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導入事例

 様に導入

  • 効率化
  • コスト

株式会社ロジコム

 様に導入

Windows Server 2012 Hyper-V レプリカを活用して、全社内システムをわずか 2 週間で仮想化し移行
ディザスター リカバリ サイトとの連携で、万が一の災害時にも「止まらないシステム」を実現

株式会社ロジコム

株式会社ロジコム

佐賀県を拠点に福岡、長崎エリアまで広く物流業務を手がける株式会社ロジコム。同社では 2013 年、老朽化した各業務システムの刷新と可用性の向上を目標に、Windows Server 2012 Hyper-V による業務サーバーの仮想化、統合を実施。システムの複製を容易にする Hyper-V レプリカと、あらかじめ OS やアプリケーションを設定してユーザーに提供する仮想化ソリューション「AZBOX」の併用で、わずか 2 週間という短期間 & 低コストでの仮想環境導入に成功しました。また同時に、バックアップ サーバーを遠隔地の営業拠点に配置して、万が一の自然災害にも業務を止めることのない、ディザスター リカバリ対策も実現しています。

<導入の背景とねらい>
可用性の向上と DR 対策に向け
Hyper-V による仮想化を採用

株式会社ロジコム
代表取締役社長
鳥屋 正人 氏

株式会社ロジコム
第一事業部
本社営業所
重機輸送課
マネージャー
志岐 沙喜代 氏

株式会社ロジコム
三神営業所
マネージャー
中村 花里奈 氏

株式会社ソアー
鳥栖営業所
システム担当
主任
松尾 真澄 氏

株式会社富士通マーケティング
AZSERVICE事業部
AZSERVICE企画管理部
担当部長
有滝 和貴 氏

中堅・中小企業にとって IT による業務の効率化は、厳しい競争を生き残るうえで不可欠の課題です。さらに近年は、サービス品質やシステムの可用性、セキュリティ対策など顧客からの要求が高まる中、限られた IT 予算や人手を活用して、いかにハイレベルなシステム要件を実現するかが問われています。

そうした課題に向けて、2013 年には Windows Server 2012 Hyper-V によるサーバー仮想化、統合に着手。高い可用性による顧客サービスの向上に加え、水害などに備えたディザスター リカバリの体制までを実現しつつあるのが、株式会社ロジコム (以下、ロジコム) です。

自ら IT 活用を積極的に進めてきた株式会社ロジコム 代表取締役社長 鳥屋 正人 氏は、今回のプロジェクトが始まる 2012 年以前から、業務システムのリニューアルの必要性を強く感じていたと言います。

「IT システムによる業務の効率化と人的ミスの排除、さらにリアルタイムでのお客様対応を目指して、当社ではシステム化を非常に早くから進めてきました。しかし最近は、システムの老朽化も目立ち、クライアント PC やサーバーのサポート期限も迫っていました。また、実際にシステム障害も発生したため、これらを早急にリニューアルすることが、喫緊の課題だったのです」。

もう 1 つの大きな課題が、ディザスター リカバリでした。九州は台風などの影響で大雨が多く、同社もたびたび浸水に見舞われてきました。

「2012 年にも大雨が降り、当社の近くまで浸水しました。幸いこれまでシステム停止に至ったことはありませんが、建設重機の輸送やネットショップなどの EC 物流といった、よりクリティカルな輸送業務を扱う当社では、わずかのシステム停止が顧客に大きなインパクトを与えてしまいます」。

そこで鳥屋 氏は、止まらないシステムの実現について、これまでもシステム業務を委託してきた株式会社ソアー (以下、ソアー) に相談したところ、遠隔地にバックアップ システムを配置するディザスター リカバリの提案がなされました。

「その具体的な手法が、Windows Server 2012 Hyper-V を使った仮想化とサーバー統合を行い、そのシステムを Hyper-V レプリカで離れた場所に複製するというものでした。当初はシステム全体の刷新とあって膨大な初期費用がかかるので悩んでいたのですが、これならば非常に初期投資が安く済むことがわかり、すぐに採用を決定しました」。

仮想化の特長である物理サーバーの削減に加え、Windows Server 2012 Hyper-V ならば、現行のシステムをそのまま仮想化して使い続けながら、並行で新しいシステムの開発が行えるため、別途、移行用サーバーを構築する必要がありません。このため、トータルでの移行コストを大幅に抑制できる点が、大きな魅力だったと鳥屋 氏は語ります。

