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導入事例

 様に導入

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  • コスト

株式会社ガリバーインターナショナル

 様に導入

買取から販売へのビジネス モデル シフトを推進するためYammer を活用
ゆるい繋がりで社員の頭脳を組織化、新たな施策を生み出す原動力に

株式会社ガリバーインターナショナル

株式会社ガリバーインターナショナル

中古車の買取のビジネス モデルで急成長を果たし、現在は中古車販売へとビジネス モデルをシフトしつつある株式会社ガリバーインターナショナル。ここではこのビジネス シフトを支えるツールとして、Yammer が活用されています。その最大の目的は、約 2,000 人に上る社員の頭脳をつなげる “神経系” を創り上げること。これによって社内の知見や智恵を組織化し、新たな店舗創りやサービス創造に結びつけているのです。利用者からの評価は極めて高く、Yammer なしでの仕事はもはや考えられないという意見も聞かれるほど。「仕事が楽しくなる」「会社が好きになる」といった効果ももたらされています。

<導入の背景とねらい>
ビジネス モデル転換を成功させるため
社員の頭脳を組織化する基盤の確立へ

椛田 泰行 氏

株式会社ガリバー
インターナショナル
椛田 泰行 氏

マーケットのグローバル化や成熟化、利用技術の高度化などによって、企業が生み出すべき付加価値のあり方は、大きく変化しています。また国境をまたいだ新興企業の参入によって、価格破壊も急速な勢いで進むようになってきました。このような状況の中で生き残るため、ビジネス モデルの再構築を迫られている企業は少なくありません。ここで重要になるのが、柔軟な発想を数多く生み出し、それらを組織化していく取り組みです。“社員の頭脳” というリソースを、最大限に活用する必要があるのです。

そのためのツールとして Yammer を積極的に活用しているのが、株式会社ガリバーインターナショナル (以下、ガリバー) です。

同社は 1994 年に設立された、自動車の買取/販売会社。発足当初は東京マイカー販売株式会社の車買取部門でしたが、発足後半年で法人化、わずか 5 年後の 1999 年には 500 店舗を達成します。また 2000 年には東京証券取引所二部上場を果たし、当時の最短記録を更新。2003 年に東京証券取引所一部に指定替えしています。その一方で東日本大震災発生後には、復興支援活動として中古車 1,000 台を被災地に寄付するといった取り組みも展開。2012 年には「働きがいのある会社ランキング」の 23 位にもランクインしています。

「ガリバーというと “車買取” のイメージが強いと思いますが、2008 年ごろから中古車販売へと、ビジネス モデルのシフトを進めています」と言うのは、ガリバーで IT 戦略を担当する椛田 泰行 氏です。現在では年間 5 万台近くを販売するようになっており、メーカー系ディーラーを除けば国内最大の自動車販売企業になっていると説明します。ブランド メッセージも、以前は車買取を訴求した内容でしたが、2009 年には「スマートを、たのしもう。」へと変更。2012 年には、テーマ別のゾーンで自動車を展示する “クルマ選びのテーマパーク” である「WOW! TOWN (ワオ タウン)」もオープンし、販売手法の変革にも取り組んでいます。

このようなビジネス モデルの変革を成功させるための鍵は、社員の頭脳を組織化することだと椛田 氏は指摘します。社長からも「社員 2,000 人の頭脳を動かそう」という大号令がかかったと振り返ります。「社員 1 人 1 人の頭脳を活かすには、それらをつなぐ神経系が必要です。1 人の社員が考えていることが組織全体に伝わり、そこからさらにフィードバックを受けることで、考えが深まっていくからです。このような神経系があれば、企業内に埋もれていた暗黙知を可視化できます。しかし電子メールのような情報伝達手段では、このような神経系は実現できません」。

そこで椛田 氏が着目したのが、社内 SNS の活用でした。まず無償版の Yammer の利用を 2009 年末に開始。2012 年 4 月には有償版に切り替え、全社員約 2,000 人分のライセンスを契約しているのです。

<導入の経緯>
草の根的に広がっていった Yammer 活用
現在では月間 1 万件のやり取りが行われる場に

椛田 氏が Yammer を知るきっかけになったのは、TechCrunch に紹介記事が掲載されたことでした。その記事を読み、これなら効果が上がるのではないかと考え、すぐにアカウント登録を行ったと言います。最初の利用者数は 30 人程度。その後、草の根的に利用が広がっていったと振り返ります。2011 年 3 月には利用者数が 300 人に増大。その後も増え続け、2012 年 3 月には 800 人を超えています。

ガリバーではこの間、有償契約への切り替えを視野に入れ、社内アンケートを実施しています。Yammerにはどれだけの価値があるのかについて、利用者から具体的な数値による回答を集めたのです。その結果、有償版のコストをはるかに上回る価値があるとの結論に至り、有償版への切り替えが実施されることになります。

