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株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ

 様に導入

緻密な技術検証にもとづいた Microsoft Azure の提供により、年間 30% もの水準で新規顧客の増加を実現。そこで得た知見を既存のビジネス セクションへ共有し、全社的な事業推進を図る

総合人材サービス企業のテンプホールディングスのグループ会社として SI 事業を展開する、インテリジェンス ビジネスソリューションズ。企業と ICT のかかわり方に変革が訪れ、SI 業界においては大きな転換期を迎えるなか、同社は 2012 年より戦略的に開始したクラウド サービスの提供をもって、新規顧客の創出と既存顧客の関係性強化に成功しています。

同社のクラウド サービスは、顧客から高い評価を受けており、その理由は、「確実に顧客システムがクラウド上で動作する」ための緻密な技術検証と、それゆえのサービス信頼性にあります。技術検証にはベンダーからの支援制度の充実さが欠かせない要素となり、IBS では日本マイクロソフトとのパートナーシップのもと、Microsoft Azure を中心としてサービスが提供されています。

株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ 豊洲本社

株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ 豊洲本社

<Microsoft Azure 採用の背景とねらい>
顧客ニーズに対応した、新しいビジネス モデルを構築する必要があった

写真:株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ システムソリューション第2事業部 クラウドサービス部 ゼネラルマネジャー 小浦 文勝 氏

株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ
システムソリューション第2事業部 クラウドサービス部 ゼネラルマネジャー
小浦 文勝 氏

写真:株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ システムソリューション第2事業部 クラウドサービス部 マネジャー 岩崎 喜寿 氏

株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ
システムソリューション第2事業部 クラウドサービス部 マネジャー
岩崎 喜寿 氏

企業スローガン「はたらく楽しさを、いっしょにつくる。」をもって、システム インテグレーションや ICT アウトソーシング、IT セールス・マーケティング事業などを展開する株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ(以下、IBS)。テンプホールディングスの ITO セグメントの中核会社である同社は、グルーブにおける IT 戦略を担っており、「業務プロセス」「IT」「人、組織」の領域で顧客に高い品質のサービスを提供しています。

IBS では、クラウド サービスの登場などを背景とし企業と ICT のかかわりが今後変化していくことを見据え、2010 年より SI 事業において積極的なクラウド サービスの取り入れを開始。2012 年には、戦略的な事業構築を担う部署として、クラウドサービス部が新設されました。インテリジェンス ビジネスソリューションズ株式会社 システムソリューション第2事業部 クラウドサービス部 ゼネラルマネジャー 小浦 文勝 氏は、同部署を新設したねらいをつぎのように説明します。

「当社はこれまで、業界別に組織された専門部署をもって、大規模なお客さまに対しアプリケーションを開発するビジネスを中心としておりました。しかし、ICT 活用の選択肢が多様化するにつれ、従来の専門化された組織体制だけでは、多様化する既存顧客のニーズへ応えきれなくなる恐れがありました。一方のクラウド サービスには、業種や規模にかかわらずさまざまなニーズが見込まれます。クラウドに特化した新たな組織をつくり、幅広いニーズへ対応できるビジネスを行うことで、これまで行えてこなかった新規のお客さまをまず創出できます。そして、そのエッセンスを専門組織に共有すれば、既存顧客へ提供するサービス品質も高められると考え、当社の戦略的な部署として新設したのです」 (小浦 氏)。

同社にてアプリケーション開発を担当する、株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズシステムソリューション第2事業部 クラウドサービス部 マネジャー 岩崎 喜寿 氏は、IBS の既存顧客である大規模企業について、2009 年ほどからクラウドへの関心が高まっていたと振り返ります。

「当社のお客さまはメール システムにオンプレミスの Exchange Server を採用いただくケースが多かったのですが、マイクロソフトが 2009 年に提供を開始した『Business Productivity Online Standard Suite (BPOS) 』を機に、ハードウェアなどを保有し運用も自社で行う資産型ではなく、サービス型の BPOS の Exchange Online へ移行したいという希望を多くいただいたのです」 (岩崎 氏)。

現在の Microsoft Office 365 の前身サービスともいえる BPOS は、Exchange Online、SharePoint Online、Office Live Meeting、Office Communications Online の 4 つのサービスから構成されます。IBS では既存顧客のクラウドへの関心を受け、日本マイクロソフトとのパートナーシップのもと、この BPOS を同社初のクラウド サービスとして 2010 年より取り扱いを開始しました。

