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NECフィールディング株式会社

 様に導入

基幹業務システムのパフォーマンス強化に向け Microsoft SQL Server SSD Appliance を導入
業務集中期にも、まったく変わらない安定稼働と余裕のレスポンスを可能に

写真:NECフィールディング株式会社 基幹業務システム外観

NECフィールディング株式会社
基幹業務システム外観

多くの企業 IT システムの保守サービスを手掛け、最近では IT インフラのライフ サイクル全般にわたるサポート サービスにも意欲的に取り組んでいるNECフィールディング株式会社。同社では国内約 400 か所のサービス拠点が利用する ERP と CRM システムのパフォーマンス向上を目指して、NEC のスケーラブル HA サーバー Express5800 を活用した SQL Server SSD Appliance を導入。月末や期末の業務集中時期にも、SSD Applianceならではの高速処理と安定稼働を実現すると共に、さらなる業務展開と成長のための強力な情報処理基盤の構築に成功しています。

<導入の背景とねらい>
業務集中によるシステム レスポンス低下の
根本的な解消を目指す

NECフィールディング株式会社
経営システム部長
石井 豊美 氏

NECフィールディング株式会社
経営システム部
主任
石川 純道 氏

IT システムがビジネスの、そして企業の中核インフラとなった現在、その安定稼働や迅速なトラブル対応は、あらゆる企業にとって最優先の課題であり、また社会全体の要請になりつつあります。その要求に応えるべく、NEC グループのサポート技術者集団として、あらゆる IT インフラの企画および設計から導入/構築、運用/保守に至るサービスを提供し、日々の保守業務を通じてシステム ユーザーの快適運用と最適活用を実現すると共に、顧客のニーズを先取りした多彩なフィールド サービスを創出、展開しているのが NEC フィールディング株式会社 (以下、NECフィールディング) です。

システム責任者である NECフィールディング株式会社 経営システム部長 石井 豊美 氏は、最近の同社のビジネスについて、「これまではシステムの保守事業が中心でしたが、レガシー システムからオープン システムへの移行に伴って、お客様の保守サービスの利用形態も大きく変わってきています。そこで当社としても新たな成長領域を開拓しようと、従来の保守サービスにとどまらない総合的なサービス事業、ソリューション事業に力を注いでいます」と語ります。この新事業領域を同社では「フィールディング・ソリューション領域」と呼び、IT システムの構築から移行、さらにサプライ製品の販売まで、IT のライフ サイクルすべてに及ぶサービスを展開しています。

同社では、そうした業務改革とコンプライアンス強化を目的に、全社的な基幹業務システムの刷新を実施。「GENOME プロジェクト」と名付けられ、約 2 年の開発期間を要したシステム改革は 2012 年 4 月に完了。新たに導入された SAP の ERP と CRM が稼働を開始しました。このカット オーバーから 1 年を経た今回の SQL Server SSD Appliance 導入は、これらシステムのさらなるパフォーマンス向上と安定稼働を目指した試みだったと、今回の導入プロジェクトのリーダーを務めた NECフィールディング株式会社 経営システム部 主任 石川 純道 氏は語ります。

「このシステムは、当社の全国約 400 か所のサービス拠点が利用しており、お客様の保守サービスの契約から受注、作業完了報告、そして売上管理まであらゆる業務処理を担っている基幹システムです。このため月末や期末は処理が集中して、その度にシステム パフォーマンスの低下が避けられない深刻な事態が続いていました」。

全国に多くの顧客を擁する同社にとって、特に CRM システムは業務の中核を担う最も重要なシステムであり、そのパフォーマンスの善し悪しは、業務効率と顧客満足度に直結するといっても過言ではありません。しかし決まった業務集中期、特に毎月末は売上計上と翌月分の受注などが重なるためシステムにきわめて高い負荷がかかりレスポンスが悪化するため、現場の業務効率に大きな影響を及ぼしていました。社内アンケート調査でも、このレスポンス低下の解消を望む声が回答の 4 分の 1 以上を占めた事実からも、現場の人々にとってCRM システムのパフォーマンスの安定は切実な課題だったことが伺えます。

