレプリケーションしたデータを遠隔地に保管するプランなどが検討されています。

新しいシステムのリリースを目前に控え、「まずは第 1 号システムを確実に立ち上げること。そして、運用を通じてお客様の満足度を向上させると共に、物流のプロとしてお客様のニーズを先取りした提案をしていくこと。そのためにも今回の新しいシステムは、強力なツールとなると確信しています」と抱負を語る黒岩 氏。日本パレットシステムの新しいソリューションが、物流分野におけるビッグ データ管理、活用の新しい地平を拓いていきます。

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