「2010 年には Microsoft Azure についても正式にサービス開始がされていましたが、まずは当社の既存ビジネスに組み込めるよう、BPOS を採用しソリューション提供を進めました。これまでマイクロソフトとは、頼りになるパートナーとして、さまざまな製品で協業を進めてきた関係です。クラウド サービスに対しても、BPOS 提供の支援と並行し、Azure についても技術支援をいただきながら、会社として戦略的にクラウド サービス提供へ取り組む体制を整えていったのです」 (岩崎 氏)。

<Microsoft Azure 採用の経緯>
2000 年より蓄積してきた Windows ベースの技術とノウハウを、Azure であれば最大限生かすことができた

写真:株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ システムソリューション第2事業部 クラウドサービス部 萬濃 忠 氏

株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ
システムソリューション第2事業部 クラウドサービス部
萬濃 忠 氏

IBS では BPOS の提供より大きくさかのぼる 2000 年から、Windows Server 製品の拡販プログラムにて日本マイクロソフトとのパートナーシップを結んでいます。2008 年からは Hyper-V による仮想化基盤の構築も行い、Windows ベースのインフラとアプリケーション開発のノウハウを積み重ねてきました。

株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ システムソリューション第2事業部 クラウドサービス部 萬濃 忠 氏は、これらノウハウの蓄積と、BPOS 提供によるクラウド ビジネスの知見獲得が、2012 年よりクラウド サービスを本格化できた理由だと語ります。

「長年ノウハウと実績を蓄積してきましたので、Windows Server 上での開発技術は当社の大きな自信でありコア スキルといえます。また、BPOS の提供にてクラウド ビジネスにおけるお客さまのニーズも把握することができました。2012 年より Microsoft Azure で提供開始された仮想マシン Azure Virtual Machine は、その双方を最大にまで生かせるプラットフォームであり、当社が本格的にクラウド サービスへ取り組むきっかけになりました」 (萬濃 氏)。

萬濃 氏が語るように、Azure Virtual Machine が提供開始された 2012 年より、IBS ではクラウドサービス部が新設され、同社のクラウド サービス提供は本格化します。

「BPOS のみでなく、Azure についても 2010 年よりマイクロソフトの支援のもとで技術開発を進めてきました。Windows Server ベースでの開発を長年行ってきましたので、Azure Virtual Machine の登場を機に Azure を本格採用するのは自然な流れでした。当時、さまざまなベンダーがクラウド サービスに力を入れ始めていましたが、Azure を使ったビジネスの取り組みは、SIer としてかなり早いほうだったと記憶しています。一足早く Azure のビジネスを開始することが、業界においては優位性になります。そうすれば、先にお話した新規顧客の創出とそのエッセンスの収集が可能だと判断し、クラウドサービス部の新設を決定したのです」(小浦 氏)。

<Microsoft Azure 上で提供するサービスの強み>
技術検証に大きなリソースを費やすことで、顧客からの信頼を獲得

Azure を中心としたクラウド サービスについて、IBS ではサーバー構築から運用サポートまでのトータル ソリューションを展開しています。その最大の強みは、「確実に顧客のシステムが Azure 上で動作する」ための緻密な技術検証を行っている点にあります。同社のクラウド サービスの強みについて、岩崎氏は次のように説明します。

「IBS のクラウド サービスは、マイクロソフトとのパートナーシップのもと、非常に多くの時間を割いて技術検証を行っています。サービス提供にかかわる作業を全体で 100 だとした場合、そのうちの 70 は検証に費やしているといっても大げさではありません。萬濃も触れましたが、Windows ベースの開発については長年のノウハウがあり、サービスの実装自体はそれほど手間ではありません。ただ、実装したシステムが正しく動作するか、環境によって動作しないケースがないかなど、動作面については十分な裏付けが必要です。一定の基準をクリアしなければ提供しませんので、その緻密さが、お客さまから信頼を得ている理由なのだと自負しています」 (岩崎 氏)。

顧客システムの動作検証について、パッケージ ソフトウェア ベンダーとの調整も重要な要素だと小浦 氏はつづけます。

「現在のクラウド案件は、オンプレミスからのシステム リプレースがほとんどです。当然、オンプレミス環境で動作しているパッケージ ソフトウェアを Azure 上で動かしたいという要望も多くいただくのですが、実はパッケージ ベンダー側がクラウド上での動作保証を行っていないことが少なくないのです。そうした場合、当社ではお客さまに代わりパッケージ ベンダーとの交渉と、Azure 上での実装および動作検証を行います。もちろん手間はかかりますが、こうした作業は顧客満足だけでなく、当社にとっても Azure のノウハウをさらに高められ、提供ソリューションの拡大につながります」 (小浦 氏)。