<導入の経緯>
確実なレスポンス改善や費用対効果に期待して
SQL Server SSD Appliance を選択

株式会社NEC情報システムズ
プラットフォームサービス事業部
第一システム管理グループ
マネージャー
高津 正明 氏

「月末や期末のパフォーマンス改善について日本マイクロソフトに何か良い方法はないかと相談していたところ、2012 年 11 月に SQL Server SSD Appliance を紹介されたのです。ちょうど翌年度の予算計画を立てる時期だったため、これが使えるのではないかと社内で検討を重ね、2013 年 3 月に NEC のスケーラブル HA サーバー Express5800 による構成での採用を決定しました」と、石川 氏は振り返ります。

同社では当初、プログラムのパフォーマンス チューニングによる改善を試みていました。

「それがオーソドックスな手法ということもあって、既に一部プログラムを改修していたのですが、プログラミングによるパフォーマンス チューニングは、実際に動かしてみないとわからない部分が大きく、投入する工数や費用に見合った確実な効果が約束されているものではありません。しかし私たちの課題は急を要しており、かつ確実な成果を挙げることが要求されています」。コストに見合った結果が確実に保証されていることが決定打となり、SQL Server SSD Appliance の採用を決めたと石川 氏は明かします。またハードウェア入れ替えによる対策としては様々な構成やソリューションが検討されましたが、もともとデータベースが SQL Server 2008 R2 で稼働していたことから、ほぼそのまま移行できる SQL Server SSD Appliance ならばリスクが小さく「労少なくして益多い」と判断されました。

なお当初の検討の過程では、SQL Server SSD Applianceは、オンライン トランザクション処理には向かないのではないかといった懸念もありました。しかし、業務システムでは、オンライン処理と並行して他のシステムとのインターフェイスやバッチ処理など、複数の異なる種類の処理がデータベース上で同時に実行されます。

「こうした、大量の異なる処理を同時に実行するためには、データを高速に読み込み、書き込みできるデータベースが必要で、むしろ当社の業務システムに最適なソリューションであると結論づけたのです」 (石川 氏) 。

2013 年 4 月から本格的に設計、構築が開始されました。また一刻も早い課題解決を目指したため導入は段階的に行われ、まず 2013 年 5 月にストレージ部分のみを導入。さらに 7 月中旬にサーバー部分を入れ替えて移行を完了しました。この 7 月末が SQL Server SSD Appliance にとって最初の業務集中期になりましたが、特にレスポンスに問題もなく、続く 8 月末、上期末の 9 月も安定稼働を維持し、現在に至っています。

NEC スケーラブル HA サーバー Express5800

NEC スケーラブル HA サーバー Express5800

<導入効果>
業務集中期にも変わらぬ安定稼働で
ユーザー負荷の軽減 & 業務効率アップを実現

今回の SQL Server SSD Appliance 導入の成果として、石川 氏は当初の目的であった業務集中のストレスを解消できた点を一番に挙げます。「数値だけ見れば、処理によってはデータベース アクセス タイムが従来の 100 分の 1 に短縮されたといった成果もあります。しかしやはり最も大きいのは、月末や期末の業務集中期にも、普段と変わらない業務処理のスピードをユーザーに提供できるようになったことです」。

以前はアクセスが集中してくると、ほとんど動いていないような現象が起きたり、インターフェイス処理がどんどん遅延していって所定時間内に処理できないといったトラブルが発生したりしていました。しかし、移行後はまったくそういった現象は起こっていません。「現場の社員から、『月末とは思えない静けさ』と言われたことが非常に嬉しかったですね」と石川 氏は手応えを語ると共に、さらに次のように続けます。