<導入の経緯>
Hyper-V レプリカと AZBOX により
2 週間で仮想化、移行を完了

システム刷新のプロジェクトが開始されたのは 2012 年 6 月。翌 7 月には、早くもソアーから Windows Server 2012 Hyper-V による仮想化の提案が行われました。Hyper-V を選択した理由を、株式会社ソアー 鳥栖営業所 システム担当 主任 松尾 真澄 氏は、「当初は VMware も含めて比較検討していたのですが、おりしも協力関係にある株式会社富士通マーケティング (以下、富士通マーケティング) から Windows Server 2012 Hyper-V のリリースの情報をいただき、さっそく詳細を検討してみたところ、ロジコム様の要件に最適と判断したため、富士通マーケティングとの共同提案を決めたのです」と振り返ります。

提案の中でも特に高く評価されたのが、Windows Server 2012 Hyper-V レプリカの機能でした。これを利用すると、従来のレプリケーションのような特別なハードウェアを必要とせず、システムをファイルとしてコピーすることによって、簡単かつ迅速にシステムの複製を行うことが可能になります。「このため稼働中のシステムを停止させることなく、簡単にシステムを複製して新しい仮想環境で立ち上げることができます。ロジコム様の日々の物流業務を止めずにシステムの刷新が可能で、なおかつ可用性の向上と省力化、省コスト化を実現できる点が、社長のおっしゃる事業の継続性といった要件にマッチすると確信して、積極的にお勧めしたのです」 (松尾 氏) 。

もちろん今回のもう 1 つの重要テーマであるディザスター リカバリという点でも、Hyper-V レプリカ は大きく貢献します。Hyper-V レプリカの大きな特長の 1 つが、プライマリ サイトの仮想マシンを起動させたままでレプリケーションを実行できることです。このためロジコムのような「日々、止めてはならないシステム」であっても、業務を継続したままバックアップが可能です。

加えて専用の通信経路などを使わず通常のネットワーク経由で、しかも差分データだけを転送するため、サーバーやネットワークへの負荷も小さく抑えられます。このため、中堅/中小企業でも手軽に遠隔地にバックアップ サイトを設け、万が一の災害時には迅速な業務復旧が期待できます。

新しいシステムの全体計画が正式に決定したのは、2013 年 1 月。移行作業が始まったのは 2013 年 3 月で、わずか 2 週間ですべての移行作業が完了しました。この迅速な移行を可能にしたのが Hyper-V レプリカともう 1 つ、富士通マーケティングの提供する仮想化ソリューション AZBOX です。AZBOX は、仮想化環境をあらかじめ富士通製サーバー PRIMERGY 上に構築し、必要なアプリケーションまでを設定済みにしてユーザーに提供します。このため現場での構築や設定が最小限で済み、導入がきわめて容易かつ迅速に行えるのが特長です。株式会社 富士通マーケティング AZSERVICE事業部 AZSERVICE企画管理部 担当部長 有滝 和貴 氏は同ソリューションを提案した理由について次のように語ります。

「企業の IT システムでは、たとえば 5 年ごとなど定期的な入れ替えが必要ですが、これには多大の費用と労力がかかります。しかも現代の企業では社内に複数の異なるシステム、異なるベンダー製品が混在しているケースがほとんどで、これらを個別に移行することは、特に中堅・中小企業にとっては大変な負担になります。しかし、どんなシステムであれ仮想化してしまえば移行は格段に容易になり、冗長化や事業継続のためのシステム構築も、低コストかつ短期間で可能です。」。

そこで富士通マーケティングでは今回、AZBOX のラインアップから、あらかじめ Hyper-V レプリカが組み込まれたキットである「スマート レプリカ BOX」をソアーと共同提案したと言います。

今回の移行によって、「物流システム、配車システム」、「WEB 受注、EC 物流」の業務システムと、「メール システム」、「社内イントラ」からなる 4 つの業務システムは、すべて Hyper-V によって仮想化を完了し、新しく構築された PRIMERGY 上の Hyper-V に移行されました。もちろんこの移行作業の間は、同時に仮想化された旧システムを稼働させることで、ロジコムのすべての業務は一瞬の停止もなく、普段通りに継続されていました。

