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エレマテック株式会社

 様に導入

Microsoft Office 365 でグローバルな情報共有基盤を確立
世界のあらゆる場所から安定的に利用できる環境によって、さらなるクイック レスポンスの実現を目指す

エレマテック株式会社

エレマテック株式会社

電子材料や電子部品のサービス ネットワークを、グローバル規模で提供しているエレマテック株式会社。同社では世界のあらゆる場所から利用できる安定した情報共有基盤を、Office 365 で実現しています。以前は日本国内とは個別に導入し運用されていた海外のメール システムを、Microsoft Exchange Online によって全世界で統合。Microsoft SharePoint Online や Microsoft Lync Online の活用も積極的に進められています。今後はこの基盤の上で、世界規模でのナレッジ共有が可能になることにも期待。営業活動を支援する情報やノウハウを活発にやり取りすることで、世界各地の顧客や市場への対応を、さらに迅速化していくことが目指されています。

<導入の背景とねらい>
海外のメール統合のため他社のクラウド サービスを導入
しかし東アジアの国からの接続が不安定という問題に直面

エレマテック株式会社
管理部
業務サポートグループ
マネージャー
青井 俊紀 氏

エレマテック株式会社
管理部
業務サポートグループ
主任
幸田 賢英 氏

エレマテック株式会社
管理部
業務サポートグループ
高瀬 潤 氏

株式会社 大塚商会
LA事業部 LA技術グループ
首都圏公共サポート課
テクニカルスペシャリスト
河原 武司 氏

グローバルで安定して使える情報共有基盤の確立は、世界各地でビジネスを展開する企業にとって生命線だと言えます。海外の市場は日本国内以上にスピーディな動きを見せており、これに対して迅速かつ的確な意思決定を下すには、きめ細かい情報のタイムリーなやり取りが欠かせないからです。しかし海外の各拠点にシステムを構築し、それらをネットワークで接続するというアプローチは、システム構築や運用にかかる負担が大きくなります。このような負担を回避するにはクラウド サービスの活用が適していますが、その場合には全世界で安定的に利用できることが、必須条件になります。

この条件を満たすクラウド サービスとして、Office 365 を選択したのが、エレマテック株式会社 (以下、エレマテック) です。同社は電子材料や電子部品を扱う専門商社。1947 年に設立された高千穂電気株式会社と、1958 年に設立された大西電気株式会社が、2009 年 10 月に合併することで誕生しました。国内に 21 拠点、海外 36 拠点を展開し、物流機能と情報を提供するサービス ネットワークを、グローバル レベルで確立しています。

「全世界で共通して使える情報共有基盤の確立に向け、2009 年の統合の時点で行われたのが海外のメール統合でした」と説明するのは、エレマテック株式会社 管理部 業務サポートグループ マネージャー 青井 俊紀 氏。以前は国内の情報共有基盤はオンプレミス型の Microsoft Exchange Server で統合されていましたが、海外では複数の現地サービスや、個別のオンプレミス システムが混在している状況だったと振り返ります。「まずは "elematec.com" に、メール ドメインを統合すべきだと考えたのです」。

そのために行われたのが、他社クラウド サービスの導入でした。その検討段階では Microsoft Business Productivity Online Suite (BPOS) も検討の俎上に載せられましたが、当時は POP3 が未サポートだったため、BPOS の導入は見送られ「やむをえず他社クラウド サービスの選択に踏み切った」と青井 氏は語ります。その結果エレマテックのメール システムは、国内はオンプレミス型の Exchange Server、海外は他社クラウド サービスというハイブリッド型の構成になり、対外的なドメインは他社クラウド サービスに統合されることになりました。

しかし導入直後、本格運用前には認識できなかった問題が発覚します。それは、エレマテックが力を入れている東アジアの国から他社クラウド サービスへの接続の不安定性にありました。

「ブラウザー メールはほとんど見ることができず、たまにつながるといった状況でした。それに比べて POP3 は比較的つながることが多かったのですが、場合によっては容量の小さなテキスト メールすらなかなか送ることができませんでした。このエリアとのメールのやり取りが不安定だということは、ビジネス上の障害となります」。

また他社クラウド サービスのサポートも不十分な面があったと青井 氏は指摘します。例えばアカウントを追加する場合でも 2 ~ 3 週間ほどかかっており、当社が求める迅速な対応が得られなかったと言うのです。「他社クラウド サービスはコンシューマーにとっては優れたサービスですが、スピードを求められるビジネスには改善の余地があると感じました」。

