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導入事例

 様に導入

  • クラウド
  • コミュニケーション
  • 効率化
  • 最適化
  • 解析
  • コスト

株式会社インフォデックス

 様に導入

より良い人材を獲得し、育成するための高機能な HRM サービスを、より安価に提供するために「もっともメリットのある」クラウド サービスとして Windows Azure を採用

株式会社インフォデックスでは、2011 年 12 月から企業の人材マネジメントをワンストップでサポートする HRM サービス「SONAR (ソナー)」および、「Facebook アプリケーションを活用した内定者管理パッケージ」の提供を行っています。人材獲得と育成のニーズが、高度に戦略化しつつある状況に対応するべく、データ分析機能などを充実させたこの SONAR シリーズを、より安価にサービス提供するために、クラウド サービスの活用を決めていた同社では、「もっともメリットのある」サービスとして、Windows Azure を採用。LAMP 環境に馴染んだエンジニアを含む、社内資産の最大活用に向けた開発、およびサービス提供環境を整えています。

<導入の背景とねらい>
戦略的な人材獲得と育成を実現するための、高機能な HRM システムを安価に提供

2000 年に設立されて以来、インターネット広告制作業務を中心としてオンライン マーケティングに関するさまざまなサービスを提供している株式会社インフォデックス (以下、インフォデックス) では、新たなビジネスとして 2011 年 12 月から企業の人材マネジメントをワンストップでサポートするオンライン サービス「SONAR (ソナー)」の提供を開始しています。

株式会社インフォデックス
代表取締役
瀧澤 暁 氏

株式会社インフォデックス
取締役
佐藤 圭晃 氏

「SONAR」は、グローバル化や少子高齢化、IT による技術革新など既存の事業を取り巻く環境の大きな変化の中で、人材の獲得や育成に積極的に取り組む企業のニーズに応える HRM (Human Resource Management) システムとして、多様な機能を備えたオンライン サービスです。

インフォデックスが SONAR の開発に際して掲げた目標は高く、「将来的には人事評価や給与計算などの社内システムとも連携した、HR 領域におけるすべてのソリューションをオンラインで提供できるプラットフォームとして提供することを目指している」と、インフォデックス 代表取締役 瀧澤 暁 氏は説明します。
「一般的に、人事や給与などのシステムは個別に導入されており、社員に関するさまざまなデータが連携していないケースが多く見られます。また、人材管理のシステムに対しては、各社個別のニーズが強く、お客様ごとのカスタマイズが避けられません。つまり、システムの導入から日々の運用に至るまで、余計なコストや手間がかかってしまう傾向にありました。さらに言えば、システム間でデータが連携しないため、人材の評価、育成に関する PDCA (Plan-Do-Check-Action) を、データに基づいて効率よく回していくことが難しいという課題も見えていました。そこで、当社では企業の人材マネジメントを支えるこれらのシステムを、ユーザー インターフェイスからデータベースまでトータルにデザインし、なるべく安価に利用できる汎用的なパッケージとして提供することを考えました」。

こうして開発された SONAR は、「ワークフロー サポート機能」や「データ マネジメント サポート機能」、「コミュニケーション サポート機能」を備え、スマートフォンやタブレットなど、マルチ デバイスで閲覧が可能なマイページの提供や、ソーシャル メディアとの連携、採用情報サイトなどのアクセス解析を可能としています。

そしてインフォデックスでは、あらゆる企業が自社のニーズや予算に合わせて SONAR を利用できるように、インフラ構築コストや、開発コストの最適化を図るべく 1 つの大きな決定を行っています。それが、「Windows Azure の採用」でした。

HRM システムの稼働のピークは、一般的に新卒採用時など限られた期間でしかありません。しかし、オンプレミスで SONAR のようなシステムを構築する場合にはピーク時のトラフィックを想定してサーバー リソースを設計するために導入コストが高額となり、年間を通じて均等に一定額の利用料の支払いを強いられる状況に陥りがちです。しかし、従量課金で利用できる Windows Azure であれば、「オンプレミスでシステムを構築するよりもはるかに安く、そして柔軟な価格設定でサービス提供できます。それが、最重要事項でした」と瀧澤 氏は言います。

