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GMOインターネット株式会社

 様に導入

Hyper-V を活用したクラウド環境を活用して、システム停止が許されない仮想デスクトップ サービスを提供。FX ユーザーなどから「安定稼働」に高い評価を獲得

GMOインターネット株式会社

GMOインターネット株式会社

GMOインターネット株式会社では、多様化する市場にニーズに対して応じた、多彩なサービスを展開。2010 年 7 月には、FX ユーザーをメイン ターゲットとしたリモート デスクトップ サービス「お名前.com Windows デスクトップ」の提供を開始しています。FX の自動売買アプリケーションを常時稼働させることを想定し、サービス提供基盤には十分な信頼性を求めていた同社が、クラウド環境構築のために採用した仮想化技術が、Windows Server 2008 R2 SP1 Hyper-V でした。

<導入の背景とねらい>
インターネット産業における No.1 を目指して、先進的なニーズに応える新規サービスを開発

GMOインターネット株式会社 事業本部 ホスティング事業部 営業戦略チーム
マネージャー 岸 篤 氏

GMOインターネット株式会社 事業本部 ホスティング事業部 営業戦略チーム
松井 大亮 氏

日本を代表する総合インターネット グループを目指し、幅広くビジネスを展開しているGMOインターネットグループ株式会社 (以下、GMOインターネット)。その中核を担う GMOインターネット株式会社 (以下、GMOインターネット) は、「お名前.com」や「GMOとくとくBB」、「GMOアプリクラウド」などさまざまなサービスで知られる同グループでは、変化を続ける市場のニーズに対応し、常に新しいサービスの開発、提供に取り組んでいます。

そして、2010 年 7 月。GMOインターネットでは、「お名前.com」のリソースを活用して、最新のニーズに応えるサービス「お名前.com Windows デスクトップ」の提供を開始しています。このサービスは、同社のデータセンター内にクラウド環境を活用した仮想マシン上に構築された WindowsR 7 ライクな仮想デスクトップ環境を外部の端末から活用できる DaaS (Desktop as a Service) のサービスです。このサービスについて、GMOインターネット 事業本部 ホスティング事業部 営業戦略チーム マネージャー 岸篤氏は次のように説明します。
「仮想化されたデスクトップ環境にリモートでアクセスする、というと非常に難しく感じられてしまうかもしれませんが、要するに、『会社でも自宅でも、どこにある PC からでも、スマートフォンからでも、インターネットが通じる環境下で、自由に呼び出して使える、もう 1 台の PC』と考えていただければいいと思います」。

PC 本体のスペックに左右されず、安定的に稼働する最新のデスクトップ環境を活用するこのサービスのメリットを活かす使い方の代表例として FX (外国為替証拠金取引: margin Foreign eXchange trading) 用アプリケーションの活用が挙げられると岸氏は続けます。「たとえば、FX 自動売買のアプリケーションのために 24 時間利用するとしても、ご家族のいる方などは自宅の PC を 24 時間占有することが難しいことが多いと思います。それにお仕事などで外出されている間に、PC が止まってしまうこともあるでしょう。『お名前.com Windows デスクトップ』であれば、当社のサーバー上で、ほぼ 365 日 24 時間安定稼働するデスクトップ環境に FX のアプリケーションをインストールして、いつでもどこでもインターネット経由でご利用いただけるようになります。FX 用に PC を携帯されるよりもはるかに手間が少ない上に、より安心してご活用いただけると思います」。

事実、サービスの提供開始から 1 年以上が経過した現在、ユーザー数が増え続けているこの「お名前.com Windows デスクトップ」において「トラブルらしいトラブルは発生していませんし、サービス停止に至ったこともありません」と岸氏は言います。
そして、この「安定稼働」を支えるクラウド環境を実現しているのが、Windows Server 2008 R2 SP1 Hyper-V です。

<システム概要と導入の経緯>
Windows 7 と使用感の変わらないデスクトップ環境をリモートで提供

GMOインターネット株式会社 システム本部 Windowsソリューション
チーフエグゼクティブ
樋口 勝一 氏

「お名前.com Windows デスクトップ」のサービス提供基盤は現在、約 100 台のサーバーを Windows Server 2008 R2 SP1 Hyper-V を活用して仮想化したデスクトップクラウド環境が利用されています。
この仮想デスクトップ環境は、Windows Server 2008 R2 の「AeroRデスクトップ エクスペリエンス」機能を活用することで Windows 7 とほとんど変わりない使用感を実現されており、ユーザーが戸惑うことなく利用できるようになっています。

サービスのラインアップは 4 種類。1GB のメモリと 50GB の HDD 容量が提供される基本プランから、8GB のメモリと 100GB の HDD 容量が提供されるプランまで 4 段階に分かれています。
契約ユーザー数が増加し続ける中、今日に至るまで安定稼働を続けている背景には、仮想マシンの運用状況に合わせて物理メモリの割り当てを動的に管理する Dynamic Memory など Hyper-V に備えられたさまざまな機能が効果を発揮していると GMOインターネット システム本部 Windowsソリューション チーフエグゼクティブ 樋口勝一氏は説明します。
「2GB メモリ以上のプランを選択されるユーザーが多い中、運用状況によってホストに残るメモリも多くなりますので、Dynamic Memory は非常に有効に機能しています。実際に、仮想マシンの集約率が 1.5 ~ 2 倍程度高まっています」。