<導入効果>
簡単バックアップで運用業務がラクに。
安定性が向上して日常業務もスムーズ

移行完了からまだ日が浅いにもかかわらず、社内でシステムに関わっている人たちからは、早くも評価の声が聞かれています。

システムの管理、運用を担当する株式会社ロジコム 三神営業所 マネージャー 中村 花里奈 氏は、自らシステム管理に携わる立場として、システムの可用性を最も大きな課題と考えていたと明かします。

「お客様からの連絡、受注や車両の配備まで、もし情報システムが停止したらお客様に大きな迷惑をかけてしまいます。Hyper-V レプリカは、移行の際もまた運用開始後も、システムの高い可用性を確保しながら、従来のシステムの使い勝手を継承できると聞いて利用を決めました」。

その期待どおり、実際の移行後も使い慣れた機能やユーザビリティが正確に再現されていました。また当初心配していたような、大きなコストや導入の手間も発生せず、システム担当者として非常に助かったと語ります。

わずか 2 週間で移行が完了し、システム担当者の負荷が非常に少なかったこと。また移行後は、「何よりもバックアップが簡単で、運用業務が楽になった」こともメリットだと中村 氏は評価します。

一方、エンド ユーザーからは、新しいシステムを意識させない操作性と、大きく向上した安定性に、評価が寄せられています。株式会社ロジコム 第一事業部 本社営業所 重機輸送課 マネージャー 志岐 沙喜代 氏は、お客様からの受注やドライバーへの指示などを、クライアント PC から入力する業務に携わっています。志岐 氏は、今回の新しいシステムに移行した後も、違和感はまったくと言ってよいほどなかったと語ります。

「また、最新のサーバーに更新することで、安定性や余裕が生まれてきたとも感じています。旧システムでは、地図を参照したり資料をカラー画像で確認する際など、データ容量が多くなるとすぐに画面が固まったりとか、システムが動かなくなったりしていました。それが新しいシステムに移行してからはまったくなくなり、毎日問題なく仕事ができるようになりました」。

また、ディザスター リカバリのしくみが整備されたことも大きな仕事の安心感につながっています。

「災害の時など、システムの画面が映らなくなるのは非常に大きな問題です。物流の仕事では、今どういう仕事があって、次にどこへ行かないといけないかといったことを、すべて画面を見ながら把握しています。またお客様からの問い合わせや依頼があっても、画面が映らないことには何も現場に指示を出すことができません。これからは何か災害が起きても、バックアップを使ってシステムの画面表示を維持できるので、とても安心です」。

鳥屋 氏もこうした社員からの声に、「社員の使いやすさを第一に考えて、ユーザー インターフェイスが変わらないように、旧システムと比べつつ社員と一緒に問題点の洗い出しをしながら作り込んでいったかいがあった」と、期待通りの成果に満足しています。

システム構成図

システム構成図 [拡大図] 新しいウィンドウ

<今後の展望>
Hyper-V による仮想環境を土台に
さらなる情報活用とサービス向上を目指す

ロジコムでは、今回の Hyper-V と AZBOX による仮想環境を、これからの情報システム整備の新たなスタート地点として、幅広く活用していきたいと考えています。現時点では、今までの社内業務システムを確実に移行したという成果にとどまっていますが、将来的には単なる仮想化や省力化にとどまらない、さまざまな情報連携や共有といった部分も含め、発展の方向を探っていきたいと鳥屋 氏は抱負を語ります。

既に同社では各営業所を LAN で結び、本社からの情報が現場のドライバー 1 人 1 人まで伝わるしくみが構築され、ドライブ レコーダーの画像などのデータも共有できるようになっています。

「これをさらに発展させ、すべての情報を各営業所や全社員がリアルタイムで共有し、活用できるしくみを作っていきたいと考えています。トラブルや事故の情報、画像なども本社から発信したら即座に全社員で共有できるようになれば、安全対策にも大いに貢献すると思います。また何よりも大事なのは、やはりお客様にとってのサービスやメリットです。 "安心" 、 "安全" 、 "使いやすさ" といったキーワードに沿った新しい商品を積極的に開発し、幅広く皆様にご提供していきたいと願っています」。

最新の仮想環境へのシステム移行、統合。そしてディザスター リカバリ基盤の構築に成功したロジコムは、物流ビジネスの新しい可能性に向けて、今また力強く走り出しました。

ロジコムは、福岡、佐賀、長崎を拠点として全国で物流サービスを提供

ロジコムは、福岡、佐賀、長崎を拠点として全国で物流サービスを提供

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