<導入の経緯とアプリケーションの概要>
ビジネス スピードの向上と効率の良いサービス運営のために、PaaS のサービスを迷いなく選択

株式会社インフォデックス
HR マーケティング事業部
アカウントプランナー
仙頭 篤 氏

SONAR の構築に際し、複数のクラウドを比較検討したと、インフォデックス 取締役 佐藤 圭晃 氏は振り返ります。しかし、Windows Azure 採用を迷う理由はなかったと佐藤 氏は続けます。
「SONAR のサービス提供を理想通りに行うためには、クラウド サービスの活用が欠かせません。最初の選択として、IaaS (Infrastructure as a Service) と PaaS (Platform as a Service) のどちらが適しているかを検討したのですが、IaaS の場合には、サーバーのセッティングからネットワーク環境の構築、セキュリティの確保、メンテナンスの負荷など、すべてにおいてヒューマン エラーがシステム全体に及ぼす影響が大きく、手間がかかり過ぎます。オンプレミスではなくクラウドを選択したのは、まさにこうした数々の負担を減らすためでしたから、IaaS を選んでしまえばクラウド活用の意義が薄まってしまいます。ですからまず、PaaS を選ぶことに迷いはありませんでした」。

さらに、PaaS のサービスを比較した際に、大きなポイントとなったのが、社内に積み重ねた開発資産であったと佐藤 氏は続けます。
「当社では、LAMP 環境 (Linux、Apache、MySQL、PHP、Perl、Python) による Web 制作のほか、お客様の社内システムの受託開発なども行っており、.NET Framework や Microsoft Visual Studio、Microsoft SQL Server などを長年活用してきた経験がありました。PaaS のサービスとして Google とも比較しましたが、これまでに培ってきたスキルセットが活かせるということで、Windows Azure の採用はスムーズに決まりました。SONAR をお客様のニーズに即してカスタマイズすることはもとより、人事評価などのラインアップを拡充させていくためには、開発効率の高さが重要ですから、SQL データベースなどが揃っていることは重要なポイントでした」。

クローズドなコミュニケーションを実現する、Facebook アプリで内定者管理を効率化

こうして、Windows Azure をサービス提供基盤として採用した SONAR は、2011 年 7 月から開発をスタート。当初は初めてのクラウド サービス活用に「戸惑いもあったが、マイクロソフトとのコミュニケーションもあり、すぐに慣れていった」と佐藤 氏は振り返ります。
「結果的に開発は順調に進み、予定通り年末にサービス提供を開始しています。さらに、2012 年 3 月からは、新サービスとして Facebook アプリケーションを活用した内定者管理パッケージをリリースするに至っています」。

この Facebook アプリケーションを活用した内定者管理パッケージは、「内定者とのコミュニケーションを効果的に行うツールとしてお客様からも好評を得ている」と、インフォデックス HR マーケティング事業部 アカウントプランナー 仙頭 篤 氏は言います。
「これまでも、内定者とのコミュニケーションを図るために、独自の SNS (Social Networking Service) を構築して活用されてきた企業も多くいらっしゃると思います。しかし、内定を受けた学生としては、普段活用している mixi や Facebook といった SNS 以外のアカウントにアクセスする必要が生じるため、不便さを感じてしまい、アクセス頻度も下がってしまう傾向が見られます。一方、Facebook などの SNS を利用する場合には、企業にとってコンプライアンス上の課題も生じてしまいます。そこで、SONAR の Facebook アプリでは、内定者以外はアクセスできない仕組みを構築して情報の洩れなどを防いでいます。内定者が起こす『いいね!』などのアクションも、一切外の Facebook ユーザーには見えないようになっています」。

<Windows Azure 採用の効果>
ランニング コストを約 10 分の 1 に削減。さらにピーク時と閑散期の価格を切り分けて、お客様のコスト負担を最小化

SONAR のサービス提供基盤として Windows Azure を採用したことのメリットは明白だと、佐藤 氏は言います。
「SONAR を活用いただいているお客様と同程度の規模のシステムを、過去にオンプレミスで開発、運用したことがあるのですが、そのケースと比較してハードウェア コストもランニング コストも約 10 分の 1 近く削減できています。このコスト差が、そのままサービス提供価格に表れていますので、お客様にとってのメリットも大きいと思います」。