「有償版切り替えの最大の目的は、社内でどれだけのグループが活動し、その中でどれだけの会話が生まれているのかを、定量的に把握するためです」と椛田 氏。有償版 Yammer には各種管理機能やログ機能が用意されており、これを利用したかったのだと説明します。「Yammer の最大の効果は社内のコミュニケーション活性化ですが、これを定量化できれば投資効果の把握も容易になります。実際のところ私がこれまでガリバーで経験してきた中で、これだけ高い効果を実感できたシステムは、Yammer の他にはありません」。

2012 年 4 月の有償版契約では、全社員 2,000 人分の契約が行われていますが、Yammer への参加は強制ではなく、希望者のみとなっています。また社内教育も特に行われていません。それでも現在までの間に、8 割近くの社員がユーザー登録をすませており、積極的に投稿を行う利用者も 200 ~ 300 人に達しています。Yammer 上で作成されたグループ数は 250 を突破。そのうち 30 ~ 40 が活発な活動を展開しています。

グループの種類としては、大きく 4 種類に分けられると椛田 氏は説明します。組織横断型プロジェクトのグループ、部門単位のグループ、雑談のためのグループ、そして社内ヘルプ デスクのためのグループです。グループの中には日報を投稿する場所として利用しているケースもあります。また投稿に対して 20 ~ 30 に及ぶコメントが付くことも珍しくなく、議論の場としても活発に利用されています。

ガリバーは 2014 年に設立 20 周年を迎えますが、これを記念した企画を考えるグループも発足しています。これも原則として自由参加ですが、既に多くの社員が参加し、多様な議論が展開されていると言います。

Yammer 上で行われている会話の数も、グループ数の増大と共にじわじわと増え続けています。2013年 7 月現在、投稿とコメントの数は月間 1 万件程度にまで増大。「いいね」の数も同じく、約 1 万件に達しています。

「私自身、社内の連絡手段は 8 割が Yammer です。メールは 1 割程度。電話もたまにしか使っていません」 (椛田 氏)。

<導入効果>
数々の変革を生み出す組織横断的な議論
立ち上げられるプロジェクト数も桁違いに増大

北島 昇 氏

株式会社ガリバー
インターナショナル
マーケティングチーム
北島 昇 氏

加藤 茂樹 氏

株式会社ガリバー
インターナショナル
販売展示グループ
新規チャネルブロック
マネージャー
加藤 茂樹 氏

三井 紀子 氏

株式会社ガリバー
インターナショナル
マーケティングチーム
三井 紀子 氏

「Yammer によって組織横断的な議論が行いやすくなりました」。このように語るのは、株式会社ガリバーインターナショナル マーケティングチーム 北島 昇 氏です。組織図に書かれたフォーマルな組織がある一方で、Yammer の中にはインフォーマルな組織が次々と生まれており、その中で多様な知見が共有されているのだと説明します。「明確なプロセスやカリキュラムがなくても、Yammer なら日常的な会話の中で、組織の壁を超えた知恵に触れることができます。これによって、新たなサービスのあるべき姿も発見しやすくなります」。

その一例として北島 氏が挙げるのが、「WOW! TOWN (ワオ タウン)」の開発です。議論の場として Yammer が積極的に活用された結果、従来の車種別展示ではなく、来場者のライフ スタイルや価値観に沿った形での展示を行おうという発想が生まれたのだと言います。「現在もその議論の経験がベースとなり、WOW! TOWN (ワオ タウン) をさらに進化させた別ブランド店舗を作るべく、企画開発を進めています。目指しているのは車に興味がない人々が、ストレスを感じずに車に接することができる場の提供。そのために取り組んでいるのが、場のコンテンツ作りです。例えばまずお出かけ先の情報を提供し、そこに移動する手段として中古車やレンタカーを提案する、といった展開を考えています。車を売るのではなく、まずはお客様に楽しんでいただくことを重視しています」。

その一方で「営業店のマネージャーやスタッフが、企画段階から企画内容を知ることができ、必要であれば意見を述べることができるのも、Yammer のメリットです」と言うのは、株式会社ガリバーインターナショナル 販売展示グループ 新規チャネルブロック マネージャー 加藤 茂樹 氏です。以前は本部で企画されたものがそのまま営業店に通達され、それを実施することしかできなかったため、営業店マネージャーの中には企画内容に否定的になる人も少なくなかったと振り返ります。しかし現在では、企画段階から参加しているという意識があるため、企画内容に納得して取り組めるようになりました。「Yammer は情報共有のスピードが早く、発言者の気持ちの温度感も伝えることができます。また過去の議論を見返すこともできるので、どのようなプロセスで企画ができあがっていったのかも確認可能です。営業店の社員が会社の戦略に積極的に参画するマインドを作り、エンゲージメントを高める効果があります」。