「私どもで動作を検証し Azure 上での運用を開始したパッケージ ソフトウェアについて、パッケージ ベンダーが正式に Azure 提供を開始したというケースも過去にありました。こうした例をみますと、Azure を黎明期から取り扱いさせていただけたのは、当社クラウド サービスの優位性や技術力を高めるうえで正解だったのだと感じます」 (萬濃 氏)。

図:システム構成図

既存パッケージ ソフトウェアを Azure 上に移行したハイブリッド クラウド構成のシステム例 [拡大図]新しいウィンドウ

<Microsoft Azure 採用の効果>
新規顧客数は年間 30% もの水準で増加

2012 年よりクラウド サービスの提供を本格化した IBS。同社は現在、高い実績を持つパートナーとして、日本マイクロソフトから「Gold Cloud Platform コンピテンシー パートナー」に認定されています。

「クラウドサービスに対するニーズは、首都圏を中心に、今まで以上に高まっているといえます。実際、当社が Azure を中心としたクラウド関連サービスで手掛けるプロジェクトは年間で大小合わせて 200 件を超えています。構築したサーバー インスタンスの数は過去 3 年ですと 500 台を超える規模で、新規顧客も毎年約 30% 増加しています。また、そこでお取引をいただいたお客さまからのリピート オーダーも増えており、これらの実績は、大手のお客さまのみを相手にしていた従来のビジネスでは考えられないものです」 (小浦 氏)。

同社の技術検証に裏付けられた信頼性高いソリューションの提供が、この実績の背景にあることは言うまでもありません。一方、Azure に備わる機能や性能の優位性も、顧客評価が得られている大きな要素であると岩崎 氏と萬濃 氏はつづけます。

「Azure は性能や信頼性、機能など総合的にみてとても優れたクラウドです。特に PaaS はユニークなものが多く、SIer としてサービスの建てつけがしやすいため、さまざまなソリューションへの発展性が高められるのです。パートナー向けのトレーニングや支援制度も充実していますので、新たに提供される機能についても、すぐに実装へ向け技術検証を行うことができます」 (岩崎 氏)。

「もともと Windows Server を利用しているユーザーであれば、そのノウハウを生かしつつ運用の自動化を実現できる点が、Azure の最大の魅力だと思います。たとえば Active Directory や SQL Database、リモート デスクトップなどが Azure 上で PaaS として提供されていますが、これらはオンプレミスとまったく同じような使い方ができるのです。そのほかにも RemoteApp などを使えば、自社開発したオンブレミスの業務アプリケーションを Azure から利用することも可能です。新たな知識を得る必要がなく、親しんできた UI 上で運用を行えることは、他にはない優位性でしょう」 (萬濃 氏)。

<今後の展望>
クラウド サービスの提供で得た知見を他セクションへ共有し、全社的な事業推進を図る

Azure の採用でいちはやくビジネスのクラウド転換を行い、大きな成果を生み出した IBS。同社では今後の取り組みとしてクラウド サービスに IBS の他サービスを組み合わせた新たなソリューションの開発と拡充を進めています。

「2012 年より本格化したクラウド サービスの提供で、お客さまのクラウドへのニーズには確実に対応できるようになりました。ここで得た知見を積極的に当社の別セクションへ共有し、既存の大規模企業であるお客さまのビジネスをより支援するソリューションの検討と、その実装を行っていきたいと考えています。そのためには日本マイクロソフトからの支援は不可欠な要素です」 (小浦 氏)。

「お客さまもクラウドへの理解が急速に進んでいます。当社がそこへ最適なコンサルティングと導入支援を行うには、私どもがしっかりとサービスの本質を理解し、お客さまに最適化した形でライセンスの提供などを行わねばなりません。技術開発や販売方法について、これからも日本マイクロソフトと密に連携させていただき、全社の事業を推し進めていきたいと考えています」 (岩崎 氏)。

クラウド ファーストやモバイル ファーストなど、企業と ICT のかかわりには大きな変革が訪れています。同様に大きな転換期を迎える SI 業界ですが、IBS ではクラウド サービスの提供によって収集できるようになった多くの企業ニーズとそれを満たすための技術力をもって、これからもユーザー メリットの高いサービスを提供していきます。

集合写真

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