学生側 My Page イベント予約画面

学生側 My Page イベント予約画面 [ 拡大する]新しいウィンドウ


管理側選考プロセス画面

管理側選考プロセス画面 [ 拡大する]新しいウィンドウ

このコスト差については、ピーク時に合わせたインフラ設計が不要だという事実が大きく影響しています。

「先ほども話題に出ましたが、システムが最大限稼働するのは、新卒採用を行う時期などに限られます。Windows Azure であれば、トランザクションの増加にもスムーズに対応できますし、よほどの人数を採用する場合でも、事前にインスタンス数を増やしておくといった対応が可能です。従量課金ですから、これもサービス提供価格に反映して、『春に向けた時期』の価格と『平常時』の価格を切り分けて、お客様のコスト負担を最小化することができます」(仙頭 氏)。

データセンターとネットワーク運用のリスクを切り分けて、
サービスの開発と改善に注力

そして、サービス提供を行うインフォデックスにとって、もっとも大きなメリットが「リスク ヘッジ」にあると、佐藤 氏は続けます。
「サービス提供に際してイニシャル コストを抑えることができることはもちろんですが、当社のリスク ヘッジとして、もう 1 つ大きなポイントがあります。それが、『ハードウェアとネットワークに関する業務を、マイクロソフトが代行してくれる』ということです。オンプレミスでシステムを構築し、サービス提供を行った場合には、サーバーへのパッチ適用やセキュリティの徹底、パフォーマンスや可用性の監視といった業務もすべて自己責任となってしまいます。この点は、IaaS で Linux を活用しても同じです。しかし、Windows Azure のデータセンター運用は、マイクロソフトがその責任において遂行してくれています。その分、当社としてはプログラムの開発と改善に注力できるのが大きなメリットです。特に、運用コストに関して言えば、外部の監視サービスを利用しているぐらいで済んでいます」。

<今後の展望>
Spring Release の機能を活かし、.NET 系と LAMP 系のエンジニア スキルを Windows Azure で総合的に活用

今後の Windows Azure 活用について、佐藤 氏は大きな期待を抱いていると言います。それが、Windows Azure Spring Release の呼称で追加された「仮想マシン (IaaS)」、「Windows Azure Web サイト」、「仮想ネットワーク」、「Windows Azure SDK 1.7」の 4 つの強化点です。

中でも、「仮想マシン (IaaS)」と「Web サイト」によって Windows Azure 活用の選択肢が広がったことは「素晴らしいこと」だと、佐藤 氏は強調します。
「当社として、必ず実装したいのが『Web サイト』です。お客様から、数ページで構成された簡単な Web サイトをお預かりして、公開することもあるのですが、PaaS である Windows Azure の場合、『デプロイ』の作業が必要となり、公開まで数十分を費やしてしまうデメリットがありました。しかし、『Web サイト』を使えば FTP を使ってアップロードすれば公開完了です。ページ制作に関しても、PHP なども普通に利用できるため、これまでの Web 制作と何ら変わらなくなります。実際に、『採用情報』などのサイト制作の依頼をいただくこともありますので、早くこの機能を活用したいと思います。今、社内のエンジニアが .NET 系と LAMP 系の 2 つのグループに分かれてしまっているのですが、今後は、Windows Azure を活用する案件でこの 2 つのグループをまとめてマネジメントできるようになるでしょう」。

佐藤 氏はさらに、「仮想マシン (IaaS)」によって Linux などの多様なゲスト OS を活用できるようになったことを評価しつつ、「マイクロソフトには、マイクロソフトならではの強みを追求して欲しい」と続けます。

「IaaS として Windows Azure を活用できるようになれば、今まで LAMP 環境で構築してきた旧資源を移行させることも楽にできるでしょう。しかし、Windows Azure の魅力としては、やはり『PaaS のサービスであること』が一番に挙げられると思っています。私自身、Linux を使って完全にオープンソース環境を作り上げて活用するというよりも、Windows のサーバー環境で PHP や .NET を自由に使えるようになったということに魅力を感じています。ビジネスのスピード感を考えたら、それが一番なのではないでしょうか。オープンソースだけに頼っていくと、ある程度のレベルまではスムーズに行けるのですが、そこからさらに上のレベルを目指していくと、相当なスキルと専門的な知識が必要になります。当然、人材育成にも膨大なコストがかかります。Web サービスも進化していますし、お客様の求める要件も高度になっています。その高い山を、IaaS + Linux で踏破しようとすれば、そこにかかるコストと工期とメンテナンスの負荷も大変なことになります。スピード感を維持し、お客様との間でお互いにコストや責任の負荷を少なくしていくことを考えれば、PaaS の需要は増していくでしょう。その中で Windows Azure が、LAMP も .NET も SQL データベースも自由に活用できるサービスとして、より進化していくことに期待しています」。

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