さらに樋口氏は、「お名前.com Windows デスクトップ」をスタートさせるに際し、Hyper-V 以外の選択はなかったと続けます。
「DaaS やリモート デスクトップと言っても、多くのユーザーにとって馴染みのない言葉ですから、爆発的にユーザー数を増やすサービスにはならないと予想していました。そこでこのサービスをスタートするに際しては、極力初期投資などのリスクを排した形でスモール スタートすることが重要でした。しかも、構築をスピーディに完了させて、より早く市場に参入する必要がありました。Hyper-V であれば、当社のほかのサービスでも活用した実績がありますので、信頼性についても特に心配はありませんでしたし、開発のためのライブラリも整っています。さらに Windows Server 2008 以降に標準で付属していますから、コストも抑えられます。それに、ユーザーのニーズが一番多いと見込んでいた FX のアプリケーションは Windows で稼働するものばかりでした。Windows のデスクトップ環境を提供するのですから、Windows Server を選ぶのは自然の流れでしょう。
信頼性、開発生産性、ほかの製品やソリューションとの親和性など、さまざまな面で Hyper-V を活用するのが一番であったと思います」。

こうして、GMOインターネットでは慣れ親しんだ Windows Server のテクノロジーを活用し、サービス開発はわずか 2 か月程度という短期間でスピーディに完了。「拍子抜けするほどトラブルがなかった」と樋口氏は笑顔で振り返ります。


サービス概要

「お名前.com Windowsデスクトップ」とは自宅のパソコンやスマートフォン (リモート デスクトップ モバイルに対応している機種) から、お手元のパソコンを操作するのと同じようにサーバー内にあるハイスペックな Windows のデスクトップ環境を自由にリモート操作できるサービスです。

<システム導入の効果>
FX ユーザーが「満足」する安定稼働。平易な運用管理で実現

「お名前.com Windows デスクトップ」では、ユーザーに対して定期的にアンケートを行っていますが、「システムの安定稼働」などの項目に対して、回答の約 8 割は「満足」と書かれていると、GMOインターネット 事業本部 ホスティング事業部 営業戦略チーム 松井大亮氏は説明します。

「FX ユーザーの方々にとって、システムが停止するということは許されません。その期待に応えて、安定稼働するサービスを提供できたことが、Hyper-V 採用の最大のメリットだと思います。
また、2011 年 3 月に東日本大震災が発生した後で、このサービスへのアクセスが増加したこともありました。仮想デスクトップをリモートで提供するこのサービスを開始した当初は意識していなかったのですが、BCP (事業継続計画 : Business Continuity Plan) の観点からも有効なサービスであると思います」。

そしてもう 1 点、Hyper-V 採用の主なメリットとして樋口氏が挙げるのが、「運用管理の容易さ」です。

「Hyper-V でサービス基盤を構築したエンジニアとして、その感想を一言で伝えるなら、『楽しかった』という言葉になります。開発開始当初はそれなりに苦労もしたのですが、1 つ疑問が解けると、そこから芋づる式に全体が理解できてくるのです。だから、仮想マシンを 1 台作るのも、1,000 台作るのも一緒なのです。新機能やオプションの追加も容易ですし、楽しいですよ。
また、システム構成自体が非常にシンプルにできますので、運用トラブルにも強いです。これまでさまざまなサービスを提供してきた経験から言えば、予想外のトラブルが発生することなども覚悟はしていたのですが、『本当に仮想マシンが Hyper-V 上で動いているのだろうか?』と逆に心配になるぐらい、トラブルがありません。監視ログを見ていても『成功』の表示ばかり。エラーのログがどこかに残っていないか、サーバーごとのイベント ログを全部見直していってようやく『あ、本当に動いているんだ』と実感するぐらい、運用が楽なのです」。

<今後の展望>
Windows Server "8" をいち早く採用し、より良いサービスの提供へ

サービスの提供開始から 1 年以上を経て、「お名前.com Windows デスクトップ」のユーザー層も、少しずつ広がりを見せていると、岸氏は言います。「最近のアンケート結果では、FX ユーザー以外にも、オフィスで活用する 2 台目の PC として利用される方を実感しています。たとえば、SEO の解析ツールを稼働させていると、ほかの業務ができないという方は、その解析ツールを常時稼働させておくための環境としてご利用いただいています。また、ツールを使って Web サイトから競合他社のサービス情報を収集するための専用機としてご利用いただいている方もいらっしゃいます。
今後、このサービスへの理解が広まっていけば、さらに多くの用途が生まれてくると思います。冒頭にもお話しましたが、単純に言えば『もう 1 台の PC』を、インターネットを通じて提供させていただいているだけですから」。

現在、スマートフォン用アプリケーションを無料提供し、その利便性を押し広げている「お名前.com Windows デスクトップ」。今後も、より便利な環境を活用していただけるようにアップデートを重ねていくと、岸氏は続けます。
「今後、Windows Server "8" など最新の製品が続々とリリースされてくると思いますが、当社としてもいち早く採用して、お客様に提供していきたいと考えています。
『お名前.com Windows デスクトップ』の利便性は、PC の OS が何であろうと、そしてスマートフォンやタブレット端末であろうと、Windows のデスクトップ環境をご利用いただけることにあります。そして、最新の Windows を、オフィスへの本格導入前に使ってみたいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
それに、Windows Server "8" と併せてリリースされる最新の Hyper-V では、使用帯域の制限もかけられると聞いています。今は、ヘビー ユーザーの方により多くの帯域を占有されてしまうこともありますが、Windows Server "8" リリース後は、より公平なサービス提供を実現できると期待しています。そうしたことも含め、私たちとしては今後も、より多くの方にご満足いただけるようにサービスの改良に取り組んでいきたいと思っています」。

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