「運用担当者が、“月末なのに、みんなでお昼ご飯を食べに行けた” と聞きました。以前だと業務集中の時期は、いつレスポンス低下が起きるかわからないので、昼食時でも誰かが画面に貼り付きで監視と対応をしていなければなりませんでした。それが常時安定稼働できるのでレスポンス監視から解放されたと聞き、これまで苦労していた方々の負担を少しは減らせたのではと自負しています」。

今回の導入は 2013 年 4 月の設計着手から 5 月のストレージ導入まで、実質 2 か月という短期導入でした。もともと SQL Server SSD Appliance は短期導入可能なことが特長ですが、SAP ERP と CRM のデータベースであるにもかかわらず、ここまでのスムーズな移行を実現できた背景には、株式会社NEC 情報システムズ (以下、NIS) の存在がありました。同社は SAP のシステム構築に大きな実績を持っているNEC グループのシステム インテグレーターです。今回のプロジェクトを担当した株式会社NEC情報システムズ プラットフォームサービス事業部 マネージャー 高津 正明 氏は、「短期に加えて、既存のアプリケーションやデータベースに手を加えることなく、またシステムをできるだけ停止せずに移行するという難易度の高い作業になりました。特に土日の 2 日間ですべてを完了させるため、事前の検証、確認に力を注いだことが良い結果につながったと考えています」と振り返ります。今回は SQL Server SSD Appliance 導入とは別に、もともと別々のデータベース サーバーで動いていた既存の SAP ERP と CRM を 1 つのサーバー上に移行してマルチ インスタンス化するという、国内外でもほとんど例のない作業が行われましたが、こちらも NIS の努力で無事完了しています。

なお今回、NEC フィールディングではライセンス購入時に日本マイクロソフトのアプリケーション プラットフォーム契約 (EAP) を採用し、ライセンス コストなどの初期導入コスト圧縮を実現。また運用フェイズに入ってからは、包括技術サポート プログラムである Premier サポートを活用することによって、24 時間 365 日安定稼働の体制強化を実現しています。

システム構成図

システム構成図 [拡大図] 新しいウィンドウ

<今後の展望>
今回の経験をソリューション化し
顧客への新たなサービスとして提供を目指す

SQL Server SSD Appliance の今後について石川 氏は、「期待以上に早く安定させることができましたが、これをゴールと手放しで喜ぶのではなく、より安定度を高めるための細部の改善、調整を進めたいですね。今よりもさらに業務の現場に精神面でも時間面でも余裕を提供することで、ユーザー部門の業務品質向上と顧客満足度向上に貢献できたらと願っています」と抱負を語ります。

一方、高津 氏は、「従来のサーバーやストレージ構成にはおのずと限界があります。今回の SQL Server SSD Appliance 導入では、その課題に対する 1 つの解を知ることができました。今後は、このノウハウを、同様の課題をお持ちの NEC グループ各社はもちろん社外のお客様にも提供していければと思います」と、今回の成果のさらなる活用を目指します。

NECフィールディングでは、今回の導入成果を新しいソリューションとしてお客様に提案していきたいと考えています。「NEC グループにはハードウェア、システム インテグレーション、保守、運用までを一気通貫でご提供できる "One NEC" の総合力があります。今回の導入で得た技術や知見をソリューションとしてご提供することで、多くのお客様に喜んでいただければ嬉しいと考えています」と意気込みを語る石井 氏。

これまでのフィールド サポートを基盤として、さらに多彩な IT サポート サービスに向けて飛躍を目指す NECフィールディングが、今回の SQL Server SSD Appliance 導入を機にまた新たな一歩を踏み出しました。

今回のプロジェクト メンバー

今回のプロジェクト メンバー
(左より) 昼間 敦史 氏、高津 正明 氏、柏木 隆 氏、石井 豊美 氏、齋藤 英雅 氏、石川 純道 氏

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