<導入の経緯>
問題解決のために Office 365 への移行を決定
パートナーとしては大塚商会を選択

このような問題があったため、エレマテックは他社クラウド サービス導入のわずか 1 年後、サービスの移行検討に着手します。

「当初はオンプレミス型のシステム構築も考えましたが、全世界で使える基盤を自前で構築するのは簡単ではありません」と言うのは、エレマテック株式会社 管理部 業務サポートグループ 主任の幸田 賢英 氏。特にセキュリティ確保まで視野に入れると、自社内での対応では限界があると説明します。そのためクラウド サービスの採用が前提になりましたが、ちょうどそのころにマイクロソフトが Office 365 を発表したことが、情報共有基盤の方向性を決定付けることになったと振り返ります。「これまでにも BPOS の検討は行ってきましたが、Office 365 は BPOS にあった制約もなく、他社クラウド サービスの問題も解決できます。これなら日本を含むグローバルな情報共有基盤として採用できると考えました」。

Office 365 の導入に向け、エレマテックでは複数のパートナーに打診を行い、コストとサービス内容の比較を行います。その結果選択されたのが、株式会社大塚商会 (以下、大塚商会) が提供する「たよれーる Office 365」でした。

これは Office 365 を大塚商会のサービス & サポートと連携させたソリューションです。自社ドメイン名でのメール利用やホームページの開設にも対応しています。初めてクラウド サービスを利用する企業でも、導入から運用サポートまで安心して任せられるのです。「たよれーる Office 365 は他社に比べてコストがリーズナブルで、対応も迅速でした。担当者の知識レベルも高く、ヘルプ デスクも充実していたため、これなら確実に導入できると判断しました」 (幸田 氏) 。

この決定を 2011 年 12 月に下し、まずはマニュアル類や導入環境の整備に着手。2012 年 7 月には情報システム部門を対象にした移行を開始します。その後、2012 年 8 月には日本国内約 400 ユーザー、9 月には海外全てを対象にした 400 ユーザーの移行を実施。合計 800 ユーザーのメール環境を統合しています。

「移行の実施段階では、業務に影響を与えないように、できるだけ短期間で行うことを目指しました」と言うのは、今回の導入を担当した株式会社大塚商会 LA事業部 LA技術グループ 首都圏公共サポート課 テクニカルスペシャリスト 河原 武司 氏です。例えば国内環境の移行は、8 月 11 ~ 14 日の夏休み期間中に実施することを計画。事前検証を行うことで、確実性を高めていったと説明します。「400 アカウント分の移行を行うのに 3 日程度かかると想定していましたが、結果的にはわずか 2 日間で完了しました。非常にスムーズに進んだと感じています」。

Exchange Server のパブリック フォルダーで実現されていた掲示板機能などは、SharePoint Online へと移行。これも日本国内を対象にしたものは、わずか 1 日で完了しました。9 月に行われた海外環境の移行も、全拠点を 1 週間で終えています。

<導入効果>
全世界で安定的に利用できる情報共有基盤を確立
SharePoint や Lync の活用でコラボレーションも活発化

「全世界のメール基盤を Office 365 へと移行したことで、東アジアの国によっては接続が不安定になるといった問題は、当初の目論見どおり解決しました」と青井 氏。アカウント追加もわずか数分で対応できるようになり、迅速な対応も実現されました。しかし Office 365 への移行でもたらされたメリットは、これだけではないと言います。

まずメール ボックスが 25 GB と大幅に拡張されたため、メール システムの運用負担が軽減しました。以前のシステムではメール ボックスの容量を 100 MB に制限していたため、メールがたまって上限に近づきつつあるという警告を頻繁に発する必要がありましたが、今ではその必要がなくなっています。

また POP3 はもちろんのこと、Microsoft Outlook とのネイティブな接続が使えることも、利便性を高めています。このインターフェイスは国内の Exchange Server では既に活用されていましたが、海外では異なるサービスやシステムが採用されていたため、利用できませんでした。これが全世界でサポートされるようになれば、サーバー上の電子メールへのアクセスだけではなく、予定表の共有などもグローバル規模で実現できるようになります。