営業店側のつぶやきによって、企画内容が大きく変わることもあります。その一例として北島 氏は、キャンペーンの車種選定のケースを挙げます。本部が決めたキャンペーン車種に対して営業店が違和感を持ち、その旨を Yammer に投稿することで、全車種が入れ替わったことがあるのです。

営業店の改善にも貢献しています。自動車販売では商品をきれいに保つことが重要ですが、人手だけでこれを実現するのは簡単ではありません。そこで営業店から「ディーラーでは高圧洗浄機が利用されている」という情報が投稿され、これがきっかけで高圧洗浄機の導入が決まったケースがあると言います。

「社内の勉強会も開催しやすくなりました」と言うのは、社内勉強会のオーガナイザーを務める株式会社ガリバーインターナショナル マーケティングチーム 三井 紀子 氏です。社内で聞いたノウハウを投稿し、それに対して「もっと知りたい」というコメントが付くことで、どのような知識が求められているのかを把握しやすくなったと説明します。「最近では在庫車のコントロールに関する話を聞いて、それを図解したものを投稿したところ、コメントが多数寄せられ、3 週間後に勉強会を開催したケースがあります。情報発信が気軽になったことで、何か行動を起こすときのハードルが低くなりました。マスコミやネットで流れているニュースがきっかけで議論が始まることも珍しくありません」。

このように Yammer は、組織の壁を超えて人と人との距離を縮めるツールになっています。しかしそれだけではなく、情報伝達と共有の効率化によって、コスト ダウンや時間短縮が実現されていることも見逃せません。例えばガリバーでは、社内向けヘルプ デスクのため、宮崎県にコールセンターを置いています。これを Yammer に移行すれば、年間 2,000 万円のコストを削減できると椛田 氏は言います。

「社内で開催される会議の数も減っています」と指摘するのは北島 氏です。すべての会議がなくなったわけではありませんが、既に数多くの会議が Yammer の中に吸収されているのです。出席すべき会議の数が少なくなることで、複数のプロジェクトに参加することも可能になりました。現在のマーケティングチームでは、常時 4 ~ 5 つのプロジェクトに参加している人も珍しくありません。また社内プロジェクトの数も、以前に比べて桁違いに増えていると言います。

Yammer を活用した社内勉強会「まなぶ会」の SNS

Yammer を活用した社内勉強会「まなぶ会」の SNS [拡大図] 新しいウィンドウ

<今後の展望>
仲間とのつながりでモチベーションも向上
利用者の裾野を広げ会社をさらに元気に

今後の課題は Yammer 活用の裾野をさらに拡大していくことです。「SNS にまだ参加していないスタッフの中にも、良い意見を持っている人はたくさんいます」と言うのは加藤 氏です。またマネージャー層にも IT を苦手とする人は少なくないと言います。「このような人にもぜひ参加してもらいたいと考えています。ゼロから投稿するのは難しいかも知れませんが、投稿にコメントを付けるところから始めてもらえれば、参加のハードルは低くなると思います」。

活用方法の多様化も重要なテーマになっています。その例として椛田 氏が挙げているのが、ワークフロー/決済、人材発掘、社外コミュニケーション、トップダウン型の情報発信です。椛田 氏が参加するチームでは、既に 1 年前からワークフロー/決済での Yammer 活用を行っており、決済のスピードアップという効果が得られています。また人材発掘に関しても、Yammer 上での投稿やコメントがきっかけで、プロジェクト参加につながるケースが出始めていると言います。

オフラインとオンラインを融合した使い方も模索されています。例えば最近の例では、あるプロジェクトの報告会の内容を、リアルタイムで Yammer に投稿していくという試みが行われています。報告会で使用するプレゼンテーション資料を Yammer にアップすると共に、発言内容も会話形式で Yammer に投稿していったのです。これによって物理的に会議への参加ができなかった人も、仮想的に会議に参加できるようになりました。また議事録も臨場感のある形で残されています。

「いつも仲間とつながっていることが実感できるので、以前よりも仕事が楽しくなりました」と北島 氏。今では Yammer なしで仕事をすることなど、考えられないと言います。「思いついたことを 24 時間いつでも投げかけることができ、すぐに反応をもらえます。この手応えを感じることで、モチベーションも高まります」。また椛田 氏も「社員が会社を好きになるツール、それが Yammer です」と語ります。もし今 Yammer の利用を止めると言えば、社内で暴動が起きるくらいの反発を受けるはずだと言います。

しかし Yammer がこれだけ受け入れられているのは、決してガリバーだけの特殊なケースではないとも椛田 氏は指摘します。「仕事のスタイルを見ると、ガリバーは古典的な日本企業。伝統的な日本企業ほど、Yammer 導入によって元気になるはずです。これが他の企業にも広がっていけば、日本のビジネス全体が元気に、面白くなっていくと思います」。

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