その一方で幸田 氏は、「アジア地域の Office 365 のサーバーは、シンガポールと香港にあると聞いていますが、オンプレミス型に比べて遜色のないレスポンス スピードで、まったく距離を感じさせません」と指摘します。以前は年末年始の休暇明けには回線が混み合いメールが届きにくくなるという問題もありましたが、Office 365 に移行した後は、このような問題も全く発生しなくなったと言います。国内ユーザーに対するサポートなどを担当しているエレマテック株式会社 管理部 業務サポートグループ 高瀬 潤 氏も、「今年はメールが届かないという問い合わせがありませんでした」と振り返ります。「自分自身も年末年始はメールが届きにくいといったことを、まったく意識しませんでした。これだけでも移行した意味はあったと思います」。

また Exchange Online だけではなく、SharePoint Online や Lync Online が使えるのも、Office 365 の大きな魅力だと評価されています。既にパブリック フォルダーが SharePoint Online へと移行されていますが、これは第一歩に過ぎません。活用方法をさらに拡大し、内容を充実させることで、全世界で共通に使える社内ポータルになるとはずだと青井 氏は説明します。「今年の 4 月にはチーム サイトの活用を開始したいと考えています。また現在は社内のソーシャル ネットワークを実現するために他社のクラウド サービスを利用しているのですが、これも新しい Office 365 へと移行し、統合することを検討しています」。

Lync Online の活用も、既に一部のユーザーの間で始まっています。「システム部門ではこれまでにも社内でテレビ会議を利用した経験がありますが、Lync のオンライン会議機能は他のシステムやサービスに比べて動画や音声の質が高く、資料ファイルも共有できるので便利です」と幸田 氏。また高瀬 氏も「デスクトップの共有やリモート操作も行えるので、海外ユーザーからの問い合わせ対応も迅速に行えるようになります」と言います。

日本以外ではシンガポールでの Lync 活用が活発化していますが、先行ユーザーからは Lync のメリットを早く全社的に周知して、ユーザーを増やして欲しいというリクエストも来ていると言います。Lync を使いこなせるユーザーが増えれば、国際電話などに費やされる通信費が削減でき、会議での資料共有も容易になるため、よりきめ細かい意思疎通が可能になるからです。また社員全員が使用するようになれば、プレゼンス機能もメリットも享受できるようになります。「このようなリクエストを受け、昨年 (2012 年) 12 月には、Lync 紹介の資料を SharePoint Online の掲示板に掲載しました。これによってさらにユーザー数が拡大していくはずです」 (青井 氏) 。

グローバル情報共有基盤の変遷図

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<今後の展望>
今後はナレッジ共有の基盤へと進化させ
さらなるクイック レスポンスを支える武器に

今後は Office 365 による情報共有を積極的に推進し、これをナレッジ共有の基盤にまで高めていく計画です。これまでは情報共有基盤が国内と海外とで分かれていたため、現地法人のナレッジを全社的に把握することが難しい状況でした。しかし Office 365 による統合によって、この課題も解決できると期待されています。

メールのやり取りやドキュメント共有だけではカバーしきれない、人と人とのリアルタイムなナレッジ伝達も、Lync やソーシャル ネットワーク機能の活用で拡大していく予定です。これによって個々人のナレッジを、会社全体のナレッジに昇華していくことが、さらに容易になるはずです。

ナレッジの中でも特に重視されているのが、営業活動を支える情報やノウハウです。「世界で売上を伸ばしていくための鍵は、お客様のご要望に対するクイック レスポンスです」と青井 氏。これはエレマテックの最大の強みでもありますが、継続的に維持し強化していくには、そのための武器が欠かせないと説明します。「Office 365 への移行によって、その武器が手に入りました。今後さらにビジネス スピードを高められると考えています」。

将来は他のシステムを、Office 365 と連携させることも視野に入っています。その一例として挙げられているのが、CRM との連携です。現在は簡易的な CRM を使用していますが、今後は Microsoft Dynamics CRM への移行も含め、そのあり方を根本から再検討していきたいと青井 氏は述べています。

グローバルで活用できる情報共有基盤の存在は、コミュニケーションやコラボレーションだけではなく、ビジネスのあり方を大きく進化させる可能性も持っています。これを確立したエレマテックは、今後さらに企業競争力を強化し、世界市場での躍進を続けることになるでしょう。

利用イメージ

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